令和7年度第5回(定例)教育委員会議事録(テキスト版)
概要
<開会>
令和7年8月21日
10時00分
<閉会>
令和7年8月21日
11時00分
<会議場所>
教育委員室
<委員出欠>
伊藤忠通(出席)
田中郁子(出席)
伊藤美奈子(出席)
三住忍(出席)
橋本昌大(出席)
議案及び議事内容
<議案>
議決事項1 令和8年度に使用する特別支援学校(小学部・中学部)の教科用図書の採択について(可決)
議決事項2 令和7年度奈良県社会教育委員の選任について(可決)
報告事項1 令和7年4月人事異動の概要について(承認)
報告事項2 令和7年度奈良県教科用図書選定審議会調査員の任命について(承認)
<議事内容>
○大石教育長 「伊藤忠通委員、田中委員、伊藤美奈子委員、三住委員、橋本委員おそろいですね。それでは、ただ今から、令和7年度第5回定例教育委員会を開催いたします。本日は、委員全員出席で、委員会は成立しております。」
○大石教育長 「議決事項2については、法令等に基づく委員の委嘱に関することであるため、報告事項1及び報告事項2については、訴訟、審査請求その他の争訟に関することであるため、当教育委員会においては非公開で審議すべきものと考えます。委員の皆様にお諮りします。いかがでしょうか。」
※各委員一致で可決
○大石教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、本日の議決事項2、報告事項1及び2については、非公開で審議することとします。」
○大石教育長 「議決事項1『令和8年度に使用する特別支援学校(小学部・中学部)の教科用図書の採択』について、ご説明をお願いします。」
○岡田特別支援教育推進室長 「令和8年度に使用する特別支援学校(小学部・中学部)の教科用図書の採択について、説明いたします。特別支援学校で使用する教科書は、文部科学省検定教科書、文部科学省著作教科書、学校教育法附則第9条の規定による教科用図書の3種類です。文部科学省検定教科書の採択については、小学部は令和5年度において、中学部は令和6年度において採択替えを行っております。同一の教科書を4年間採択することになっているため、基本的には今年度は採択替えがございません。しかし、視覚障害がある児童生徒が使用する点字の教科書、中学校英語につきましては、文部科学省が原典となる教科書を変更したという理由から、盲学校中学部でも採択する英語の教科書を変更しております。資料の11ページをご覧ください。文部科学省著作教科書は視覚障害、聴覚障害、知的障害の障害種別に応じて文部科学省が作成したものです。11ページから14ページ上段の表までが視覚障害者用、14ページ中段から下段までの表が聴覚障害者用、15ページ以降が知的障害者用に選定された教科書となっております。次に資料の21ページをご覧ください。児童生徒の実態により文部科学省検定教科書及び文部科学省著作教科書の使用が適当でない場合、これらに替えて、学校教育法附則第9条の規定による教科用図書を使用することができます。採択に当たっては、児童生徒の障害の種類やその状態、また能力や特性等を踏まえ最もふさわしい内容のものであるかについて留意する必要があるため、毎年採択替えを行うことができることとなっております。令和8年度に使用予定の教科用図書については、各特別支援学校において選定されたものを事務局で審査・検討し、一覧として作成しております。以上の選定結果について、教科用図書選定審議会からは適正に選定されているとの答申をいただいています。令和8年度の特別支援学校の使用教科書の採択についてご審議願います。以上です。」
○大石教育長 「このことについて、何かご意見、ご質問はございませんか。」
○三住委員 「デジタル教科書の導入について、地域の小中学校と比べて、特別支援学校の進捗状況を教えてください。」
○岡田特別支援教育推進室長 「検定教科書につきましては、小学校・中学校と同じ教科書を採択します。また、資料15ページからの知的障害者用の文科省著作教科書については、国語、算数、生活、音楽、中学部では、数学、社会、理科、職業・家庭の教科書がありますが、この中にはQRコードが盛り込まれている本もあり、デジタルの資料等を参考として学習が進められるような内容も盛り込まれています。」
○大石教育長 「資料14ページからの聴覚障害者用の教科書について、一般的な検定教科書とどう違うのでしょうか。」
○岡田特別支援教育推進室長 「聴覚障害者用としては、検定教科書を使って国語を学習する実態の生徒であっても、聴覚で聞き取りの弱さがあることから、もう少し深く子どもの実態に寄り添ってことばの学習を進めていく教科書になります。検定教科書を採択した上で、聴覚障害者用の教科書『こくご ことばのべんきょう』、『国語 ことばの練習』を採択しています。」
○大石教育長 「さらに採択するということですね。盲学校だと点字の教科書等がありますが、ろう学校でもそのような教科書があるのですね。」
○大石教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、原案どおり議決してよろしいか。」
※各委員一致で可決
○大石教育長 「議決事項1については可決いたします。」
○大石教育長 「その他報告事項について、ご報告をお願いします。」
○矢奥義務教育課長 「令和7年度全国学力・学習状況調査の結果について、報告いたします。本年度は4月17日に調査が実施されました。調査対象、調査内容、参加状況等は、資料に記載のとおりです。本年度の教科調査の結果ですが、小学校は全国平均との間で大きな差は見られませんでした。中学校は3教科とも全国平均をやや下回っています。本調査は、年度によって難易度や出題内容も異なることから、過年度の結果と単純に比較することは難しいのですが、資料中段右に、参考として過去5回の国語、算数・数学の平均正答数を経年で比較するグラフを記載しています。資料2ページ目をご覧ください。小、中学校の各教科の正答数の分布や四分位等を、全国平均と比較するグラフを掲載しています。小学校は、1枚目の平均正答数等と同様に全国平均と大きな差は見られません。中学校は、各教科とも全国平均と比べ、正答数やIRTスコアが低い生徒が多い傾向が見られました。資料3ページ目をご覧ください。現行の学習指導要領の趣旨を踏まえた教育活動、いわゆる『主体的・対話的で深い学び』を視点として分析した結果を記載しています。『(1)学習指導要領の趣旨を踏まえた教育活動への児童生徒の取組状況について』は、『課題の解決に向けて自分から取り組んだ』及び『学んだことを生かしながら考えをまとめていた』の2つの項目へ肯定的に回答した児童生徒の割合は経年で上昇していましたが、令和7年度はその割合が減少しました。また、経年で比較したグラフの下に、平均正答率とのクロス集計等を記載しています。『(2)学習指導要領の趣旨を踏まえた教育活動への学校の取組状況について』は、昨年度までと同様、約9割の小学校、約8割の中学校が授業改善に取り組んだと回答しています。『(3)主体的・対話的で深い学びの視点からの授業改善に取り組む学校と児童生徒の関係について』は、授業改善に関する取組を『よく行った』と回答した学校と『あまり行わなかった』と回答した学校の児童生徒の取組状況のクロス集計を記載しております。中学校では肯定的回答の割合がやや高い傾向が見られますが、大きな差は見られませんでした。今後も引き続き、各学校では授業改善に関する取組を進めつつ、その際、児童生徒が主体的な学びなどを実感できるような取組が必要と考えます。資料4ページ目をご覧ください。ICTを活用した学習状況について分析した結果を記載しています。『(1)ICTを活用した学習状況について』は、昨年度、授業中にICT機器をどの程度活用したかについての学校と児童生徒の回答状況を経年比較したグラフを記載しています。各学校及び児童生徒ともに、ICT機器の活用頻度は高まっています。『(2)ICTを活用した学習に取り組む学校と児童生徒の関係について』は、ICT機器の活用に関する学校の回答と児童生徒の回答のクロス集計を記載しています。ICT機器の利用頻度が高い学校ほど、ICT機器を使用する頻度が高いと回答する児童生徒の割合が高い傾向が見られます。『(3)ICTを活用する自信について』は、本年度から新たに加わった質問項目です。ICT機器を活用することができると考える児童生徒ほど、各教科の正答率が高い傾向が見られます。『(4)デジタル学習基盤を活用したこれからの学びについて』は、学校毎の児童生徒のICT機器を活用する自信と主体的・対話的で深い学びへの取組状況と平均正答率の散布図を記載しています。小学校、中学校ともに、正の相関が見られ、デジタル学習基盤の活用など、不断の授業改善による学習者主体の学びの一層の推進が必要だと考えます。『(5)今後の取組について』は、3点記載しています。当課では、現在も調査結果の分析を進めており、その結果等を各市町村教育委員会と共有し、各学校や教員の取組を支援してまいります。以上です。」
○大石教育長 「まずは、例年と異なっている点について教えてください。また、IRTスコアとは何か説明をお願いします。」
○矢奥義務教育課長 「例年と異なる点についてですが、中学校理科において教科に関する調査がオンライン(CBT)方式で実施されております。なお、IRTスコアですが、項目反応理論(IRT)に基づいて、各設問の正誤パターンの状況から学力を推定し、500を基準にした得点で表したものとなっております。」
○大石教育長 「それぞれの生徒が異なる問題を解答し、難しい問題ができれば高い点数になるという仕組みになっているので、誰がどの問題を解答しているか少し把握しにくくなっているところが今までと違っているということでした。」
○新子体育健康課長 「令和7年度学校給食表彰(文部科学大臣表彰)について、報告いたします。表彰の趣旨ですが、学校給食の普及とその充実を図るため、学校給食の実施に関し、優秀な成果をあげた学校、共同調理場、功績のあった個人及び団体を文部科学大臣が表彰しております。本県の受賞者ですが、学校給食関係個人としまして、橿原市立白橿中学校の栄養教諭である山本典子氏が受賞されました。受賞者の活動内容、取組及び経歴については、資料に記載のとおりとなっております。なお、表彰式及び表彰場所につきまして、令和7年8月5日に茨城県において開催されました『第2回全国学校給食・栄養教諭等研究協議大会』で表彰式が行われております。以上です。」
○大石教育長 「ただ今の件について、何かご意見、ご質問はございませんか。」
○三住委員 「令和7年度全国学力・学習状況調査の結果について、ICTの活用と学力の関係について、国は調査されていますか。」
○矢奥義務教育課長 「国の調査については把握できておりませんが、県ではICTの活用と児童生徒の学びの状況について分析を進めています。」
○三住委員 「授業の中でICTをどのように活用されているのでしょうか。」
○矢奥義務教育課長 「分からないことを調べる場面、考えたことをまとめて発表する場面、お互いの情報のやりとりをする場面などで活用されています。」
○田中委員 「例えば、国語ではIRTスコアをどのように算出するのでしょうか。また、IRTは今後どのように活用されていくのでしょうか。」
○矢奥義務教育課長 「小学校の国語、算数、理科、中学校の国語、数学については、以前と同じ形で実施されていますが、今後、各教科にIRTによる調査を広げていくということは聞いております。また、IRTスコアは、設問ごとに難易度等が設定されて、その難易度に対する正答ができたかどうかというところで判断をされます。」
○伊藤(忠)委員 「ICTの活用の自信について、小学校より中学校の方が、数値が低いことについて何か分析されていますか。」
○矢奥義務教育課長 「小学校よりも中学校の方が、それぞれの教育活動についてICTの活用の自信がもてていない状況があると把握しております。一方で、ICT機器の利用頻度についてみると、小学校、中学校とも高い状況となっておりますので、利用することだけではなく、利用したことによって、どこまでできるようになったのかといった実感が中学生には伴っていない現状があると考えております。ICTの活用方法等を改善することにより、生徒が自信をもって活動できるような学習環境を整えていきたいと考えています。」
○伊藤(忠)委員 「少人数・異学年集団において、ICTを活用し、児童生徒同士が対話を通じて理解を進めていくような取組を検討していただきたい。また、児童生徒が自らICTを使いたいと思えるように、様々な実践事例や研究を通じて取組を進めていただきたい。
○田中委員 「ICTはあくまでも道具であり、その道具を使いこなす人間を育てていくことが大事だという認識で進めていってほしいと思います。」
○伊藤(忠)委員 「例えば、課題解決のためにICTを使うだけではなく、何か新しい課題を設定する場面からICTを利用し、その課題を解決していくような使い方をしているような授業を行っているといった事例はありますか。」
○矢奥義務教育課長 「課題設定をどうしていくかという部分は、自ら主体的に学ぶということに大きく関わるところです。課題設定の場面でICTを活用しているという事例は把握していませんが、課題解決するための情報を収集したり、プレゼンテーションを作成したりする場面でICTが活用されていると思います。」
○大石教育長 「高等学校の探究の授業を拝見していると、基本的に課題の設定は生徒が自分なりに考えて行うことが大事なのかと思います。その解決のために、色々な論文を大量に読むことは難しいですから、その際にチャットGPTを活用するとか、色々な形でICTを使いこなしていくことはあると思います。課題ではないですが、例えばそのドリル的に問題を解いて、これができたら類似問題や大量の過去問からリコメンドで出てくるというソフトはありますが、課題を生み出すという場面はやはり人間の仕事かと思います。」
○橋本委員 「生成AIが授業で使われだしているのであれば、もうその流れには逆らえないかと思います。やはり一人一人がどのような能力を高めたいのかを考え、自分でできないことをICTで補うというような、本人が納得した上で使ってもらえたらと思います。」
○大石教育長 「他にご意見、ご質問が無いようですので、その他報告事項については了承いたします。」
非公開議案
議決事項2 令和7年度奈良県社会教育委員の選任について
報告事項1 開示決定及び裁決取消請求事件について
報告事項2 損害賠償請求控訴事件について
非公開にて審議
○大石教育長 「それでは、議案の審議が終了したと認められますので、委員の皆様にお諮りします。本日の委員会を閉会することとしては、いかがでしょうか。」
※各委員一致で承認
○大石教育長 「委員の皆様の議決を得ましたので、これをもちまして、本日の委員会を閉会します。」