決議第１号
仕事と生活の調和（ワーク・ライフ・バランス）の推進に関する決議
今、我が国の社会は、国内外における企業間競争の激化、長期的な経済の低迷や産業構造の変化により、安定した仕事に就けず、経済的に自立することができない非正規雇用者が大幅に増加する一方で、仕事に追われ、心身の疲労から健康を害する正規雇用者が増加するなど、働き方の二極化が進む中で、様々な問題に直面している。
特に、長時間労働や過重労働などの問題は、単に働く人たちの心身への影響に止まらず、育児や介護などの家庭生活との両立の困難さ、地域社会の担い手不足、少子化の進展など多くの課題にも波及しており、大きな社会問題となっている。
そうした中、社会全体で、健康で目標を持ち、生き生きと働き続けることができる仕組みづくりが求められており、安心して妊娠・出産・育児ができ、介護・医療を受けられるなど、家庭生活を安定させるための施策を充実させることが喫緊の課題である。
同時に、職業能力を身につけることを支援し、生涯学習や地域活動にも積極的に参加することなど、仕事上の責任を果たすとともに子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択、実現できる社会を目指すことが重要である。
よって、本県議会は、県においてもその実現に向けて、憲章及び行動指針を踏まえ、県民の理解や合意形成を図りながら、仕事と生活の調和の実現に向けて努力している企業への支援、医療・保育や介護サービスの充実など、より積極的な施策を推進し、地場産業等中小零細企業にも十分配慮するなど、地域の実情に即した更なる取り組みを推進するよう強く求める。
以上、決議する。
平成２１年３月２５日
奈 良 県 議 会
（提出先）
奈良県知事