意見書第6号

意見書第6号

      地方分権改革の推進に関する意見書

 地方分権改革は、国と地方の役割分担を明確にしながら、地方の権限と責任を大幅に拡大するとともに、国による過剰な関与や規制を撤廃して、地方の自主性と自立性を確保することが重要である。
 しかしながら、地方財政をめぐる最近の議論は、行政サービスの大半を地方が担っていること、また、すでに国を上回るペースで歳出削減努力を行ってきていること等、地方の実情を充分に踏まえずに議論されている。
 よって、国におかれては、自主的・自立的な行財政運営を支える地方税財政基盤の一層の充実強化を図り、真の地方分権改革を推進するため、次の事項について強く要望する。

1 真の地方分権改革を推進するためには、まず国と地方が協調 して、個々の行政サービス、事務事業について、その財政措置 も含め検討していくことが必要不可欠であり、また、地方交付 税制度の趣旨からも、一方的に地方交付税を削減することは断 じて認められず、住民に対し一定水準の行政サービスを提供で きるよう、必要な地方交付税の総額を確保すること。
2  地方債の完全自由化にあたっては、公共施設の整備に地域 格差が拡大しないよう、全国を通じて資金を安定的に供給す る共同債券発行機能を確保し、現在の公営企業金融公庫の財 務基盤を、新たな組織に確実に承継すること。
  また、地方債に対する交付税措置を廃止するのであれば、 財政措置のあり方を抜本的に見直し、地方における公共施設 の整備に支障が生じないようにすること。

以上、地方自治法第九十九条の規定により意見書を提出する。

 平成18年6月26日

     奈 良 県 議 会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
金融、経済財政政策担当大臣
総務大臣
財務大臣

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