意見書第5号
国民の祝日「山の日」の制定を求める意見書
国土の7割、我が県土においては、約8割を占める森林は木材の産出のみならず、国土の保全、水資源のかん養など国民生活に欠くことのできない機能を保有している。また里山は人と共生する身近な自然として、地域における伝統文化を育み、環境の保全や景観の形成、生物の多様性の確保といった様々な役割を果たしている。
私たち奈良県民は四方を青垣に囲まれ、特にこうした多様な森林の恩恵を受けてきており、全国にも同様の思いを抱く県が数多くあると確信する。現在「海の日」は7月の第3月曜日として制定され、海の恩恵に感謝する日として取り組まれている。しかし、奈良県においては、山の名前が歴史の中に登場していることも相まって、文化の香りを感じ、都市の喧騒から開放され、人と山との触れ合いが深まる時期と重なっている。
21世紀は「環境の世紀」とも言われており、自然との共生が課題となる中、海とともに身近な自然である山の役割や恩恵について、国民全体が感謝の意をこめて振り返る契機を設けることは、誠に意義深いものがある。
よって、国におかれては、こうした点にかんがみ、国民の祝日に関する法律を改正し、7月の第3月曜日を「海の日・山の日」として制定するよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成17年 3月25日
奈 良 県 議 会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
農林水産大臣
国土交通大臣
環境大臣