意見書第12号

意見書第12号

       介護保険制度の改正を求める意見書       

 介護保険制度は平成12年4月の施行後5年を目途に、法に基づく制度全般にわたる検討と見直しに着手されている。
 この間、高齢化の進行と制度の周知などがあいまって、要介護認定者がスタート時の約218万人から平成15年12月には約376万人へと約7割増加し、広く国民に定着した制度となっている。
 ところが、被保険者・受給者の範囲の拡大や給付対象の縮小、利用料の引き上げ、施設入所者の食費・住居費の自己負担の導入などを検討する動きが伝えられ、高齢者と家族、関係者、国民のなかに懸念が広がっている。
 介護保険を安心して利用できる制度へ改善することは、国民共通の願いである。
 よって、国におかれては、介護保険制度の見直しにあたって、次の事項について特段の配慮をされるよう強く要望する。           
1 県及び市町村の財政負担に対する支援を強化すること。
1 保険料・利用料の低所得者向けの免除・軽減制度を国の制度として整備すること。
1 軽度の要介護者への給付制限は行わないこと。
1 特別養護老人ホームをはじめとする基盤整備及び介護予防対策の拡充を図ること。
1 保険料・利用料の引き上げなどにより、高齢者、家族の負担を増やさないこと。                           

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 平成16年10月8日 

        奈 良 県 議 会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
法務大臣
財務大臣
厚生労働大臣