意見書第12号
公立学校の全教室への空調設備設置に国の財政支援を求める意見書
今夏は記録的な暑さが続き、新学期が始まる9月になってもこの暑さは収まらず、子ども達が学習する普通教室では30度から40度という暑さに達することもあるため、学ぶ意欲ばかりか、健康にも多大な影響を及ぼしているところであり、普通教室への空調設備設置要望が切実なものとなっている。
公立学校の空調設備設置に対しては3分の1という国の補助があるが、県下公立学校での空調設備の設置状況は2.7パーセントと低く、整備が進まない状況にある。
文部科学省が定めた「学校環境衛生の基準」には、夏期の学習に望ましい条件は「25度から28度」とされている。
児童の権利に関する条約第3条には「児童に関するすべての措置をとるに当たっては」「児童の最善の利益が主として考慮される」とあり、教育基本法第16条には「国は、全国的な教育の機会均等と教育水準の維持向上を図るため、教育に関する施策を総合的に策定し、実施しなければならない」とある。
今後も地球温暖化の影響を受け、異常気象が続くことが憂慮されることから、空調設備設置による教育環境の整備が急がれるところである。
よって、本議会は、国庫補助率の引き上げなど整備予算の大幅な増額を求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年10月1日
奈 良 県 議 会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
財務大臣
文部科学大臣