意見書第13号

意見書第13号

                    脱法ハーブに対する規制強化を求める意見書

  国においては平成19年に改正薬事法で指定薬物制度を導入し、脱法ハーブの取り締まりを強化し、平成24年3月に「違法ドラッグに対する指導取り締まりの強化について」の通知により指導取り締まりが実施されている。
  しかし、脱法ハーブをめぐっては、化学構造の一部を変更した新たな脱法ハーブが海外から流入し、インターネットや店舗等で公然と販売されているのが現状であり、青少年を中心とした乱用が社会的に大きな問題となっている。化学構造を少し変化させることで法規制をすり抜け、指定薬物になればまた化学構造を少し変化させるという ”いたちごっこ”を繰り返し、法規制が追い付かないのが実態である。
  全国各地で脱法ハーブを使用して救急搬送されるケースが後を絶たず、死亡事例も見うけられる。本県においても脱法ハーブを販売する店舗の存在が確認されており、今後脱法ハーブ等の使用者の健康被害や、場合によっては第三者も巻き込んだ事故等の発生が強く懸念されるところである。
  よって、脱法ハーブの乱用防止の目的から厳格な罰則規定なども含めた法規制などの整備について以下のとおり強く要望する。

                                      記

1 脱法ハーブに対するより効果的で実効性のある規制方法について検討されること。

2 薬事法による指定薬物については化学構造が類似した物質を包括的に規制する「包括指定」を導入すること。

3 国民とりわけ青少年に対して広く脱法ハーブの危険性を周知する広報活動を強化されること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

   平成24年10月9日

                           奈 良 県 議 会 
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
総務大臣
法務大臣
厚生労働大臣