金剛生駒紀泉国定公園


●概要

 この公園は大阪府と奈良県の境である金剛生駒山脈と、その南端でこれと直角に東西にのびる和泉山脈の一帯です。古くから文化の発展したところで、有名な社寺や史跡が多く、史跡公園とも言えます。京阪神の人たちにはなじみの深い地で、絶好のレクリエーション地帯となっています。

 金剛生駒山脈は、地畳状をなしていて最高の金剛山が1,125mと低い山です。二つの山脈の境目が地殻の弱線にあたり、ここに二上山脈という火山群を形成しています。この火山群は、火山灰、火山砂、火山礫が互層となっていて、その北端部は、純白な凝灰岩が緑の松林の中に見える様子がツルがたむろしているように見えるので、屯鶴峰といわれています。

 和泉山脈は砂岩を主とする和泉砂岩層で、頂上部は標高850m前後の準平原となっています。

 生駒山(642m)は、生駒山脈の中心部で大阪平野の東に面し、山上は早くから開発された両府県を見下ろすことができ、眺望、特に夜景が美しいです。交通至便で山上周辺には信貴生駒スカイラインをはじめ駐車場や展望台、遊戯施設などが整備されています。

 金剛山は金剛山脈の主峰で、山頂付近にはブナの原生林があり、また、金剛山寺(転法輪寺)、葛木神社があり、よい眺望です。

 葛城山はその昔、修験道によって開けた山ですが、現在ではその遺跡はほとんど見当たりません。昭和42年に御所市側からのロープウェイが開通し、宿泊施設も整備されたことによって、5月のツツジが咲く季節を中心に多くの登山者でにぎわっています。また、頂上付近で近畿では珍しくなってきたカタクリの群生地を観察することができます。

 この他、公園内外には四条畷神社、信貴山、宝山寺、当麻寺、聖徳太子墓所、金剛寺、赤坂城跡や千早城跡など古社寺旧跡が多くあります。

 生駒山から金剛山を南北に縦走する稜線のハイキング道と金剛葛城山麓の葛城古道が近畿自然歩道として整備されています。


金剛生駒紀泉国定公園の写真



●関係自治体

  生駒市  平群町  三郷町  香芝市  葛城市  御所市  五條市



●沿革

昭和33年04月10日   金剛生駒国定公園指定
昭和56年04月08日   公園区域の一部変更(削除)
平成08年10月02日   公園計画の再検討
    (公園計画の変更、特別地域の区域の変更)



●地種別面積(ha)

市町及び府県

特別保護地区

特別地域

普通地域

公園区域

第1種

第2種

第3種

合 計













生駒市

-

-

448

163

611

1

612

平群町

-

-

135

470

605

-

605

三郷町

-

-

252

48

300

13

313

香芝市

-

-

473

-

473

167

640

葛城市

-

-

348

580

928

-

928

御所市

-

-

28

1,242

1,270

-

1,270

五條市

-

-

30

482

512

-

512

小計

-

-

1,714

2,985

4,699

181

4,880

大阪府

10

122

2,791

12,461

15,384

151

15,535

和歌山県

-

-

2

2,535

2,537

167

2,704

合計

10

122

4,507

17,981

22,620

499

23,119