決議第1号

決議第1号

                                                  奈良県庁の橿原市周辺への移転を求める決議
                                                  ~「還都 飛鳥・藤原京」の実現に向けて~

 奈良県は、南北に長い形状が特徴であるが、県庁は、明治20年の奈良県設置以来現在まで、県土北端の奈良公園内に所在しており、地理面で偏りがある。
 現在奈良県では、県内での投資・消費・雇用を好循環させるための経済構造改革の一環として、京奈和自動車道を基軸とする骨格幹線道路ネットワークや御所インターチェンジ周辺等の新たな産業集積地の形成などの推進、県土の約77%を占める森林の新たな環境管理体制の構築など、県の中南部地域の振興施策に取り組んでいる。また、県内から関西国際空港へのアクセスについては、現在でも利便性が高いのは、県の中南部地域の葛城市から南阪奈道路を経由するルートや五條市から京奈和自動車道を経由するルートだが、リニア中央新幹線の全線開業が見込まれるに当たり、本県を南北に縦断する形での当該空港との接続強化が提唱されている。
 このような将来展望を見据え、奈良県が持続的に発展し、県民の豊かな暮らしを生み出していくためには、奈良県議会としては、県土の中心部に近い中南部地域に着目し、大胆に形を変えていくことが必要になると考える。中南部地域の広域アクセスや開発の潜在力を飛躍的に向上させ、その影響力を全県に波及させることこそ、県土の均衡ある持続的な発展を確たるものとすることにつながる。
 その起爆剤として、いにしえには日本の首都「飛鳥・藤原京」が置かれ、現在も中南部地域で県下2番目の都市を擁する橿原市周辺への県庁移転、いわば「還都」を県民に向けて提案するものである。

 以上、決議する。

 平成30年3月23日
                                                                                                     奈良県議会