佛隆寺 ぶつりゅうじ
記入年月日 2016/12/16
- 所在地
- 奈良県宇陀市榛原赤埴1684
- 区分
- 複合型 | 複数の歴史文化資源を包含する歴史文化資源
- 指定内容
- 国指定重要文化財
※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。
- 歴史文化資源の概要
- 摩尼山佛隆寺は真言宗室生寺派の寺です。室生寺の東西南北を守る南門と呼ばれ、榛原から室生寺へ抜ける赤埴越え(あかばねごえ)の途中に位置します。嘉祥3年(850年)に弘法大師の高弟堅恵(けんね)が縣興継(あがたおきつぐ)を壇主として建立、その後、奈良興福寺別当修圓僧都により再興されました。開祖である堅恵は弘法大師が入唐した際に随行し、唐の徳宗皇帝より茶臼と茶の種子を拝受し、山内に苔の園という茶園を造りました。このことから大和茶発祥伝承地として有名で、空海が唐から持ち帰ったと言われる茶臼も寺宝として伝えられています。
- 地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
- 貴重な重要文化財や天然記念物を有するだけでなく、四季を通じて桜や彼岸花などの美しい自然風景を楽しめる場としても、また年中行事や生活に密着した信仰の場としても地域住民の心の拠りどころとなっています。
- 当資源と関連する歴史上の人物とその概要
- 弘法大師・・・入唐の際に唐皇帝から拝受した茶臼が寺宝として伝えられています。
- 当資源と関連する文献史料
- 「官符(天慶9年(946年))」「三綱記文(貞観14年(872年))」「佛隆寺霊宝茶臼記」「佛隆寺縁起」「堅恵大徳住記守護記」等
- 当資源と関連する伝承
- 宇陀松山藩三代目藩主織田長頼が茶会を催した際、この空海ゆかりの茶臼を借り受けましたが、茶会が終わっても返しませんでした。すると夜な夜な城中に不穏な物音などがするなどの奇怪な現象が起こりました。茶臼に彫刻された麒麟が早く寺に帰りたくて行ったことだとわかると、長頼は立腹し茶臼を投げつけ、寺に返したという伝説があります。投げつけられたときについた傷は金で補修され、この茶臼は金の茶臼とも呼ばれるようになったといいます。
- 他地域の関連する歴史文化資源
- 室生寺(本山)・大野寺(西門)(室生大野)・長楽寺(東門)(室生田口)・丈六寺(北門)(三重県名張市)
- 問い合わせ先
- 宇陀市 農林商工部 商工観光課
- 電話番号
- 0745-82-2457
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