富貴寺本堂 ふうきじほんどう
記入年月日 2016/06/23
- 所在地
- 奈良県磯城郡川西町保田33
- 区分
- 建造物 | 宗教建築
- 指定内容
- 国指定重要文化財
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- 歴史文化資源の概要
- 国指定重要文化財(指定日:昭和29年3月20日)。
富貴寺は境内を同じくする六県神社の神宮寺としての歴史を持ち、「宮寺」とも呼ばれています。平安時代前期の三論宗の僧である道詮が富貴寺を創建したと寺伝で伝えています。
現在の富貴寺は桁行五間、梁間四間の寄棟造の建造物です。建立年代を直接示す資料はありませんが、内陣柱に延宝7年(1679年)に書かれた墨書には至徳5年(1388年)と記されており、建築の形式から見て同年のものとみて差し支えないとされています。また、最初の堂が建立されたのは治承2年(1178年)とも記されており、修理にともなう発掘調査においてその時期のものとみられる基壇が検出されています。
堂内には平安時代の造立とされる木造釈迦如来坐像と左右の脇侍として木像地蔵菩薩立像が安置され、釈迦如来坐像と地蔵菩薩立像の一つが国重文に指定されています(もう一つの木造地蔵菩薩立像は重要美術品)。
- 地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
- 本堂は川西町で唯一の国重文建造物、安置されている仏像も2軀が国重文で、1軀が重要美術品です。無住ではありますが、地元の五人衆が管理を担い、行事の運営を含めて深い関わりを持っていて、それだけ地域に大切に扱われています。
- 当資源と関連する歴史上の人物とその概要
- 道詮:富貴寺を創建した人物と寺伝で伝えています。生年不詳~貞観15年(873年)3月2日。平安時代前期の三論宗の僧で、武蔵国の出身。聖徳太子を尊崇して法隆寺夢殿を再興し、法隆寺の学問振興に力を注ぎました。法隆寺夢殿に道詮律師坐像(国宝)があり、平安時代初期の作とされています。3月2日には法隆寺において道詮忌が執り行われます。
- 当資源と関連する伝承
- 法隆寺夢殿を再建した道詮が同寺を創建したと伝えています。
- 他地域の関連する歴史文化資源
- 法隆寺羅漢堂。本堂の東にある地蔵堂にかつてあった三重塔の建材を細川家が購入、科学的保存処理を施し、法隆寺に単層の堂である羅漢堂を建立しました。羅漢堂は現在国指定重要文化財に指定されています。
- 問い合わせ先
- 川西町 教育委員会
- 電話番号
- 0745-44-2214
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