吉野宮滝万葉の道 よしのみやたきまんようのみち
記入年月日 2016/11/30
- 所在地
- 奈良県吉野郡吉野町宮滝~吉野山
- 区分
- 古道・古街道 | 古道・古街道など
- 指定内容
※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。
- 歴史文化資源の概要
- 吉野宮滝万葉の道は、記紀万葉にゆかりのある場所をつなぐハイキングコースです。天武天皇・持統天皇・聖武天皇らの行幸があった飛鳥・奈良時代の離宮“吉野宮”“吉野離宮”で著名な宮滝を出発し、『万葉集』に詠まれた象の小川のせせらぎに包まれながら、よく手入れされた人工美林が続く山道を抜けて、修験道の聖地・吉野山へと至ります。
道中では、木々の間を流れおちる高滝の清流、聖徳太子の伝説が残る稚児の松地蔵、眼下に山並のパノラマを楽しめます。終着地の吉野山では、大海人皇子の伝説が残る袖振山や桜本坊をはじめ、金峯山寺・如意輪寺などの歴史的な史跡が点在し、春には美しい桜が咲き誇ります。1,300年前の離宮跡と世界遺産とを結ぶハイキングコースです。
- 地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
- 当該のハイキングコースは、国道が整備される以前、かつて宮滝にあった柴橋小学校の遠足コースの一つでした。また、吉野山と宮滝の人々とをつなぐ交通路の一つでした。即ち、地域の人々にとって無くてはならない、大切な道の一つだったのです。その上、このハイキングコースは現在宮滝を訪れる方々にとって関心が高い、壬申の乱や万葉集に関する遺跡や伝承が残されている場所でもあります。かつて普段使いをしていた思いあふれる道として、また、町外の方々に誇れる遺跡や伝承が残る場所として、地域の方々にとって大切な歴史文化資源となっています。
- 「記紀・万葉集」との関連とその概要
- 宮滝周辺では、万葉集に詠まれた地名や史蹟が随所に見られ、『万葉集』の世界を体感することができます。
- 当資源と関連する歴史上の人物とその概要
- 天武天皇・持統天皇・聖武天皇らが宮滝にあった吉野宮・吉野離宮に行幸されています。また、その行幸に随行した柿本人麻呂らが宮滝周辺の景色を万葉集に詠んでいます。吉野山の稚児の松地蔵では、聖徳太子にまつわる伝承が残されています。
- 当資源と関連する文献史料
- 『日本書紀』『万葉集』『懐風藻』『大和名所図会』『西国三十三所名所図会』『和州巡覧記』『吉野山独案内』
- 当資源と関連する伝承
- 聖徳太子が歩いていると、今の稚児の松地蔵の場所で一組の母子と出会いました。母に話を聞くと、生まれてきた子が鬼子だったため困っていると言います。そこでその話を聞いた聖徳太子がお祈りをすると、鬼子がおち、その鬼子をまつったのが稚児の松地蔵といわれています。
- 問い合わせ先
- 吉野町教育委員会事務局
- 電話番号
- 0746-32-0190
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見解・学説等の相違については、ご了承ください。