歴史文化資源の概要

故速水春暁斎原画、四方春翠再画、龍玉堂彫刻による銅版の談山神社境内図です。春暁斎は、多くの絵本読本の作品があり、文政6年(1823年)に57歳で死去しました。春翠は黙山の号がある画家で、明治29年（1896年）に63歳で死去しました。旧聖霊院が「大職冠御神殿」とあり、速水春暁斎の原画にも同様に記していますが、「十三層塔」は「御神廟」、「護摩堂」は「祓殿」と記していますので、談山神社になってからの変更であると思われます。さらに二ノ鳥居前の橋の標柱に「別各官幣談山神社」とあるので、同7年(1874年)12月22日以降の出版であることが分かります。春翠の他の作品は明治初期までのものばかりなので、本図も同10年前後の出版であると思われます。

地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由

当時の談山神社の姿を知ることができる貴重な資料です。