大和国宇智郡大津村表野家文書(所在:奈良県立図書情報館) やまとのくにうちぐんおおつむらひょうのけもんじょ
記入年月日 2018/06/30
- 所在地
- 奈良県奈良市大安寺西1-1000
- 区分
- 歴史資料 | 文書・書籍・絵図・地図など
- 指定内容
※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。
- 歴史文化資源の概要
- 主に近世・近代文書。約3600点。 表野家は、16世紀半ばの宇智郡(五條市)の国衆であり、16世紀末以降も地域において重要な役割を果たしていました。また、表野家は代々医者を業としており医学書も伝来しています。 表野家文書には下張り文書と伝来の文書との二系統の文書が存在します。下張り文書は領主の旗本根来氏の支配にかかる下書き類、表野玄佐の地域医療活動を示す断簡類などです。 伝来文書には、年貢関係の文書や書簡類、借用証文類、苗字帯刀関連などがあり、概ね18世紀初頭までの文書も豊富です。とくに天正~慶長時代の年貢関係の証文は注目されます。そのほか、明治期の地租関連文書、田地売渡証文などの近代文書も収めています。
- 地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
- 上記の通り中世国人領主の帰農過程、近世在村医療のあり方、旗本支配の実態を窺える資料が存在し、近世大和国の様相を窺える資料として貴重です。
- 当資源と関連する歴史上の人物とその概要
- 松倉重政(?~1630年) 安土桃山・江戸時代前期の武将。はじめ筒井定次に仕え、慶長13年(1608年)筒井氏が改易されると大和国二見(奈良県五条市)1万石の大名に取り立てられました。当時表野家をはじめ大津村は二見藩領への出作を行っており、松倉はこれを排除しようとするが失敗します。元和2年(1616年)肥前国に転封されました。 曲直瀬道三(1507~94年) 戦国時代の医師。表野家で初めて医師となった玄務は、曲直瀬道三の孫弟子にあたる岡本玄冶に学びました。表野家文書の医書には曲直瀬道三が弟子に与えたものがあり、玄務が玄冶から与えられたと考えられます。
- 問い合わせ先
- 奈良県立図書情報館 公文書・地域研究係
- 電話番号
- 0742-34-2111
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