金沢文庫本万葉集断簡 かなざわぶんこぼんまんようしゅうだんかん
記入年月日 2017/09/18
- 所在地
- 奈良県高市郡明日香村飛鳥10
- 区分
- 歴史資料 | 文書・書籍・絵図・地図など
- 指定内容
※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。
- 歴史文化資源の概要
- 金沢文庫本万葉集は、室町時代初期の『万葉集』の写本とされ、仙覚の文永3年本系統のものです。巻1・9・18・19の全部、巻7・12・13・14の断簡が現存しています。 『古筆名葉集』にこの本の断簡を「金沢文庫本」としているためにこの名称がありますが、金沢文庫の印影はなく、同文庫に伝来した確証はありません。 書写者については不明なものの、巻1は飛鳥井雅世(1390~1452年)、巻9・19は尊円法親王(1298~1356年)の筆とする古筆家の極札があります。 本断簡は、巻12-3020~3022番歌までの断簡です。
- 地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
- 明日香は、『万葉集』の歌が多く詠まれた地であり、『万葉集』の古写本が存在することで、現代においても万葉文化の発信地となることができます。 また、3020番歌は、『万葉集』中で唯一斑鳩(地名)が詠まれた歌です。
- 「記紀・万葉集」との関連とその概要
- 『万葉集』の古写本のひとつです。
- 当資源と関連する歴史上の人物とその概要
- 本断簡に書写されている歌は作者未詳歌です。 『万葉集』には、天皇や貴族の歌、役人や防人の歌など、身分を問わず多くの人びとの詠んだ歌が収められています。著名な歌人としては、額田王・柿本人麻呂・大伴旅人・大伴坂上郎女・山上憶良・大伴家持などがいます。
- 当資源と関連する文献史料
- 『万葉集』
- 当資源と関連する伝承
- 3020番歌に詠まれる「斑鳩の因可(よるか)の池」については様々な説があり、確実な比定地はありません。
- 他地域の関連する歴史文化資源
- 「金沢文庫本万葉集」(巻1、巻19)石川武美記念図書館蔵 「金沢文庫本万葉集」(巻18)冷泉家時雨亭文庫蔵
- 問い合わせ先
- 奈良県立万葉文化館
- 電話番号
- 0744-54-1850
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