奥ノ芝1号墳 おくのしば いちごうふん
記入年月日 2019/04/26
- 所在地
- 奈良県宇陀市榛原ひのき坂
- 区分
- 遺跡 | 古墳
- 指定内容
- 県指定文化財(史跡)
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- 歴史文化資源の概要
- 奥ノ芝古墳群は、6世紀から7世紀に築造された4基の古墳で構成された古墳群です。奥ノ芝1号墳は、昭和46年(1971年)に発掘調査が行われ、南に開口する横穴式石室(磚積石室)墳であることが明らかとなりました。磚積石室は、板状の薄い流紋岩質凝結凝灰岩(通称 榛原石)などをレンガ状に積み上げた横穴式石室で、宇陀市から桜井市、明日香村を中心とする限られた地域に築造されている珍しいものです。
奥ノ芝1号墳は、円墳と推定されており、磚積石室の規模は、全長6.3m、玄室長2.56m、玄室幅1.2m、玄室高1.45m、羨道長3.75m、羨道幅1.05mとなっています。石室内は古くから盗掘されていましたが、須恵器、土師器が出土しており、この土器類から7世紀中頃の築造と考えられています。
なお、奥ノ芝1号墳は、昭和60年(1985年)に宅地造成工事の際、故意に破壊され、消滅しましたが、発掘調査時の記録をもとに公園内に磚積石室が復元されています。
- 地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
- 磚積石室という特殊な埋葬施設の古墳は、終末期古墳に位置付けられています。被葬者は、官人や渡来系氏族などと推定されており、当時の宇陀と中央政権との関係を知る上において重要なものです。
- 他地域の関連する歴史文化資源
- 奥ノ芝2号墳(宇陀市)、南山古墳(宇陀市)、丹切33号墳(宇陀市)
舞谷古墳群(桜井市)、カズマヤマ古墳(明日香村)、帯解黄金塚古墳(奈良市)
- 問い合わせ先
- 宇陀市教育委員会事務局 文化財課
- 電話番号
- 0745-82-3976
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