中川家住宅主屋、渡廊下、離れ、蔵、煉瓦塀 なかがわけじゅうたくおもや、わたりろうか、はなれ、くら、れんがべい
記入年月日 2020/04/07
- 所在地
- 奈良市今辻子町
- 区分
- 建造物 | 住居建築
- 指定内容
- 登録有形文化財
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- 歴史文化資源の概要
- 中川家は18世紀後半から奈良で織物業を営んだ商家で、大正3年(1914年)に大阪電気軌道奈良駅(現近鉄奈良駅)の建設に伴って、東向中町から今辻子町の現在地に移り、戦前まで織物業を営んでいました。
主屋は、大宮通を挟んで油阪の蓮長寺を見通すことのできる通りに東面して建つ、木造2階建、桟瓦葺の町家です。正面は、平格子と出格子をたて、霧除を付し、上部は出桁で軒を深め、虫籠窓と両端に袖壁を設けます。
内部は、1間半の吹き抜けの広い通り土間に沿って居室が2列に並び、1階2階それぞれに座敷を設けるなど、規模の大きさがうかがえます。座敷はどちらも、床・棚・天袋・地袋・付け書院を備える端正な座敷飾りを構え、次の間境には透かし彫りを施した板欄間を入れるなど、大正期らしい洗練さを備えます。
- 地域にとって大切な歴史文化資源である、その理由
- 奈良町における伝統的な町家の形式を踏襲し、やや規模が大きく、全体に端正な意匠で材料や造りが上質な大正期の町家で、奈良町における近代の町家の好例として価値があります。また、大正期の電車敷設に伴う移転による建築であり、その経緯を示す書類等とともに、奈良の近代史を物語る資料としても評価できます。
- 問い合わせ先
- 奈良市教育委員会事務局教育部文化財課
- 電話番号
- 0742-34-5369
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