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黒漆厨子 こくしつずし

記入年月日 2025/01/31

黒漆厨子(開)
黒漆厨子(閉)
所在地
奈良市五条町13番地46号
区分
工芸品 | 金工・漆工・染織・陶磁など
指定内容
奈良県指定有形文化財

※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。

歴史文化資源の概要
 唐招提寺に伝来した木造・黒漆塗りの宮殿型厨子。現在は千手観音立像(未指定・鎌倉時代)を安置しています。
 正面と側面には、両外開きの扉を設け、正面扉の左右には不動明王と愛染明王を、側面の各扉には四天王を描き、内部奥壁には蓮台に載った月輪内に阿字(梵字ア)を表しています。これらは精緻な截金(きりかね)文様や盛り上げ彩色等の技法を用いて装飾を凝らした入念な作です。
 屋蓋部裏面の銘文には、応永30年(1423)に、大法師澄賢(ちょうけん)の発願によって如意輪院の本尊のために造立された旨が記されています。如意輪院は東大寺如意輪院にあたると考えられ、その伝来から当初は如意輪観音像を安置するための厨子だった可能性が高いです。
 如意輪・不動・愛染の三尊の組み合わせは、密教の宝珠法や舎利信仰との関わりが深く、それらに基づいて造形化された舎利厨子等の関連作品の多くが、鎌倉時代後期以降の西大寺周辺に伝存しています。本厨子は制作年のわかる基準作であるとともに、仏像を納める大型の厨子として貴重な遺品です。
問い合わせ先
奈良県文化財課
電話番号
0742-27-9864

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