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大方家文書 おおがたけもんじょ

記入年月日 2025/01/31

天正10年9月2日付筒井順慶書状
幸若舞曲「高館」(天正14年6月写)
所在地
斑鳩町五百井
区分
歴史資料 | 文書・書籍・絵図・地図など
指定内容
奈良県指定有形文化財

※各歴史文化資源へのご訪問の際は公開日・公開時間・料金等を別途ご確認ください。

歴史文化資源の概要
 戦国時代には戦国大名筒井氏(大和郡山城主・伊賀上野城主)に仕え、江戸時代には五百井(いおい)村(現斑鳩町)の庄屋を代々務めた大方家に伝わる文書群です。室町時代から昭和時代にかけて、1万2000点を超える大量の文書・典籍が残されています。
 室町時代から戦国時代のものとしては、筒井氏や松永久秀(多聞山城主)など畿内の諸勢力の発給文書が含まれ、当該期の畿内政治史を復元する上で重要です。江戸時代には庄屋を務めたことから、貢租や水利などに関わる村政関係史料が豊富に残されており、地域史料として基礎をなすものです。特筆されるのは3000点以上にも及ぶ書状類で、江戸の旗本や奈良の諸寺院、京都の公家などから出された書状が含まれており、大方家の奈良内外にわたる幅広い活動を見て取ることができます。
 さらに、典籍は約1000点が数えられますが、とりわけ戦国~桃山時代の能や幸若舞(こうわかまい)の詞章本(ししょうぼん)がまとめて伝存していることは注目されます。曲目によっては現存最古の写本も含まれており、芸能史・国文学の分野からも高く評価されます。
 本文書群は、平成28年度~令和2年度にかけて斑鳩町により悉皆調査が実施され、全貌が明らかとなりました。村方史料として長期間にわたる多彩な内容の史料から構成され、質量ともに県下を代表する文書群であると言えます。
問い合わせ先
奈良県文化財課
電話番号
0742-27-9864

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