心の健康のために

心の健康のために …普段から心がけられること 

 心の健康を保つには、ストレスと上手につきあっていくことが重要です。

 日常生活でも、少し意識することで、ストレスを溜めにくくしたり、また溜まったストレスを和らげたりすることができます。
 ここでは、日常生活で簡単に心がけることができるポイントをいくつかご紹介しますので、取り入れられそうなところから実践してみましょう。

草原

○睡眠
 質の良い睡眠を取ることは、心の健康を保つためにとても重要なことです。
 以下のようなポイントを押さえ、1日の生活リズムを整えることで、快適な眠りを手に入れましょう。

・毎朝決まった時間に起き、カーテンを開けて、日光を浴びるようにしましょう。
・また、昼寝は20分程度で終えるなど、あまり長くならないようにしましょう。
・寝る前は、コーヒー・紅茶などのカフェインやお酒の摂取は避け、室温・寝具など、眠りやすい環境を整えて床に就きましょう。
・ぬるめの入浴をすることで、眠りやすくなります。
・なるべく12時までに床に就くようにしましょう。

時計

 

 

 

 ○栄養
 ストレスに打ち勝ち、心の健康を保つためには、食事から摂る栄養も重要です。
 ここでは、特に身近で取り入れやすい4つの栄養素について、効果も合わせて紹介します。

・ビタミンC
 ビタミンCには体の抵抗力をつけ、心身を安定させる効果があります。
《含まれる食品》
 イチゴ、レモンなどの果物や、ほうれん草、ブロッコリーなどの野菜に多く含まれます。 栄養素が壊れないように、生食、または電子レンジでの加熱がおすすめです。

・ビタミンB1
 ビタミンB1は、血行をよくし、疲労物質の排泄を促します。また、神経系にも働きかけて情緒を安定させる働きもあります。
 《含まれる食品》
 豚肉、うなぎ、玄米など。
 加熱はなるべく短時間で押さえ、タマネギや長ネギと一緒に食べることで、吸収力がアップします。

・カルシウム
 カルシウムには、脳細胞の興奮を抑え、気持ちを落ち着かせる働きがあります。
《含まれる食品》
 牛乳やヨーグルトなどの乳製品、わかめ・ひじきなどの海草類に多く含まれています。

・ビタミンB12
 ビタミンB12 には、自律神経を安定させる効果があります。
 摂取することで、心も体も眠りやすい状態になります。
《含まれる食品》
 しじみや赤貝などの貝類や、牛や鶏のレバーなどに多く含まれます。


葉っぱ○リラックス法
 ストレスを溜めないようにするためには、上手に「リラックス」することが有効です。
 効果的なリラックス法についてご紹介します。

・レクリエーション
 何かに夢中になることで、嫌なことを忘れることができます。
 スポーツで体を動かしたり、カラオケで大きな声を出して歌う、映画を観るなど、興味のあるものにチャレンジしてみてください。

・入浴
 お風呂に入ることで、全身の血行が良くなって、体と心の緊張がほぐれます。
 ぬるめのお湯にゆっくり浸かることが一般的ですが、汗をかいたら適度に休憩を挟み、水分摂取を心がけましょう。

・呼吸法 
 深くゆっくりと深呼吸すると、不思議と心が落ち着きます。それは、副交感神経が働いて感情が安定するためです。習慣的にこの呼吸法を続ければ、ストレスへの抵抗力も高まり、心の健康も保つことができます。
 ストレスに打ち勝つ呼吸法のポイントは以下のとおりです。

①しっかりと吐くこと。
 お腹から息を絞り出すような気持ちでゆっくりと吐きます。その時、首や肩の力はできるだけ抜いて、リラックスさせましょう。息と一緒に疲れや憂うつ感を出し切るイメージをすると、もっと良いでしょう。息を充分に吐ききったら、2~3秒そのままで保ちます。
②吸い込んだ息で全身の細胞が元気になるイメージを持って。
 そしてまた、お腹を膨らませるように意識しながら、鼻からゆっくり大きく吸い込みます。これを2~3回繰り返してみてください。

 この呼吸法はいつでもできますが、気分転換したい時や、緊張をほぐしたい時、寝付きの悪い時、また「体操」をしながら取り入れると効果があります。


 以上、ここまで心の健康を保つためのポイントをご紹介してきました。
 どうでしょう?取り入れられそうなことはあったでしょうか。
 できそうなところから取り入れてみてください。

 ただ、いくら心の健康を保とうと思っても、ストレスが重なったりして、心の病になってしまうこともあります。
 このような場合、適切な治療を受け、しっかり休養すれば治すこともできるので、早めに自分の心の状態に気づき、2週間以上眠りにくいなど、いつもと違っておかしいなと思えば受診を考えるようにしましょう。

 中には、
 「これくらい自分で治せる」
 「我慢できる」
 「放っておけばそのうち治るだろう」
 「精神科や心療内科を受診するのは人の目が気になる」
 などと、自己判断して受診をしようとしない人もいるかもしれません。
 誰もが心の病になる可能性がありますので、なるべく早めに受診を検討することも重要です。

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