地域づくりによる介護予防の推進(住民運営の通いの場の充実)

奈良県の取組み 

 県では、地域包括ケア推進の一環として、高齢者が可能な限り元気な状態を保つため、また、高齢者が社会参加し、互いに助け合いながら生活を続けられる地域づくりを進めるために、「住民が歩いて通える範囲に主体的に集まって週1回以上体操やレクリエーションを実施する『住民運営の通いの場』づくり(地域づくりによる介護予防)」を推進しています。
 県内全域での普及を目指して平成27年から29年度にモデル事業を実施し、30年度以降も研修会や意見交換会の開催等による市町村支援やリハビリ専門職団体との連携等を進めています。

住民運営の通いの場充実プログラムのコンセプト(厚生労働省による)
市町村の全域で、高齢者が容易に通える範囲に通いの場を住民主体で展開
前期高齢者のみならず、後期高齢者や閉じこもり等何らかの支援を要する人の参加を促す
住民自身の積極的な参加と運営による自律的な拡大を目指す
後期高齢者・要支援者でも行えるレベルの体操などを実施
体操などは週1回以上の実施を原則令和3年3月末の県内実施状況マップ
 

「地域づくりによる介護予防」市町村実施状況一覧(35市町村)

●平成27~29度モデル 13市町村(右地図_
  大和高田市、 五條市、御所市、 香芝市、宇陀市、山添村、安堵町、高取町、 曽爾村、吉野町、 下市町、 天川村、野迫川村
●モデル以外で取り組む 22市町村(右地図_
  奈良市、 大和郡山市、天理市、橿原市、桜井市、生駒市、葛城市、平群町、三郷町、 斑鳩町、 川西町、三宅町、田原本町、御杖村、上牧町、広陵町、王寺町、河合町、大淀町、黒滝村、川上村、東吉野村

(地域づくりによる介護予防(住民運営の通いの場の充実)の取組状況調査.令和4年3月31日時点)

 

 県では平成27~29年度に「地域づくりによる介護予防推進モデル市町村」として13市町村を支援しました。

 この取組みは県内のモデル以外の市町村でも広がっており、このコンセプトに沿った住民運営の通いの場は県全体ではモデル市町村を含む県内35市町村に749カ所 住民運営の通いの場が立ち上がり、年齢や心身の状況に分け隔てることなく約11,000名の方が参加されており、長い方では、外出するための身体づくりに効果のある体操を、週に1回以上7年間も継続されています。

 

 新型コロナウイルス感染症の影響により、約4分の1の団体が活動を自粛されていますが、一方で、各市町村では感染拡大防止に配慮した上での通いの場が継続できるよう支援されており、三密回避の工夫等を実践しながら通いの場を継続している団体も多く見られます。また、閉じこもりや生活不活発を改善するため、令和3年度中に新たに38団体が活動を開始されています。

 

 地域の仲間と取組む体操を継続することでバランスが良くなり、 杖を使わずに歩けるようになったり、自宅の2階まで階段を昇ることができるようになる 等、体力の低下によってあきらめていたことができるようになったという声を聞くようになりました。通いの場は、単に体操をするだけではなく、地域の仲間と「自分たちのやりたい事ができる場」として取り組まれています。
  
通いの場の参加人数:概ね15人程度。(4~50人程度までグループによって大小があります。)

◆住民運営の通いの場の様子(pdf 2179KB)
 住民運営の通いの場は、単に体操による身体的変化に繋がるだけではなく、休んだ人の様子を見に行く等の見守り活動、茶話会・食事会などの交流、子供たちとの多世代交流といったの地域のつながり、移動販売等の生活支援にも繋がっています。
 
これからも住み慣れた地域で健康に暮らし続けたい、近くで通える場所がない、近所の仲間と取り組んでみたい、という地域住民の方は、お住まいの市町村の介護予防担当課にご相談下さい。
 

◆大和高田市・香芝市・天川村(平成27年モデル市村)住民の方々の活動の様子と地域づくりによる介護予防のコンセプト(pdf 637KB)

◆参考資料(掲載場所:厚生労働省ホームページ 介護予防)
1.これからの介護予防
2.地域の実情に応じた効果的・効率的な介護予防の取組事例
3.介護予防普及展開事業
4.地域づくりによる介護予防推進支援事業【手引き(ダイジェスト版・総合事業展開編・地域展開編・基礎編・参考データ】 他

 

平成29年度の取組みについて

平成30年2月16日()に「奈良県地域包括ケア推進セミナー」を開催しました。

持続可能な地域での生活を支える関連事業の一体的な取組みを見出すことをテーマに、奈良県地域包括ケア構築支援補助金を活用した取組みや、自立支援型地域ケア会議推進事業、地域づくりによる介護予防推進モデル事業に取り組む市町村からの取組報告、及び、行政・地域包括支援センター及び、リハビリ専門職等の参加者による意見交換を行いました。

 

ここでは、地域づくりによる介護予防の推進に取り組む市町村の報告資料をご紹介します。

◆取組状況報告資料

【平成29年度 モデル3町村】 曽爾村ホームページ  吉野町ホームページ  野迫川村(pdf)

平成27・28年度モデル市町村の取組みとりまとめpdf)

(大和高田市、香芝市、天川村、五條市、御所市、宇陀市、山添村、安堵町、高取町、下市町)

 

平成28年度の取組みについて

 平成29年2月10日(金曜日)に、「地域づくりによる介護予防推進モデル事業 第5回研修会」「介護予防従事者研修会」を開催し、平成28年度モデル7市町村(五條市、御所市、宇陀市、山添村、安堵町、高取町、下市町)と、平成27年度モデル市村を代表して、香芝市が今年度の取組みについて発表しました。 また、県内市町村担当者やリハビリ専門職等を交え、「今後どのような地域づくりをしていくか」をテーマに活発な意見交換が行われました。

◆取組状況発表等資料

【平成28年度モデル市町村】
   五條市(pdf 849KB) 御所市(ホームページ) 宇陀市(pdf 2938KB) 山添村(pdf 1429KB) 
   安堵町(pdf 3341KB) 高取町(pdf 1323KB) 下市町(pdf 1098KB)下市町住民説明用資料(pdf 1377KB)
【平成27年度モデル市村代表】
  香芝市発表資料(pdf 1887KB)

 

平成27年度の取組みについて

◆平成27年度地域づくりによる介護予防推進モデル市村の取組事例紹介
  大和高田市 pdf   香芝市 pdf   天川村 pdf