先天性代謝異常検査

国(こども家庭庁)実証事業による2疾患の公費化について

 こども家庭庁では、都道府県・政令指定都市においてモデル的に脊髄性筋萎縮症(SMA)と重症複合免疫不全症(SCID)を対象とするマススクリーニング検査を実施し、国の調査研究と連携・協力することで、マススクリーニング検査の対象疾患の拡充に向けた検討に資するデータを収集し、その結果を踏まえ、全国展開をめざす実証事業を開始しました。

 

 奈良県もこの実証事業に参画することになりました。

 これに伴い、県内の産科医療機関等で出生した新生児は、上記2疾患を対象とするスクリーニング検査を公費で受けることができます。公費で検査を受ける場合は、産科医療機関等で配布される「新生児スクリーニング検査に関する実証事業同意書」の提出が必要となります。

 なお、本検査を受ける場合、実証事業とは別に実施している「先天性代謝異常等検査」で使用する検体で検査を行うため、赤ちゃんの負担が増えることはありません。

 

○対象となる疾患

 ・脊髄性筋萎縮症(SMA)

 ・重症複合免疫不全症(SCID)

 

○検査費用

 ・実証事業に同意された場合は、保護者の負担はありません(公費で負担)。

 

○検査対象者

 奈良県内の産科医療機関で出生した新生児で、保護者が実証事業に同意した者。

 

○検査申込方法

 ・出産された産科医療機関等で実証事業について説明を受けてください。

 ・そのうえで、「新生児マススクリーニング検査に関する実証事業同意書」を提出してください。

 

○検査については、説明書及びリーフレットでご覧いただけます。 

 

○検査の結果、SMA(脊髄性筋萎縮症)が陽性と診断された方へ

 SMA(脊髄性筋萎縮症)家族の会が、治療のことなど、病気に関する情報提供をされています。

 詳しくはホームページhttps://smahpproject.wixsite.com/nbs12をご確認ください。

平成25年度より、先天性代謝異常等検査に新しい検査法(タンデムマス法)を導入します。

 
先天性代謝異常検査とは? 
 先天性代謝異常等の早期発見のため、生後5~7日目の新生児に対して、ごく少量の血液を採取して行うマス・スクリーニング検査。先天性の疾患を症状が出る前に早期発見することにより、適切な治療や食事療法等で、発症を予防したり、障害を軽減させることが可能となる。
 採血等にかかる費用は自己負担(採血医療機関へ支払)となりますが、検査料は公費負担ですので無料です。

タンデムマス法とは?
 厚生労働省の研究等でその有用性が立証された、高感度分析機器を用いた検査法で、従来の検査法では測定できなかった代謝物質を対象とした検査が可能となり、従来の採血方法と全く同じ方法で多項目を一斉分析できることから、他種類の疾病を対象としたスクリーニングを行うことが可能。また、検査精度が高いため、再採血の頻度が非常に少ない検査法。

検査対象者
  奈良県内の産科医療機関等で出生した新生児で、保護者が検査を希望する者。

検査申込み方法
  ・出産された医療機関で、ご確認ください。 
  ・または県が作成する、「保護者の皆様へ」(説明書兼申込書)をご利用ください。    
   先天性代謝異常検査や、対象疾病についての説明書兼申込み書となっています。
       申込書 (印刷は2アップ、短辺とじで両面印刷してください)

【個人情報の取扱いについて】
 なお、この検査を受けられ、再検査・精密検査の結果が出た場合は、医療機関を通じて保護者様への通知と共に、検査機関から県へも報告があります。
1.精密検査を要する(以下「要精査者」といいます)場合は、県は医療機関へ、検査申込みの際に記載いただいた連絡先等の情報の提供を依頼して、保健所の保健師が赤ちゃんの体調や受診状況等をお尋ねさせていただきます。
2.奈良県では、対象疾病の疑いのある赤ちゃんを確実に発見し、早期に適切な治療等に結びつけることができたか等、この公的検査事業の有効性の検証を目的に、検査結果やその後の状況等の情報を収集して分析し、検討を行います。
3.収集した情報は、他の目的に使用することはなく「奈良県個人情報保護条例」に従って厳重に管理いたします。
   申込みの際には、この点についてのご理解をお願い申し上げます。

県内医療機関、助産所等の皆様へ
  検査申込みの際に、県が作成するものをご利用くださる場合は、上記からダウンロードしてご使用ください。