令和元年9月25日(水曜日)知事定例記者会見

司会:
 おはようございます。

 それでは、本日の知事定例記者会見を始めさせていただきます。

 本日、発表案件は3件ございます。第27回地域伝統芸能全国大会の開催につきまして、2つ目が、奈良公園周辺のマイカー流入抑制と平城宮跡から奈良公園への周遊観光促進、3つ目が、県と市町村が連携したAIシステムの本格運用という3本でございます。知事から発表いたしますので、よろしくお願いいたします。


発表案件:第27回地域伝統芸能全国大会について
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知事:
 地域伝統芸能全国大会の奈良開催です。今週末に開催されます。海外から2団体、県外から9団体、県内から20の団体が出演されます。会場は橿原文化会館とジェイテクトアリーナです。27回目になりますが、これまで初回が20数年前、私、初回のときに観光部長で、責任者として、たしか石川県だったかに行ったことがあります。奈良県はずっとしてなかったんですが、やっとすることになったという経緯です。

 総合司会がNHKののど自慢大会の司会をされていた宮川泰夫さんで、彼は大学同級生で同じクラブに属していました。コーラス部だったんだけど、彼はエリートだったけど、僕は落ちこぼれだったですけども、そういう個人的な縁を言って恐縮ですが、そのようなめぐりめぐって来た機会です。

 それから、メーン会場が橿原文化会館ですが、式典と表彰式をやる会場です。この28、9日にいたしますが、28日は事前申し込みが満席になっています。それから29日はまだ空席があります。ジェイテクトアリーナは無料開放ですので、予約はなしということです。ぜひお楽しみいただければと思います。

 

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発表案件:奈良公園周辺のマイカー流入抑制と平城宮跡から奈良公園への周遊観光促進について
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知事:
 2つ目の発表案件ですが、この秋の奈良公園のマイカー流入抑制と平城宮跡から奈良公園の周遊観光、平城宮跡・奈良公園・ぐるっとバスの組み合わせのご紹介です。この3つをどう組み合わせるのかというのに腐心してきたわけですけれども、この秋いろいろ試行錯誤しながらやっているとご理解願いたいと思います。奈良公園のほうに行く流入マイカー・バスをできるだけ抑制できないかという試みと、それから平城宮跡と奈良公園の二眼レフで奈良を楽しんでもらうということが目的でずっと続けておりました。必ずしも成功してきたわけでもありませんが、いろいろ改善点がわかってきております。そのやり方の中で、キャンペーンをしたり実験をしたりという中で、この秋は2回、第一弾、二弾といたします。第一弾は、同じような試みですが、10月19日と20日の2日間、第二弾として11月2、3、4の3日間を、同じ趣旨ですが、平城宮跡・奈良公園・お得なぐるっとバスキャンペーンを実施いたします。第一弾では、平城宮跡で平城京天平祭やシルクロード奈良、奈良公園バスターミナルで天平大菊人形展が同時開催されます。両方で菊がテーマのイベントがあります。第二弾の時期では、「正倉院展」が奈良国立博物館で、平城宮跡では「シルクロードと奈良」が同時開催をされます。両方見てくださいよという趣向も入っています。

 流入抑制の観点からは、キャンペーン対象駐車場を利用いただく方には木簡型一日乗車券を、車1台につき最大3枚、ご家族の分も含めて無料で贈呈します。その対象駐車場ですが、今まで国道24号高架下駐車場というのと、奈良市役所駐車場、それからミ・ナーラ第2駐車場の3駐車場、この西側にある駐車場を対象駐車場にして、木簡型一日乗車券を配布しておりました。そこそこ効果がありました。今回は3駐車場に加え、奈良市営JR奈良駅駐車場を追加します。これは駐車台数は非常に多い、500台ぐらいですので、地下駐車場ですが、割と空いているからそこに駐車して、木簡で無料で奈良公園を周遊していただけたらという試みです。今までちょっとやったことがあって多少成功しているんですけど、またそれを重ねてしようということです。また弾みがつけば、だんだんマイカーの方がそちらに寄っていただくことを期待をしております。

 また、第二弾の「正倉院展」があるときには、正倉院展の観覧時間が9時開始ですので、パーク・アンド・バスライドの開始時間を、第一弾では9時だったんですけど、第二弾では8時からにして早くするということを考えております。また、春日大社が10月、11月の土日祝は観光バス、マイカーを受け入れしないと。七五三ご祈祷、結婚式などのシーズンであるということです。それを混雑、混乱しないようにと配慮しております。どうすればいいかということになりますけども、バスはなるべく、奥はとまれなくなりますので、このバスターミナルと、さらにこの西のほうで受け入れる。計算上は春日大社に今入っておりますバスは、バスターミナルで受け入れ可能です。キャパシティーとしては受け入れられるんですけど、時間のご希望とかいろいろあると、ちょっとマッチングが十分できない可能性はございますので、さらに西のほうのバスターミナルをちょっと考えなきゃいけないかどうかということを、今配慮しております。

 それから、マイカーについては、先ほどの西の駐車場でぐるっとバスを利用してもらう。団体バスは春日大社受け入れ不可になりますが、ぐるっとバスは大仏殿前駐車場まで行きますので、ほかの団体バス、マイカーで混まないようにして、ぐるっとバスとか市内循環などが行けるようにというのがこの基本構想なんですけども、自由な通行ですので思うようになかなかいかないというのが経験上ありますが、実験を重ねて、バスターミナルは一つの奈良公園へ行く入り口での拠点という構想ですので、その効果が発揮するように改善を重ねるというのが今の仕事でございます。

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発表案件:県と5市町村が連携してAIシステムを本格運用について
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知事:
 県と5市町村が連携してAIシステムを本格運用ということです。スマートフォンからの質問に24時間いつでも回答しますと。これはAIですので、市と県がこのようなことを10月1日より開始するのは全国初めてです。文字情報ですので、スマートフォンを使われない方はなかなか困難なんですが、そのうち音声情報で受け付けられるように検討を重ねております。

 このたびの文字情報のAIシステムの運用開始につきましては、県が構築費と運用経費を全面支援すると、全額負担すると、市町村のAI導入の負担を軽減するということをしております。また、受け答え情報は、内容は違いますが、パターンは各市町村同じです。そのときにどのように答えるかということを県が情報共有化することによって、このように答えましょうと相談できますので、そのようなことも考えております。答え方の相談も、これはこちら側の話ですが、しております。導入するのは、奈良県、大和郡山市、宇陀市、田原本町、王寺町、広陵町です。

 スマートフォンとパソコンということになりますが、情報はいろいろありますが、奈良県への問い合わせは628問のQ&Aを用意しております。5市町では、また内容が違うと思いますので、観光・防災・ごみ・税金・手続などですが、500問から1,500問のQ&Aを搭載しております。そのようなことで、ちょっと実験的でございますが、開始をしていきたいと思っております。

 説明は、以上でございます。

司会:
 ありがとうございました。
 それでは、発表案件につきましてご質問ございましたらよろしくお願いいたします。


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質疑応答

発表案件:県と5市町村が連携してAIシステムを本格運用について

NHK:
 まず、AIのいわゆるチャットボット(=人工知能)だと思いますが、問い合わせすれば答えてくれると。こういうことによって、雑多な問い合わせについてはAIが答えてくれるということで、職員の事務の軽減にもなるのではないかと思うんですが、改めてそういったところへの期待といいますか、受けとめはありますか。

知事:
 おっしゃるように、AIで24時間対応になりますので、サービスの役所の人がいなくなったら聞けないよということがなくなるというので、サービスの時間拡張が一つ可能になると思います。機械が想定で答えられますので、業務の軽減になると思います。働き方が、このような典型的なご相談には機械にしようということの全体の社会改造の試み、大げさに言えばですね、そのように思っています。

 内容について丁寧に答えられるのかどうかというのは、定型的な答え方になりますので、ちょっといじわるな質問をすると答えられなかったぞと、こういう人も当然出てくるので、そのときはまたぜひ電話で別の窓口に言ってくださいよというような、横道ルートももちろん用意せないかんと思います。

 もう一つは、パソコンで文字入力ですので、文字入力はなかなか相談しがたい面もあるかもしれない。これはやってみないとわかりませんが、文字入力だと読み取りと答え方がよくわかりますので、音声だと言っていることはわかりませんよと。こう聞き返すのはAIでもできるかもしれませんが、まだ音声のAIというのはそれほど発達していません。しかし、南和のほうでは音声AIを使った見守り機能を充実させようかと思っておりますので、そのような一環としても注目をしております。今、意義とか関心というふうにお問い合わせになりましたので、そのようなことを考えております。

NHK:
 今、奈良県のチャットボットでいきますと、628問の回答がされるということですが、今後は改修を進めていろいろな設問に答えられるようにしていきたいというような考えでしょうか。

知事:
 そうですね、答えられない質問が出れば、答えられない質問もこれから用意せないかんことでもありますので、どうぞ答えられるかどうか試しにいろいろ言ってくださいというような受けの気持ちになってみようと思っています。答えられない質問があれば、またそれを用意すればいいだけですので、そのような質問の事項の拡大と内容の充実、事項で質問の答えはあるんだけど、質問内容への答えが答えに入ってないというケースもあるかもしれませんので、それは回答内容の充実ということになろうかと思いますので、そのようなことはやりながら改善するというテーマだと思います。

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発表案件:奈良公園周辺のマイカー流入抑制と平城宮跡から奈良公園への周遊観光促進について

NHK:
 秋のパーク・アンド・ライドの施策の話をお伺いしたいのですけども、JR奈良駅の駐車場が以前されていたことがあると思いますが、春は実施されなかったと。今回拡大するような格好になったわけですが、何か背景や理由はあるんでしょうか。

知事:
 奈良市の駐車場はキャパが大きいですよね、ご存じのように。それが目立たなくて、余り利用が日ごろからされてないと。空いてるからもっと利用してほしいという奈良市もそう思っておられると思うんですけども、奈良公園の流入抑制の観点からも利用していただきたいということで今までもやってきた。キャンペーンをすると、木簡でやると、だんだん知られてくると向こうに行かれる方も増えてきているということなので、その流れを加速できたらという思いがあります。

 定着すると、奈良に行くとどこにとまるんだと、いや、もう奈良公園はうろうろしないんだと、あそこ混むから。奈良市のJR駅前に行くんだ、帰りは土産も買えるからと、こういうようになれば、まちづくりの、まちの移動環境をどうするかということですので、どこのまちも、鎌倉にしろ、伊勢にしろ、みんなそのように工夫をして困ったりしてますので、それはまちの成り立ちが自動車交通に適するようにつくってこなかった、それは城下町、あるいは門前町ですのでそのような傾向がありますけども、駅前に奈良市は大きな駐車場、地下駐車場をつくられましたので、それを利用しない手はないよと。500台ぐらいだと。そうやって使い勝手がよくなってくると、あそこも使っていただけるんじゃないかというようにやります。

 奈良公園へ来られる方は、三条通り、大宮通りから来られて、とにかく行くとこまで行こうよということですので、駐車場ありますよと言っても、経験のある人はいいけども、それを曲げるのはなかなか。だんだん経験が積み重なってくると利用が増えてくるんじゃないかな、そういう経験を積んでもらうというのを、何度も何度もしていかなきゃいけないかなと思っています。それはフリー木簡切符というのを一つのだしにしてきているわけで、それなりに効果はあるんですよ。ぐるっとバスも結構木簡切符をぶら下げた方が乗っているんですね。駐車場だけじゃない、外国人も木簡切符があるから、周遊という観点では割と効果があったのかなという場面もありました。駐車された家族連れが木簡切符をぶら下げて乗ってこられることが常態化すれば、道路混雑が大分緩和されるんじゃないかと期待しているプロジェクトです。

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発表案件:県と5市町村が連携してAIシステムを本格運用について

時事通信:
 AIの件について、県が負担して市町村に導入していくということですけども、これは行政のことですから、効果検証といったものを一定程度たってからやると思いますが、どのように行うのかということと、それを受けて、ほかの市町村へ横展開等も考えられているのか、伺えますでしょうか。

知事:
 効果検証はしたいと思います。これでパソコン、スマホ入力って、世代が限られるかもしれません。

 南和でスマホで健康見守りしようといったとき、おばあちゃんたちはあまりスマホを持っておられないとわかってきましたので、電話入力はどうかということを検討し始めてますが、音声回答まで進展するかどうかというのを一つの視野に、改善ということで視野に入れて、効果でやはり文字入力だとあまり伸びないとか、思ったほどの質問が来なかったとか、逆にあふれるほど質問来るか、あるいは予想より来なかったか、いろいろわかってくると思います。

 このようなコミュニケーション、スマホコミュニケーションというのは、なれてもらうと全体がICT利用社会化になるということですので、私もあまりICT強くないですけども、それでもひとりで生きていくにはそういうのがあったほうが便利な社会になってきていると思いますので、だんだんそのシステムに、システム習熟というのが必要で、便利な社会になるようにという試みです。そのためには、効果検証というのは、効果がないことも含め、効果がないことを検証することもとても大事ですので、思いどおりいかなかったことを検証するのも大事ですので、それも含めて考えていきたいと思います。また、検証がいい結果ではなしに、悪い結果が出ても報告させていただきたいと思います。

 横展開は、「効果あるんだろうか」と見ておられる市町村も多い。幾ら補助しても、後に続けなければいけないという義務が多少生じますので、負担だなと思われる市町村もいるのかなと思ったりも想像しますから、その効果と裏腹で、こんなに効果あると喜んでおられますよということがわかれば、先ほどおっしゃった業務軽減につながれば職員もいいじゃないですか。効果の中には、その質問者への効果と業務改善の効果と、両方調べないといかんのかなと思っていますので、それは横展開につながる効果検証、失敗したら失敗したで、今度は改善しますからどうですかということ等、ほかの地域からも、「このように改善してくれれば導入するよ」という積極的な意見が出ればありがたいなと思っております。

 一つの試みですので、世の中どうしてもICT社会に向かっておりますので、コミュニケーションのAI利用を県庁内、組織内で使うというのと、組織外とのコミュニケーションで使うというのは両方あると思いますが、公共団体でも両方やはり努めていって、先ほどおっしゃったように働き方改革の、特に人口が減ってきているところは、AIを使わないとなかなか効率的な行政サービスができないというふうに私は思っています。田舎のおばあちゃんほどAI達人だぞと、こういうふうになってもおかしくないと。都会とかは便利なんですよね。人はうろうろいるから、ちょっとそばで聞けばわかるというような情報源が周りにうろうろ。田舎は情報源がないから一番の会話が機械に向かって、ロボットにしゃべるんだみたいなことは必ずなってくると私は思うもんですから、田舎のおばあちゃんは、おばあちゃんばっかり言って、おじいちゃんもAI巧者になっていただいたほうが生活便利だよというふうに。これが役所への問い合わせですけども、パソコンとか使っていますと、民間の参入があって、民間のテーマが入ってくると、きょうは何を買いますか、お昼は何を食べますかというのがスポットで入ってくると、ぽっと押すとそれが届くとかね、ドローンで届くとか、田舎のまちでもというような、ほかほか弁当がお昼前に届くとかというようなことを想定しています。そのようなAI社会が田舎のほうが早く到来する可能性もあると。生活利便AIというのはこれから追求すべき道かなと私自身は思っています。

時事通信:
 ここからちょっと離れて、一般的な荒井知事のお考えを伺いたいんですけれども、方針というか、市町、自治体とAI、自治体とICTというテーマは最近はやっておりますけれども、なかなか県内の小規模自治体がそれを自力で導入するのは難しいと思うんですね。でも、これのおもしろいところは、県と市町村が連携して、県がちょっと支援して導入するというのが一つポイントかと思いますが、今後このような形でAIとかICTの導入について市町村の支援を行っていくというお考えはおありでしょうか。

知事:
 そうですね、このような発想の最初だったのはクラウドですね。クラウドのほうが、まだこれは業務クラウドだから、業務のICTの連結という、業務のこちらのインサイドのほうの話だったですけども、それをそれぞれ市町村が開発するとすごくお金がかかるんですね。システム変更すると、また、将来連接できないとまた金かかるということで、クラウドで連結するようなことを県が促して多少補助したと思うんですけど。あのときは葛城市を中心にクラウド共同導入をしてくれまして、何十億か開発費を節約したという経験がありますので、それは業務のインサイドの業務改善、システム改修・節約でありましたけれども、クラウドをやりますとそれぞれの職員がいろんなバラエティーのあるお問い合わせにマッチングする手間がだんだん省けてくると。同じパターン化できるということが一つそれで学んだとこでありますので、それを今度は横展開というよりも縦展開という、前にさらに進もうよというアドバンス版だというふうにも思います。それは、人のサービスにかわるものはなかなかないんですけども、人がうまく機能するように機械の補助を、助けをもらおうというのがこれからもっと進むように思います。

 そのときに行政サービスでは、市町村がサービスの主体になることが多いんですけど、市町村は、フルスペックの市町村というのはなかなか難しいので、それを県という中間自治体が助けようということが奈良モデルの中心になります。国のほうは基礎自治体に全部やらそう、できなけりゃ合併しようというやり方だった。もう合併したらできるわけでもないということはわかってきてますので、合併のデメリットもあるように私は思いますので、身近なサービスをどのように効率的にするかというのが課題ですね。小さな市町村でも、これは身近さというので大いにメリットがあるわけで、それが効率的にサービスできるようにということは、縦につながってサービスがうまくおりるようにということが一つのシステムのアイデアだと思っています。県はそれを助ける役目があるというふうに思っています。

時事通信:
 最後に1点だけ、県が助けるということは、例えば来年度予算とかでそういった自治体向けのIT・ICT・AI導入の補助とかを行うお考えはありますか、予算をつけて。

知事:
 来年度、具体的にはまだこれからですけども、一つのアイデアは、南和の見守りスマホというのを実験したんですよね。これはアイデアで、スマホを持っているおばあちゃんに、おばあちゃん、きょう元気ですかとメッセージがポップアップ表示されるという試みでやったんですけども、結果は余りうまくいかなかったんです。それは、おばあちゃんはガラケーの携帯とか電話を利用されるので、スマホはあんまり利用されてないということがわかりまして、スマホは使い勝手悪い、持ち運びも面倒だと、こういう判断がありまして。来年度では、電話で、ガラケーでもスマホでもいいんですけど、音声系で応対できるようにしようかというような予算をつけるように検討中であります。それは南和の見守りということ、包括ケアにつながるような見守りということ。

 災害と包括ケアと防犯など、皆もろもろに関係いたしますけれども、何かのコミュニケーション手段は持っておられますね、災害があると、ガラケーの電話が多いんじゃないかと思うんですけれども、そのときにちょっと心配だったら何番、何番と押して、ちょっとこういうことで心配なんで、どうすりゃいいのということを音声で言ってもらうと、それをAIで答えるといったようなシステムを、音声AIというのを考えています。今回は文字AIというところで、導入前ですけど、限界があるかもしれないということを予測しています。音声AIになると、またちょっと、AIだから何でもできるかなと思うんですけど、それを音声解読して答えられるようにというふうなAIができたら、南和のスマートフォン見守りプロジェクトが多少ちょっと挫折しましたので、今度はそのように来年度予算では変更に向かうような予算を考えています。

共同通信:
 AIに関してなんですけれども、2点ほど質問ございまして、まず、導入団体、今回5市町が入っておりますが、これはどうやって選ばれたか、市町村のほうから手を挙げた段階で選ばれたということがきっかけなのかということが1点と、あと奈良県のほうで想定している質問が628、市町村のほうでは防災や税金のことに関する想定をしているとおっしゃっていましたが、奈良県としての質問はどのようなものを想定しているか、教えてください。

担当課:
 まず、4月に募集を行いまして、そこに応募をいただいた5市町を選定させていただきました。たまたま5つを募集したところ、5つしか応募がなかったということなんですけども、こういうAIの導入に積極的な団体ということで選考基準とか設けさせていただきまして、選定のほうをさせていただきました。

 2点目の奈良県のQAの内容なんですけれども、県立の施設でありますとか、税金関係、そのようなものを主な質問項目とさせていただいております。基本的には県ホームページで掲載されておりますよくある質問、そこの質問を今回はまず一旦QAのほうに登録しているというような状況でございます。先ほど知事のほうからも回答ありましたが、今後新しい質問が出てきた場合には、随時追加等の対応をしていこうというふうに考えております。

共同通信:
 市町村のほうで500から1,500と幅があるのは、市町村によってそのよくある質問というものが違うということなんですかね、想定しているのは。

担当課:
 まず、ほとんど全く質問をつくられてない団体さんもございまして、今回最初ですので、スモールスタートという形で、ニーズの多いごみでありますとか、子育ての分野を中心に作成されたというふうに聞いております。

知事:
 こういう連合は、普通の連合みたいなのと違ってゾーニングが要らないですね。もう奈良の県と県下の市町村だと、南の端っこから北の端っこ、同じようにシステムに入っても大丈夫だという、それはこういうICTのシステムのいいところだと思います。

 それと、答えられなかった質問は、「申しわけございません、ただいま勉強中のためお答えすることができません」と答えるようになっています。いつも私が会議でするときにこのような答えも多いんですけれども、役所は、なれてますので、このように答えるようになります。それはまた登録されますので、じゃあそれを勉強を完了しました、お答えしますというようにまたサイトに登録するということを繰り返すと、回答件数がふえてきたり、市町村ごとの内容がふえてきたり、これだけ要るよと言ったところであんまり来ないと、また何だと言われる可能性もありますので、ちょっとずつてれんこにはなるかもしれませんが、ぜひ試し打ちをしていただいて、勉強中で答えられない、申しわけないと言わせるようにしていただければ、またそれもこのシステムが発展するきっかけになるんじゃないかなと私は思っています。

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発表案件:奈良公園周辺のマイカー流入抑制と平城宮跡から奈良公園への周遊観光促進について

関西テレビ:
 渋滞緩和のマイカー利用の抑制のキャンペーンをされる中で、春日大社と、あと興福寺も来月から観光バス受け入れ制限を決めました。秋の観光シーズンを前に渋滞にどういった影響を予想していらっしゃるのか。先ほど混乱しないように配慮と少しだけご回答いただいたので、やはり交通の混乱は想定されているのか教えていただけると。

知事:
 特に春日大社が、秋の七五三とか今後時期なので、来るのをやめてくださいと、このようにおっしゃっております。すると、混乱はどのように発生するのか、招かないようにどうする気かというご質問だと思います。大丈夫だというところまで自信を持って言えないんですけども、そういう関心は持っております。

 バスについては大仏殿前の駐車場が、県庁東から大仏殿前までの混雑、混乱の要因だったと、確かにそういう面はあるんですよね。氷室神社の前でバスは駐車場空くのを待って並んでいると、もうバリケードみたいにストップかけてるの何度か見た。これはひどいやと思って、あそこの県営駐車場が予約なしだったんで、予約制にして、あんなとこで待たないようにしようというのが第一弾だった。

 するとその次、第二弾が、あそこまで行かさないようにしようと。あそこの大仏殿前駐車場のかわりをバスターミナルにしようと、こういうことにしました。大仏殿前駐車場のバスが全部バスターミナルに行っても大体入れるぐらいのキャパにしてあるんですけれども、ところが、大仏殿前駐車場にバスが全部来なくて、半分近くかな、春日大社に行ってしまって、興福寺に行ってしまったというのが、NHKさんご指摘だと聞いていますが、そのような経過であります。そのような結果になったと、多少想像外ではあります。それは言いわけになって聞こえてはいけませんので言いませんけども、そういうことになった。

 それで、今の事態でどうするか。今度春日大社がストップかけたらどうするかというのが、結果はちょっとわからないとこがあるんですけど、想像の範囲では春日大社がストップかけたらこちらのバスターミナルに、春日大社に移っていたのがバスターミナルに来ないかなと。それだとスムーズに、全部来ても大丈夫なだけ、数的にはね。時間帯のマッチングはちょっと不十分なとこがあると思うんですけど、来ても大丈夫なだけのバスターミナルのキャパでありますので、バスについてはこちらに戻ることについての混乱はそうはないと。解決策の大部分はバスターミナルで受けられますよというのが一つあります。

 もう一つは、マイカーがずっと入っていくのに、春日大社まで行こうと。民間の駐車場もいろいろありますけども、1,000円とか700円とか看板出して、とにかく大仏殿へ参りたいと、あるいは春日大社に参りたいという人が歩いてなるべく近くに行かれるというのが、これは道が細いのと駐車場が少ないのとという構造的な困難がある交通だということが基本にある。これはずっと長年そうなんですけども、マイカーのほうで、ストップなのに行ってしまったという人をまず防止せないけませんよね。入れませんよこの期間は、ということを、春日大社は入れませんよ。ほかは入れるかもしれないけど、キャパが全然少ないですよということを知ってもらわないかん。そんなの知らなかったぞと、春日大社が入れないって知らなかったぞといって大仏殿前まで行って面食らったというのは、これは気の毒ですので、それを周知するというのが一つ大きなことだと思います。

 すると、どうすりゃいいんだということになりますので、できればこの県庁よりも西のほうでとめて、バスは行けますので、そちらにご用のある方はバスで行ってくださいと。国立博物館も中にありますのでね、春日大社まで行って国立博物館におりていこうと思っておられる方は、入れませんよ、国立博物館に車で来られるのは、日ごろでも難儀なんですけれども、なるべく西のほうにとまってバスで国立博物館前で降りてくださいというのが定着するようになれば大分緩和できるというのが方針なんですけど、それが成功するかどうかを繰り返し繰り返しやらないといけないような事象だというふうには思っています。いつか完璧に成功できたら、この交通が、大混雑の日でもスムーズに行けたらというように思っています。

 春日大社がストップかけていただくのはいじわるでも何でもない、向こうは混むんだから、混むとこに押し寄せられると周りに迷惑かけるからと、こういうことだと私は思いますので、それは周知をして、皆さんに、ではどういうふうにハンドル行動をしてもらうかということと、それのハンドル行動してもらうのに便利なようにアレンジするかということで、動くのは道路があれば自由に動けますので、あるいは自由にとめられますので、ここの交通流全体を管理せないかんと自覚しております。県としては、できるだけ西のほうにとめてもらって、自由に入れるバスで動いてもらったらというふうに思うんですけれども、なかなかそうはいかない。

 とめてもらうのは、キャパが空いているのに皆こちらに来られるというふうに、今まではそんなことするとうちの駐車場もうからないからという反対が暗にあったような地域でありますけれども、いや、そんなこと言われなくても来られる人は十分来られてるんだからと、こう持ち合いといいますか、調和がとれて利用してもらったらというふうには思うんですけど、やりながらいい方策が見つかるように工夫、工夫、工夫ということにしていきたいと思いますが。今のどうなりますかという点では、一つは混みますよという周知をするというのと、バスは来れないから、どっか行かなきゃいけない。そのバスターミナルでなるべく便宜を図る。今までここは流入が小さかったのを、10分に8台だったのを13台にキャパを増やして、ここは乗降場ですので、ぐるぐる回したいと思います。

 それから、私は春日大社に行かれる理由は、根本的に大仏殿だけ見て帰らそうと思っているのにこんな手前へとめさせるなと、こういうことにあったと思うんですよね。入っていかれても大仏殿だけ見たら、またあそこから帰っていかれるですよね、この前見てると。それは多少悔しいとこがあるんですけれども。なるべくこちらに来て、奈良全体を楽しんでもらうというのになかなか成功しないですけれども、あそこだけということになると、春日大社のほうがやや近いのかな。あそこから歩いてね、大仏殿前まで行かれるのに、春日大社も見られているのかどうかちょっとわからないぐらいなんだけど、大仏殿見るというのを売り物にしてインバウンドの観光バスが押し寄せているという奈良の実態ですので、断るわけにいかないのでというのが、変な言い方ですけど。するとなるべくいい制御をせないかんということですので、できるだけそういう団体バスは奈良の大仏だけを見て帰りたいのに、こんな遠くへとめさせるなという気持ちでおられるように思う。それとちょっと勝負といいますか、兼ね合いということになりますので、それは基本的に大仏様だけを見て帰られる人との利害のバッティングということになってきていると思うんですけども。しかし、それはいかんともしようがないとこがあります。

 するとバスターミナルにとめて大仏殿前へ行かれるということで、大仏殿前へのアクセスを若干でも改善できないかということも検討対象になると思います。そこからバスの会社にとっては、ここは乗降場だけだから余り遠くへとめさせるのもハンディだぞというと、もう少し近くで駐機できるとこはないのか。高畑の駐機場にとめるのを増やそうと思いますけど、ほかでもないかということをちょっと検討を始めています。その原因といいますか、要望のもとは多少わかってきてますので、それを改善につなげたいというふうに思います。

 根本的なのは、大仏だけ見て帰るという人をどう処理するかというのは、なかなかそんなの、それだけだと来るのは困るよというとこまでいけませんので、いかんともというとこはあるんですけども、ちょっと大仏見たら興福寺を見てくださいよと、バスターミナル通ったら見れますからというようなこともありますし。できるだけならまちまでおりてぶらっとして帰ってくださいよというのは、バスターミナルのほうが最適だと思うんですけれども、そのような利用の形態になるかどうか、これからの勝負になってくると私は思っています。

 だからまちの交通流はそんなふうにしてだんだんだんだん改善されるのが普通ですので、いろいろ改善点を見つけて実行していきたいなと思います、大仏殿以外にも見るのがあるよということを。大英博物館に行って仏像展示しても、まだいろいろ奈良には大仏殿以外にも有名なとこがありますよということを宣伝したいと思っています。

NHK:
 先にもう多少質問が出ましたけれども、バスターミナル関連のご質問です。

 まず、改めて春日大社の駐車場と興福寺の駐車場が、秋の観光シーズンに観光バスの受け入れを中止すると、これまでにないことで、もう異例だと言っていいと思うんですけれども、これによって奈良公園周辺の民間駐車場から観光バスが締め出されるという事態とほぼ言っていいと思うんですが、改めてここについてどう受けとめていらっしゃるのか、率直な受けとめをお伺いしたいんですけれども。

知事:
 締め出されるというのはどういうことですか。

NHK:
 要は入れなくなると。県営駐車場には、今おっしゃったように高畑があるということですけれども、そのほか行く先がないというような事態が奈良公園周辺で起こり得ると。

知事:
 いや、そもそもというのはないじゃないですか。奈良公園バスターミナルには行く先のキャパはね、全面的じゃないけども、余ってますよということを前提にして、そもそもという言い方はないと私は思います。そこそこあるけれどもという言い方がマスコミの方にしては適切じゃないかと思います。

NHK:
 あくまでも奈良公園バスターミナルを利用すればという、それはお話であって、観光バスの利用者にとってみれば、奈良公園バスターミナルは一つの選択肢でしかなく……。

知事:
 選択肢ですね。

NHK:
 ですよね、とすると春日大社とか興福寺に……。

知事:
 そもそもないということではないでしょう。そもそも選択肢ということは、そもそもないというのと大分意味が違いますよね。

NHK:
 まあそもそもというところを捉まえて言われると訂正させていただきますけれども、いずれにしても……。

知事:
 いずれにしても、いずれにしなくても。

NHK:
 春日大社と興福寺の受け入れ中止を率直にどう受けとめていらっしゃるのかというところでは、どうでしょう。

知事:
 だから、どう受けとめるかということは、どういう観点、どう受けとめるべきかという河合さんの所見があってのことじゃないの。

NHK:
 所見ですか。

知事:
 所見。それを誘導しようと思ってないの。

NHK:
 誘導ですか。じゃあ、一つちょっとご質問を変えて、春日大社と興福寺と、奈良公園のバスターミナルの一つの大きな違いとしては、予約制度だと思います。

知事:
 予約制度、そういうふうに聞くといいね、いい質問だよ。

NHK:
 今の時点でも、8月までの予約状況を見てみますと、予約が埋まっていないと。ですから、予約のキャパシティーを先日、前回の会見で発表されたということですけれども、ある特定の時間帯で増やすということについては、私は意味があると思います。ですけど、そもそも埋まってないものを増やしたところで、来るものではないように思うんですけれども。

知事:
 それは違うと思いますね、便利にすれば来ると思います。それは大仏殿前に駐車して見せて帰ってくる人には、奈良公園バスターミナルはハンディだと思いますけれども。それは根本的な、構造的な問題だから。予約制と非予約制というのは、とまりたいときにとめられたらというふうに皆思うかもしれないけど、駐車場っていうのは、道路っていうのはそうはいかないのが普通でしょう。NHKに来る人はどこにとめるんだっけ、あそこは混まないの、あんな小さな駐車場だったら。道も狭いじゃない。

NHK:
 そうです、だから我々のことだけじゃなくて……。

知事:
 基本的には。だから向こうに行くと便利でしょう。

NHK:
 だと思います。

知事:
 西に行くと便利でしょう。大変だよ、ここに、車が来るのは。それは交通の問題だから、交通の問題をどう解決するかというのは共通の課題だと思いますよ。どう受けとめられるかということの質問を斟酌しているんですけれども、まちの課題としてもちろん受けとめるというのが基本的なんだけど。それ以外の意図があるのかなというのが先ほどのちょっと失礼な切り返しになったんだけれども、NHKの駐車場も、まちのこのあたりの駐車場も含めて、混雑する時期があるというのはまちの課題でしょう。うちの駐車場だけは入れてくれよというのは余り皆思っておられないと思うんですけれども。混雑すると春日大社も、困らせているなというふうに思っておられるようですので、では共通の課題としてどのように解決しようかというふうに前向きに考えるのがいいじゃないですか。NHKさんもずっと前向きだと思っていますから、どうぞいろいろなアイデアがあれば言われるといいと思いますよ。参考になるんだもん、今までの言って来られたことは。

NHK:
 それはありがたいことですけれども……。

知事:
 いや、そうは思われなくても、いや、こちらはこちらのことで、建設的に言うのが課題だからということで、検討しましょうということだから。課題から逃げてるというのは、大きなマスコミの餌食というか、争点になると思うんだけど。仮にいろいろやって、失敗じゃないか。おお、失敗だっていい、成功のもとだからというのがいい行政だと私は思っています。その失敗も、もとはこうだから、よくしろよと言っていただく面がNHKさんの話でもあるから、こんな議論ができるというふうに私は思っているんですね。それを冷やかしじゃなしに、こうだこうだという真面目にとりたいと思うもんだから、どういう意味ですかということを聞き及びたいということなんですよ。

NHK:
 それでは予約制度についてお伺いしますけれども、既にキャパシティーをふやしているかふやしてないか、ちょっと私ごめんなさい、把握しておりませんけれども、昨日時点で予約システムを私ちょっと見てきたんですけれども、今の時点でも予約率が70%未満、つまりほぼ丸で入る日が多くて、10月に入っても土日、受け入れを中止するのを発表してから、今のところ満席、予約いっぱいになっているところの時間帯は、私が見た範囲では、高畑駐車場にもありませんでした。となると、直前に入る可能性もあるので、そこを否定するわけではありませんけれども、すると行く先が本当になくなってしまう、観光バスが本当によどんでいる可能性があると。

知事:
 いや、それはね、予約がなくてここがあいててもね、別にいいんですよ、まちがうまく回っていれば。駐車場っていうのはそういうもんだから、乗降場というのはそういうもの。皆ここでとめて、ここに持ってこようというセンスはないですよ。どこもないと思いますよ、公共駐車場というのは。あふれるときに受け皿にしようというのが基本的な要求じゃないですか。それはご理解されているでしょう。だから予約で埋まってないというのは、そもそも、いや埋まってなけりゃそれでどうなのということになるですよね。それはお分かりでしょう、予約という意味は。だからそれを一時期殺到すると道が混んだり、道で待機するような大仏殿前駐車場で今まであったようなことがあっちゃいけないというのが予約制の基本じゃないですか。

NHK:
 それはあってはいけないというのは、確かにそうだと思います。ただ、観光バス側に立ってみて考えたときに、じゃあ奈良に来ますと。駐車をしなければいけません。安全に乗客をおろさなければいけませんといったときに、少なくとも10月、11月の土日祝日については、興福寺へも春日大社にもおりられないわけですね。今の時点でバスターミナルは予約が入ってないとなると、じゃあバスターミナルでもおろすことは基本的にはできないです。だから来て、皆さんが職員で現場でどうぞという話になるんだったらそれは別ですけれども、ここまで来ておろす場所が本当にないという状態が発生し得るということを私は申し上げたいわけです。

知事:
 すると、ここはあいているんだから、とまる場所がないということはそもそも誤りじゃないの、あなたが言った。あいているんだもん。あいているのにここにとまっているバスもあるんだから、そもそもとまる場所がないということが、ほかは別に混んでてもいいんだから、別にそれをうらやましがったらおかしいと思うほうがおかしいんじゃないの。全くおかしいと思うよ。別に混むとこは混んでいてもいいんだけど、それは合理的に混んでて困りはせんかということだから、できるだけうまく回るようにしたいと。ここをはやらせようというセンスはないということを、繰り返しだけど言っておきますけどね。別にほかは混んでてもいいんだけど。そもそもないという言い方はおかしいと思うよ、あいてるんだもん。とまればいいじゃない。

NHK:
 あいているけれども、とまればいいと。とまればいいんだけれども、利用者側にとってみれば、じゃあなぜ予約をしないのかと。

知事:
 うん、そういうこと。それはこちらが聞きたいよ。

NHK:
 実際のところです、今私がこの半年間取材したところの感じ、実感でいきますと、はっきり言ってまず日本語でしか周知がされていない。そもそも予約サイトは日本語対応でしかなってないですよね。これ別に日本の旅行会社だけをターゲットにしているならそれでわかるかもしれない。

知事:
 いや、日本の旅行会社というか、インバウンドでもう誰がオペレートしているかわかっておられますか。日本語を話す中国人とか、そんな方ですよ。

NHK:
 確かにそういう人たち……。

知事:
 わかっているでしょう。

NHK:
 そういう人たちもいますけども。

知事:
 わかっているでしょう、中国語で皆予約する人ほとんどいないんじゃないですか。日本語皆使える人ばっかりですよ、インバウンドの人は。

NHK:
 日本語使える人たちだからといってですね、そこで予約するかというところの話になってくるわけなんです。

知事:
 いや、それはしてもいいけども、だから言っているのは、それが障害になってないということを言っているの。今言っておられるのは障害になってないと言っている。

NHK:
 では、一番の障害になっておられるというふうに感じていらっしゃるのは、どんな部分に。

知事:
 それはちょっと検証せないかん、何が障害かということを検証せないかん。それは建設的な意見として受けとめたい。今のことは、日本語でしか受け付けないというのは障害にとりあえずなってないと私は思うよということを返事しているわけ、見方が違うわけ。それは実証的に検討すればもう少しわかる。では中国語で聞いている人いるんですかとか、先ほどのAIじゃないけども。それは調べてないでしょう。

NHK:
 そこまで調べてないです。

知事:
 綿密にしないと。いや、河合さんだもん、調べないと。

NHK:
 今、障害になっていないということですけれども、それもでも調べてないですよね。私としては、はっきり言って日本語予約だけでも我々日本人として予約するということ自体がそもそもハードルに感じられる。

知事:
 それはちょっとおかしいと思うんだ、おかしいと思う。

NHK:
 無予約のところに予約……。

知事:
 予約というのは、この春日大社と興福寺を含めてね、ある地域、ゾーニングの予約制度ができないかということを提言しているけれども、それはTDMと言われる全体の交通流を管理することができる。それは一元的に管理してたらできるんだけども、予約制度がそもそもおかしいということはあり得ないと。混雑するところで予約制度というのは定番ですので。

 伊勢神宮の内宮も、あれは予約か、キャパがあれば無予約でもいいと思うんだけどね。大概行き詰まりは予約制度になってますけどね。ただあいていればいいですよということを、満車、空車を外で出していると。満車ということを出せばね、奥に入る車は制御できるということになりますよね。そのようなことはどこでもやってます。

 ベネチアでも、奥のほうに行くのはみんな空車、満車を皆やってますから。予約制度はそもそもおかしいとか、いつでもとまりたいというふうに迎合する必要はないと思うんですよ、この世界は。混雑するから迷惑かけますよというのが基本的な言い方だと思う。混雑して、待っててもいいならいらっしゃいと、随分混雑して、インバウンドでも欧米系のバスが前で春日大社に行く、予約なしで春日大社に行くということだったから、こちらあいているのに向こうで、春日大社混んでいるとこにずうっとバスが並んでました。あんなのこちらに来ればいいのにと、こちらあいているんだもん、と思いましたけどね。それは統合的にすればできるんだけど、みんなバス会社が奥にとめようと思い込んでいるから、予約ないからいつでも行けると思い込んでいる、これはおかしいと私は思ってますね。予約がないほうがいいというのは反対ですね。あっても便利であれば、そのほうがいいじゃないかと私は思います。混んでるとこにいらっしゃいというわけにはいかないから。

NHK:
 その予約制度がおかしいと言っているわけではなくて……。

知事:
 だんだん変わってきたな。

NHK:
 バス会社の立場からすると、無予約のほうで入れるというのは、はっきり言って利便性が高いということが言えると思うんですね。コストを払う必要がないわけだし、システム上でそれを一々そういう手間をとらせる必要がないわけですから、これまで春日大社へバスが行っているんじゃないかと。

知事:
 いや、それは違う。予約しないでなれてただけなんで、予約は必要な、混んでてもいいなら、無予約でもいいから混んでてもいいというバス会社ばっかりだと、世の中交通で混乱するじゃない。交通の混乱を避けるというのは僕ら道路管理者の役目だから。道路管理の観点から予約が必要だとは思いますよ。混まないようにしようと、混むと無予約で来る人自身も迷惑かけるからというのが駐車場を西のほうにやろうとか、交通流を制御しようという発想だから。もう全く意見違うよ、その点については。ほかではとっているとこも多いんだけど、予約は悪だとかね、そういうのとは全く違うと思います、その観点はね。バス会社の立場に立ったところで、それは悪だと思われても、そういうのはおかしいと私は反論しておきますよ。

NHK:
 わかりました。ちょっと話を少し変えて、前回の知事会見で、春日大社が思わぬ伏兵だったと、想定外だったと言いますけども。

知事:
 伏兵と言ったかもしれないけど、思わぬ向こうに流れたということ。

NHK:
 想定外だったということでしたが、奈良県などでつくる公共交通の活性化協議会というのがあります。そこでは交通量調査も行って分析も一部されていたりします。もちろんバスターミナルができた一つ大きな理由としては、大仏殿前駐車場のところに出待ちをする観光バスがいたために、そこを起因とする渋滞ができていたというようなことは確かに指摘しておられますから、それは一つ大きなところですけれども、ただ、この協議会で……
知事:
 バス改善協議会のことを言っているの。

NHK:
 バス改善協議会、ルートバスとか、そういったところも調べているところではありますけれども、タイトルとしては、奈良中心市街地公共交通活性化協議会のほうの話では……。

知事:
 ああ、そちらのほう。

NHK:
 2年前ぐらいから、少なくとも分析の中では、春日大社を起因とする渋滞、需要の超過ということは指摘されていまして、想定外だとおっしゃられましたけれども、観光バスに特化した話ではないのは置いといてですね、マイカーもありますから、ただ渋滞が起こり得るんだと、そういう発生している場所だというのはこれまでも指摘されていた場所だというふうに私は認識しておりまして、想定外というのはちょっといかがなものかと私は思うんです。

知事:
 それはね、認識が違うよ。僕が想定外と言ったのは、バスが流れるのは想定外だったということで、渋滞の大混雑の大きな原因はマイカーじゃなかったですか。あなたの見立てはどうなの、バスなの。だってバスは全体で向こうに行くバスとこちらのバスというのは変わりない。大仏前から確実に3カ月で101万5,000台は確実にバスターミナルにとまっているんだもの。それだけはこちらに来たんだもの。全部来ると思ってたけども、半分は向こうに行ったというのが想定外だということだから、マイカーが混むというのは前から言われてきた、そのとおりになっているなということだから。指摘されているのはどちらだということですかということだよね。マイカーとバスと両方でしょう、多分。

NHK:
 渋滞というので観光バスだけではかるというのは、これは極めてなかなか難しい。

知事:
 難しいでしょう。そういうことですよ。

NHK:
 観光バスだけとまって、マイカーだってあるわけですから、それはちょっと置いておかなければ。

知事:
 置いておくの。

NHK:
 観光バスだけで発生し得ないということだけです。ただ、マイカーも当然、社会全体の量が観光バスよりマイカーのほうが多いわけですからその点はその点だとすると、そもそもバスよりか、じゃあマイカーのほうが渋滞がひどくて、そちらの対策をとられたほうがいいんじゃないですかというような話だって。

知事:
 マイカー対策は十分じゃないと先ほどからも言っているじゃないですか。バスの大仏殿前に数珠つなぎになってあそこをとめるのは解消しようと。それは確実に解消できたと思いますよ。そもそも大仏殿前に入れないんだから、バスは。あそこで氷室神社の前にとまるバスはなくなった、それは確実でしょう、それは認めますよね、事実だから。事実を無視するとおかしいと思う。

NHK:
 いやいや、事実を無視というよりかは、確認しておかなきゃいけないんですけど、大仏殿前駐車場はもう完全に廃止されたわけではないわけなんですね、これは。あくまでも……。

知事:
 いやいや、団体バスは廃止したじゃない。団体バスはもう1台も行ってないよ、それは知ってるんでしょう。それはみんなと思っていたのが半分だとか、そういう量的な見込み違いはあったということを言っているわけなんで、バスについて。

NHK:
 団体バスが1台も行っていないというのは、ちょっと事実として新しい。

知事:
 団体バス。

NHK:
 団体バスですよね。それは観光バスも。

知事:
 観光バス。

NHK:
 観光バスも1台も行っていない。ちょっとそこは確認しておきたいんですけど。

担当課:
 知事、障害のある方とか高齢者の方については特別予約ということで行っております。

知事:
 ああ、それか行っているじゃないかと主張するの。

NHK:
 だからそれを言うと1台ではないということは言えるし、そもそも私が予約の状況とか利用実績を見てみますと……。

知事:
 じゃあ言いかえます、直ちに言いかえます。障害のある人を除くバスは1台も行ってません。ということで正しいですか。

担当課:
 ええ、高齢者、障害者、それから……。

知事:
 そのように障害、言い方を間違えました。

NHK:
 除くということ、それはもちろんそうなんですけど、実際じゃあそれが相当、数台ぐらいの規模かというとそうではなくて、かなりの台数が行っている。それなりに今、台数は行っているし、予約状況も高畑よりも、もしそういう人が1人でもいれば利用できるわけですから、大仏殿前は実際的には機能しているというふうに私は思っているんです。

知事:
 何が機能しているの、大仏殿前は。

NHK:
 普通に大仏殿前駐車場を観光バスが利用するというのは、これまでどおりに行われている。

知事:
 それはうそだよ、うそだろう。そんなうそついたらだめだよ、君の立場で。観光バスが今までどおり大仏殿前駐車場を利用しているの。

担当課:
 いや、通常の観光バスはもう入ってなくて。

NHK:
 それはおっしゃるとおりです。通常の観光バスは利用されてません。では、その特別予約という形で利用されているバスが……。

知事:
 特別予約というのは、障害者のバスということ。

NHK:
 障害者のバスであるとか、高齢者であるとか。

知事:
 ああ、高齢者。

NHK:
 幼児とか、乳幼児とかですね、そういった。

知事:
 それはあかんというわけ。

NHK:
 だめだと言っているわけではなくて、私が申し上げたいのは、そこの駐車場をそういった人たちがいる人は使っているわけです、通常どおり。

知事:
 それはどういう。

NHK:
 悪いとは言っていません。だからそれに……。

知事:
 その質問はどういう意味が。

NHK:
 意味としましてはですね、確かに一般のバスは確かに入らないです。

知事:
 言ってる意味がわかんないよ、それを利用したらどこが問題だとおっしゃるのかというのを聞いている。

NHK:
 あかんと言っているわけではなくて。

知事:
 なくて、質問の答えが問題じゃなければ、問題じゃないのは何が提起、問題提起でもないわけ、感想なの。

NHK:
 感想ではなくて……。

知事:
 何なの、わかんないよ、言ってることがわかんない。

NHK:
 先ほどから申し上げている、そこが、その辺のところの一般の観光バスの流入は確かに少なくなっているというのは、それは事実として。

知事:
 少なくなってくるといったら、ちょっと言い足らないんじゃないの、逆に高齢者とか障害者とかのバスは残ってますよというのが正確な表現じゃないの。

NHK:
 いや、その少なくなっていると申し上げたのは、そもそもそこが渋滞の起因となっていたために、県庁東交差点以東にはバスを流入させたい試みとして奈良公園バスターミナルが運用されてきたわけだし、そうやって整備されてきたわけですよね。

知事:
 うん、そうそう。

NHK:
 そうですよね。

知事:
 それは同意します。

NHK:
 それは間違いないことだと思います。

知事:
 同意します、君に言われなくても同意しますよ。

NHK:
 おっしゃるとおりだと。ですから、それで何が言いたいかというと……。

知事:
 そうそう、それを早く言ってほしい。

NHK:
 県庁の東のいわゆるバスターミナルにバスがそれぞれ流入をとめていると、移行してきたと担当課は説明するわけですけれども。

知事:
 移行してきたこと確かでしょう。今までバスとまらなかったのを、3カ月で1万5,000台とまることは事実でしょう。移行してきたでしょう。

NHK:
 ないものがとまるのは当たり前だと思うんです、それを利用して。

知事:
 当たり前でも事実でしょうと言っているんで、当たり前かもしれないけど、とめたことは事実。

NHK:
 その部分が春日大社に流れたりとか、結局高畑に直接向かうバスが相当数あったと。高畑に向かうのも、県が主張しているように大森町の奈良警察署の前を、横を通って、どれだけそんなバスが通っているのか私はちょっと把握はしてないんでわかりませんが。

知事:
 皆把握してから質問したほうがいいな、言っとくけど。よく勉強してから質問したほうがいいと思うよ。一緒に勉強しようよ。つき合ってあげるよ、観点になかなかすばらしいとこもあるから。

NHK:
 実際のところ高畑駐車場がどういうふうな流れ方、入り方をしているかわかりませんけれども。

知事:
 いや、わかってから言ったほうがいいと思うけど、どうぞ。

NHK:
 全てデータを把握するのは……。

知事:
 教えてあげるから、こちらも一緒に勉強するから。全てデータ勉強して、君の所見を関心を言えばいい結果が出ると思うよ。関心の突っ込み鋭いとこがあるんだけど、事実の誤認もあるからって、これだけやりとりしているんだけど。

NHK:
 事実の誤認というとこもちょっと……。

知事:
 あるじゃない、今までだって。事実を積み重ねるといい回答が出るよ。

NHK:
 事実として、高畑駐車場に直接向かっているバスもいることは確かだし、5月、6月についてはそれは5倍を超えていたのは間違いないことです。これが、わざわざ高畑駐車場の以南から全て入っているというふうにちょっと考えるのは、これは明らかに不合理だと思いますので、そうするとバスターミナルが……。

知事:
 だからトータルで勉強しようよ。トータルに勉強して議論しようよ。ここでみんな迷惑かけてるかもしれないから、時間的に。論点はすばらしいけどね。ちゃんと事実を上げて議論しようよ。おつき合いするよ、君の視点はすばらしいところもあると思っているから。それを、これだけはどうだというのはね、あまりよくないよ、正直言うと。全体見てどうこう議論して、君の判断を仰ぐようにしよう。どうですか。

朝日新聞:
 一旦最後まで一回質問を聞いてみるといいんじゃないかと。

知事:
 うん、どうぞどうぞ、時間が皆さんよければ何ぼでもいいですよ、みんなに迷惑かけているかと思って、反論してるから。事実じゃないことを押し込むのは意に染まないからということ。

朝日新聞:
 ただ、先ほどから見てると、ちょっとNHKさんの質問に対して途中にこうちょっと差し挟まり過ぎて……。

知事:
 それは、だって話を進ます、いいテクニックで。

朝日新聞:
 質問が最後まで言えてないので、ちょっと一回聞いていただけたらいいかなと。

知事:
 どうぞ、どうぞ。その質問の意味もわかんなかったからね。だから聞くの当然でしょう。

朝日新聞:
 ですので、やっぱり最後まで聞いた上でおっしゃったら。

知事:
 質問の途中でわからないのを、こうだこうだと押し込まれるから。いや、それはわからないよとか、違うよということを言ってるだけだから。どうぞ、最後までとおっしゃってるから。わかりやすく言ってほしいなという希望はありますよ。わかりやすくと、わかるように言ってほしいなと。だって、そういう立場だろう。

NHK:
 バスターミナルですけども、そもそも目的としては、県庁東交差点以東にバスを流入させない試みだということですと。

知事:
 それは質問でないけど、そのとおり。

NHK:
 知事が強調されているのは、大仏殿前駐車場よりもバスターミナルに流入させない、いわゆる移行してきたと、そういうところは効果として強調されて、そこまではできたと。

知事:
 うん、そのとおり、そのとおり。見方も事実もそのとおり、はい。

NHK:
 私が指摘したいのは、大仏殿からそこに移行してきたというのは事実としても、実際のところそれは春日大社に向かっているし……。

知事:
 その言葉がおかしい。実際はとかじゃなしに、全面的じゃないということをおっしゃっているように思うんだけど。大仏殿前に止まっていた全部がバスターミナルに移転したわけじゃないですねということをおっしゃっているように思うから、そうですねということを、逆に質問の内容を確定したいと思う。そういうことをおっしゃっているんですかと言っているわけです。

NHK:
 そうですね、全て移行したわけではないということですね。

知事:
 そういうことでね。

NHK:
 だが、実際には春日大社とか、下手すれば高畑に向かっているとすると、一部は流入はしていて、それが十分でないと。何が私が言いたいかというと、公共交通協議会で委員が一つ指摘しておられたのは、渋滞を発生させるリスクというのは観光バスが流入することだと。要は長さの問題とかではなくて、そこへ事前に食いとめなければいけないんだということを指摘しているわけですよ。するとですね、実際のところあれだけ春日大社がある種これだけ長い列を作るときもあると言っているとすると、本来渋滞緩和、渋滞緩和だと言っているけれども、別のところで渋滞が発生していて、問題のそもそも解決になってないんじゃないかと思うんです。

知事:
 反論あるけど、質問そこまでで区切っていい、いいか。3つまでよかったけど、4つ目、5つ目は違う見方ですね。というのは、この地域に来る総量はそう変わらないので、大仏殿前と春日大社、興福寺に3つしか、ほかもあるけども、小さな量だから3つしかないとすると、大仏殿前がなくなって、バスターミナルが増えたと。だから旧3つから新3つになった。総量はあまり変わってないんですよ。それは知っておられるかどうかわからないけど、総量変わってないから、春日大社に行くのは新しく混雑要因が増えたわけじゃないので、大仏殿前に行ったのが残ったというだけなんだよ。それをつかんでおられるかどうか私は不明だったから、盛んにその事実はつかんでますかと言っているわけで、皆さんに言っておきたいけども。すると、調べたが総量は変わってない、あまり。3カ月、4、5、6のベースでは変わってない。その分増えたのがさらに春日大社に流入したわけじゃない。

 すると、どういうことかということ。先ほどの協議会で東に行くのを減らす、さらに西にやるという点は、大仏殿前から例えば半分であってもバスターミナルに来たのが確実に減っているじゃないですかと、言っているわけ。半分だけにしろ確実に減っているじゃないですか、それはバスにとっての流入の抑制になってるじゃないですかということで、すれ違っているような感じです。わかります、質問のやりとりは。ということを言っているわけ。

 交通協議会で言ったのは、バスとマイカーと渋滞は二つの要因だから、バスについては、バスターミナルに来た分だけは確実に緩和されてますということは確かでしょうと確認しているけど、それをうんと言わないから、事実を認めてないじゃないかということを叫んでいるわけ。それは確実なのに、違う、こっちまで来たのは確実なんだから。総量は増えてないということも確実だから。それを認めないと。その事実は中途半端だと。どういう言い方をするにしてもというのが僕の立場、言い方だから。その論争をしているわけ。

 マイカーについては、また別の話があるから。バスとマイカー、交通協議会の言っている渋滞というのはバスとマイカー2つありますよということ。一挙に解決できないでしょうということで、そう言っているわけです。今の5つ目の質問の中で、3つ目まではオーケーですけども、4つ目、5つ目は反論したということです。

 以上でワンラウンド終わります。何度も言っていることだけど。わかりましたか。

NHK:
 それと、別の質問としていくと、高畑駐車場のバスの運転手に取材したんです。話を聞くと、バスターミナルは予約しました。予約したけども、実際には春日大社の駐車場を利用したという人もいると言っておられました。つまりは、金額の問題というより、利便的に春日大社のほうが観光客をおろすのも手っ取り早いし利用しやすいと、そういう話もあったんですけども、そのあたりはどう考えておられますか。

知事:
 先ほどもこれ出て話したけども、その運転手にもう一つ聞いていただきたかったけども、お客さんはどこに行きますかということ。大仏殿前だけですかということを聞いていただきたかった。これは構造的なあれだから、春日大社と大仏殿だけが目的地だったら、大仏殿前駐車場が一番よかった。バスターミナルに来たら遠いと。春日大社のほうがいいじゃないかというので選択されている運転手じゃないですかということを、君だから聞いときゃよかったのに、ということを言いたいんだ。そうでないと、先ほど何度も言ってるけど、大仏前だけ来て帰るバスの運転手を優遇しないといけないかという根本的な問題になるわけ。それはどう思われますか。

NHK:
 私としては、取材が足りてないと言われれば……。

知事:
 そういうことだ、足りてないと僕は思うんだ、せっかくのいい角度なのに。せっかくだからとことん取材されたらどうですかと、余計なことだけど言ってるので、せっかくいい観点でやってるんだからと僕は思って、評価してるからというつもりだけど。よし、やったるぞと思ったほうがいいよ。マスコミ根性出して、次はみんな調べてまた質問したるぞと思ったほうがいいよ。

NHK:
 結局ですね、そういうような人が今いると。要は、私の取材不足もあって、どこを回っているんですかと聞いてなかったのは確かにあると思います。

知事:
 だからその人をね、とるべき意見かどうか斟酌しないといけないかという観点ですよ。大仏殿まで行って、それだけで帰ろうと思っている人は、その文句を聞かないといけないかどうかという点にもなりますよ。県庁から東に行く根本的な原因は、大部分は行って帰る時間帯見ればわかるけども、大仏殿だけ見て帰らそうと。それで奈良を見たと、世界遺産奈良を見たということにしようというインバウンドのトータルセットの中のしわざかと私は思っています。それも調べられたらいいと思うよ、そこまでおっしゃるならば。そこまで調べないと意見にならないもん。

朝日新聞:
 予約の話があったと思うんですけど、知事の考えでバスターミナルの利便性をよくすれば一つ解決になるのではないかと。

知事:
 うん、全面解決かともくろんだけども、全面解決には、バスをこちらに持ってくるという面ではね、全部は持ってこれなかったという面がある。

朝日新聞:
 それで、今後またさらに利便性を高めれば使ってもらえるのじゃないかとおっしゃったと思うんですけど。

知事:
 まあふえる可能性はある。

朝日新聞:
 うちで取材、春日大社の駐車場のところで運転手に取材した限りだと、インバウンドの旅行の形態として、予約をきっちり、時間をきっちり区切って行動するのが、旅行するのが難しい面があると。それでいくと、予約をしなきゃいけないバスターミナルは大分使い勝手が悪いと言っている人がいたんですけども、根本的に利用者のニーズとずれた形でバスターミナルを運用している面があるのかなと思ったんですが。

知事:
 それはバスターミナルのせいだとは僕は思わないけど。結局根本的なのは、大仏殿だけ行って帰りたいというインバウンドのバス会社と、大仏前が混む、駐車場も含めて道が混むというのとどう調和するかという観点だから、バスターミナルの運用が予約だからというだけじゃなく、予約であってもなくても向こうに行くんじゃないかという気はしますけどね。予約制をなくしたら、じゃあ来ますかという問いにもなるわけ、そうなったら。

朝日新聞:
 高畑の駐車場は現状その予約のままで、春日大社も10月から使えなくなるという状況になったら、もう奈良には来ませんということになるかと。

知事:
 いいよ、いいよ。僕ははっきり言うとね、道が混むだけでは困るよと。大仏殿だけ見て帰ってもらうのは、奈良の経済のためにもならないじゃないかと私は内心思って、もうこれ今日言っちゃったけども、できるだけ滞在してほしいとだから、その取材だと、奈良の大仏殿だけ見て帰るのにえらい混んで不便なところだと、言っておられるように聞こえます。それを聞けというのはちょっと無理がありますねという言い方に修正します。来なくていいというのは取り消しときますよ、何か悪く書かれそうだから。それだけで言葉尻で悪く書かれそうだから取り消しときますので、書かないように。

朝日新聞:
 では、できるだけ滞在してもらうために、何かどういうことをすべきかとかという部分は、対策として。

知事:
 バスターミナルだと滞在が伸びる可能性はありますよということですけどね。今のところは使ってもらうというのが一つで、今の基本的なバッティングは、いつでも来れて、いつでも駐車する、混んでも構わないという人は困ったお客さんだなということは間違いないですね。向こうが、春日大社に入れなくなるとどうされるのかと聞いてもらいましたか。もう来ないよとおっしゃったのか、本当に来ないのかな。混雑緩和にはなるよね。混雑しなくなる、来ないならば。そうはならない。混雑緩和という観点からはいいんけどもということになる。混雑緩和とお客の利便と地元の利便というのは基本的なバッティング要素だから、みんな格闘しているんですよ。一方的に言われるのはおかしいなというのが先ほどの議論にあるわけ。

朝日新聞:
 わかりました。もう一つ、予約をきちんとしてもらうためには周知が必要だと、大事だと思うんですが。現状でもホームページ等あるいは旅行会社への働きかけされてたと思うんですけど、その結果予約の枠がまだあいているとすれば不十分ではないかと思いますが、今後その周知をどのように。

知事:
 もちろん周知と、使い勝手はいろんな工夫したいと思うんですけど、今でも予約だけど、予約でこれだけ3カ月で1万5,000の観光バスが予約されて来てるんですよね。その人たちは不便かけてるのかと思うんだけどね。大仏殿だけ行って帰るバスも含めて予約をちゃんとされてる面があるんですよね。道も、早く来たからといって道が混んだりしないように、改善の要素はあるけどね。どこでも大坂城の周りへぱっととまって、はい、行って帰ろうというようなね、その行程がぐうたらしてると奈良、大仏前は来にくいなとなると思うんで、道が混むから。道が、高速道路混むと、高速道路が今日は混んでますから時間が不安定ですって、みんなそうおっしゃって、それはどこのまちでも同じようなことがあるけどね。それを恒常的にあるのに、バスターミナルのせいというよりも、構造的なせいだと私は思うので、交通というのはそういうものだと思うんですけども。

 バスターミナルの改善で、ここでもまだキャパがあいているというのと、予約は現に行われているということをすると、もっと来てもらったほうがいいのに、そんなことよりも大仏前だけ見て帰りたいという人が相変わらず多いんだないう解釈はするわけですけどね。

 その人はだめ、大仏前までだけだとだめだよということは言えないけども、大仏殿まで来てとまるだけだとだめだよともし春日大社が言ったら、混むから来てもだめだよということなので、すると旅行会社はね、混んでても約束して旅行商品売ってるから、とにかく行った証拠をつくらないといけない。混んでも、混雑したのは県庁の荒井さんのせいだと、こう言っとけば済むから、旅行会社が渋滞を謝らなくていいからというケースがある。それが一つ二つ見どころがなくなったり、時間が節約されても、渋滞のせいですからというのが世界の常識になっているわけ。それはあまりいい旅行会社じゃないです、世界の旅行会社の中で。みんな織り込み済みをして時間管理するのが、いい旅行会社。

 まだインバウンドがこんな急激に伸びているから、旅行会社の内容が成熟してないと私は思いますけどね。いろんな旅行会社、外国の、パリに来るドイツの旅行会社とかいろんなものを見てますけど、日本に来る旅行会社のインバウンドの様子を見てますから、何せ自動車局長したんだからと自慢げに言うとひんしゅくを買いますけども、そんなことは随分してきた行政の範囲ですから。旅行会社はそのような根性でされているというのに余り賛成できないところもあるわけで、もっと地域と折り合って来る旅行会社がふえたほうがいいと私は思います。

朝日新聞:
 知事としては、地域のことも考えて来る人を歓迎したいし、どちらかというと利用者の側、旅行会社の側も考え方を変えてほしいということですか。

知事:
 そうですね、最近言われている観光公害の一つだと思いますけどね、その範疇で捉えると観光公害の一つだと。それを調和するようにということを、いつでも行ってとまれるんだと、そんな観光地どこもないですよ。いい観光地は季節に混むんで、どのようにコントロールするかというのは一緒に相談しましょうというのが普通だから、予約は一つの大きなやり方で、割と普遍的な、はやっているようなやり方ですけどね。予約もしないでとまれよという言い方の旅行会社は程度低いなと、今までの経験からすると思いますけどね。

朝日新聞:
 最後に一つ、興福寺がこのたび駐車場の利用を制限するという点が出ましたけど、そのことについて、それを聞いて知事としては、これをどう受けとめていますか。

知事:
 興福寺は何でするんだろう、あそこも混むからかな。

朝日新聞:
 そうですね、ちょっと僕も直接聞けてはないです。

知事:
 春日大社はね、迷惑かけるからと、「どんどん来られて迷惑かけてますから」とおっしゃっているのは聞いたことあるのでね、その延長かなと解釈している。興福寺は、混むからかな、周りが混むのでほかのお客さんへの迷惑とは考えておられるのかもしれないですね。とにかく観光バスは道から予約なしで来られる人があふれることは確かですよね。すると歩いて参拝される人に迷惑かかってるとはおっしゃっていたと思います。そんなことかなとは勝手に推察しているだけなので、どう思われますかと言われても、すぐにその意図はそんなことかなと推察してますがということだけですね。

朝日新聞:
 県としては、バスターミナルの利用を促すことで解決を、その渋滞緩和に向けて。

知事:
 混まない、周りに迷惑かけないようにバスターミナルは設計してるけども、好きなときに好きなように行ける、道が混んでもいいやと思われる人にとっては不満足な予約制度かもしれないから、だんだん予約制度に来てもらうというのが筋だと私は思いますけど、周りに迷惑かけないという、来る人も周りのことも考慮してほしいなと、余りひどいと観光公害と呼ばれますよとまで言いたいぐらいですね、京都とかで言われているような。

 京都ほどの歩く観光公害は奈良はないように思いますけどね。バス観光公害、マイカー観光公害というのは、この地域だけですけども、あるようには思いますけど、それを解消するには来る人にも配慮してもらう、一緒に不便をかけないように、かつ目的を達するように配慮してもらうというご相談が要るように私は思います。それは相談で、できているところは結構多いんですよね。交通の規制という形でできてるとこが多いですけども。

NHK:
 興福寺の話が出たので、興福寺の関連だけで言いますと、確かに観光バスが駐車場に入るというのが急増しているということは、寺にとっては収入的にはいいことなのかもしれませんけれども、あくまで寺の駐車場なわけですから。一部聞いたのは、自分の寺を参拝してもらえないまま別の観光地に行っていると。要は観光の駐車場として使われているわけです。

知事:
 ああ、そうなの。

NHK:
 そういう話があるわけです。すると、本来、役割は寺の駐車場が担うのではなくて、別の駐車場が担うべきではないかと思うんですけど、その点についてはどうお感じになりますか。

知事:
 興福寺に参らない人が興福寺の駐車場を使っているというのはきょう初めて聞きましたけども、あり得る話かもしれないなと思いました。

 興福寺さんは、春日大社さんも、「駐車場でもうけようと思ってません」と必ずおっしゃいますよ。興福寺さんにはじかに聞いたことないけど、春日大社はこんなのでもうけようと思われて片腹痛いというような態度だから、そうだろうなと。例えば、春日大社さんにとっても、春日大社の駐車場を利用して大仏殿だけ行って帰ってもらうというのは片腹痛いんじゃないか、内心ね、そう思うところはある。興福寺さんにとっても、興福寺にとまって大仏殿まで行って帰られるというのも、変な話だなと私は思います。

 それが実体かどうか積極的に調べたことがありませんが、そのように言っておられるとすれば、そういう実態が、大仏殿というのが非常にシンボル的な観光ターゲットになっているということから発生するいろんなゆがみじゃないかなと。繰り返し言っているつもりですけど、そんな感じはしますけどね。それを交通の面で制御、整理ができなくなっていると思います。

 それはしかし、大仏殿だけ見て帰るというのはどこが悪いんだと言われたら、私は悪くはないですよと。迷惑はかけられますけども、悪くはないですよとは思いますから。だから迷惑かけるのを低くして、目的を達するにはどうすればいいかというのとね、普通ならば、そこだけ見て帰るのはおかしいよという観光地もあるわけ、ほかに見るところがあるのにと。僕の見立てだと、ずっと回ってこられる旅行商品の中で、世界遺産奈良公園見ます、大仏殿見ます、それだけしか見せませんとは広告に書かないわけね。大仏殿だけしか見れないのかと思って帰られる人もいる、ほかにいいのはないのかと思って帰られる人もいるんですけど、さわりだけ見るというのも観光の一つのパターンだけど、たくさん見せようという観光商品だとそうなるよね。

 だからそういうようなのがまだはびこっている今、時代だと思うんですけど、だんだん落ちついてくると、奈良はもっと落ちついた観光客がふえるなと思います。するとバスターミナルの意味ももっと理解されるようになってくると思います。だから過渡期かもしれないというようには見たいと思いますけれども。

NHK:
 落ちついた観光ということでいうと、予約制度は否定は全然しないですけど、言ったように10分置きの予約なわけですよね。要は、乗り降りをするのに、例えば13時に予約すると、終わりは16時10分とかというように時間が決まっているわけですよね。ということは、観光する側にしてみると、観光バスなんでツアー客だと言われればそれまでですけれども、要は始まりと終わりがもう規定されちゃっているので、回る側としては余り、ゆったりというよりかは、この時間からこの時間って定められてしまうように思えますけど、それはどうですかね。

知事:
 それは予約が、もし夜にね、来たいという人があればオープンしますよ。そのように言ってますから。すると、逆に昼間だけ、朝来て見て帰ろうという観光が奈良公園の主流なんだなというのの裏返しであると。それはバスターミナルの予約制のせいじゃなしに、奈良公園観光が大仏前だけでいいんだと思っている観光バスの気持ちの裏返しじゃないかと。夕方来てね、ここにとまって、おろして、とまるバスがくればいいなとは思っていますけど、予約制を夜まで延ばすのに全くやぶさかじゃない。そういう検討しなさいと言ったけども、そういうお客さんが奈良は少ないというのが実態ですから、宿泊客が少ないのと裏腹ではあるんですね。 
 だから別に奈良は大仏だけが奈良観光ですよと、奈良がつくったわけじゃないけども、そう思われてきたことをどう改善するかという、観光プロモーション政策としてはあると思いますね。本当にすごい見どころがたくさんあって、インデビデュアルというFITで来られる人はいろんなところを見て歩いておられますよね。そういうお客さんふえてますからということですけど、それが奈良の観光にふさわしい観光客だと思います。大仏殿だけ見て帰られるのはおかしいよとまでは言わないけど、それが主流だから道路に迷惑かけてますねということは確かではあると思う。

日経新聞:
 確認ですけど、目先の運用の改善として春日大社、興福寺含めて、予約制でいいじゃないかという一元管理を呼びかけている。

知事:
 制度できないかということで呼びかけて調整しています。

日経新聞:
 ことしの秋に関しては、まだ整わないという感じですかね。

知事:
 そうですね。

日経新聞:
 今、高畑と上三橋、特に上三橋のほうが遠かったりするので、もう少し近くに待機場を確保できないかと検討も始めていると。

知事:
 検討しています、駐機場は、そう昔じゃないんだけど、ドリームランド割と近いですよね、黒髪山の。あそこに駐機場を置けないかと折衝したことがあるけども、うまくまだいってないですね。もう一つは、積水化学跡地ですけども、あそこを早く買収をすると。積水化学も早く売りたいと言っておられますので、そこを買収して将来の近鉄の駅の設置につなげるという構想もあるんだけど、当面早く利用できたら、あそこに駐車場をできるとぐるっとバスとの関連で、あそこをバスの駐機場、マイカーの駐車場となると、JRの駅まで行くと見えないとこに行くからね、そういう心理的な抵抗があると思うんだけど、あそこだと、とまったらぐるっとバスで行けるんだという駐機場、駐車場にできないかと。これは割と早くできる可能性があると思いますが、なるべく遠くへとまってもらって、中は公共で入ると。普通なら公共専用レーンができてるのもあるんだけど、2車線、片道1車線しかないから、専用レーン化にできないですね。マイカーを本当に抑制すれば専用レーン化できると思うけど、そのような構想では考えるところがあります。

 さらに直近では、先ほどの予約範囲の拡大や、高畑の駐機量の拡大とか、まだ上三橋が遠いからとおっしゃるから、そういう拡大をしようと。駐機場を、もう少し近くになるかも、積水化学跡に駐機場だと、行き方が多少便利になると。高畑でも回って行ってるんだけど、向こうから回るよりも西へ戻るほうが、東には入らないという観点からはいいと思うけど、それでも、大仏殿だけ見たいのに、そもそも遠いとこにとまるの嫌だという人がいると、バッティングは基本的に大きなところがあるんじゃないかと、そのように感じます。

日経新聞:
 当初、奈良公園バスターミナルは県内各地への路線バスとか高速バスとか、そういったものが実現すればですけど、拠点にしたいというようなコンセプトがあったと思うんですが、来春、コンベンションセンター、あそこにもバスターミナルができますよね。その一体の運用はどんな青写真を描いていらっしゃるのか。

知事:
 例えば法隆寺に行くバスとして、東大寺大仏殿・国立博物館前から平城宮跡の前を通って法隆寺に行く、直通の特急バスの運行をする実証実験を奈良交通が実施されました。すると大仏殿だけ行く人は全く関心がないけれど、ここに来てとまろうか、あるいは周りを見ようかという人には、法隆寺まで行けますよというバスルートが一つ。コンベンションセンターから法隆寺というのは、今、ルートがあまりないので、直行ルートをつくりましょうかと、奈良交通と相談しています。

 もう一つは、十津川まで行くバス。道がよくなってきてますので、特急バスをコンベンションセンターのバスターミナルから走らせようかと検討されています、そうすると、十津川に行くのに宿泊された人に対して、バス代無料キャンペーンを実施した年もありましたので、またそれを復活するということも考えられると思います。

 それから、コンベンションセンターからは、路線バスが可能性あると思いますが、関西空港からの路線バスは要るように思います。関西空港に着いて、コンベンションセンター、ホテルに来る人というのはありますので、関西空港の直結バスターミナルということになるので。伊丹はどうかと、前に乗り場がありますので、伊丹行きのバスは前から出れる。バスターミナルの中へ入って行くかどうかはまだ検討課題ですが、空港直結バスは一つ課題、考えられると思います。

 あと、コンベンションセンターは大宮通りのぐるっとバスの一つのポイントになると思いますし、西ノ京に行く新しいぐるっとバスは構想としてはあります。JR奈良駅から近くのバスターミナルの中を通って、平城宮跡を通って西ノ京へ行って帰るというのが構想としてあります。今、西ノ京行きバスは春日大社と往復しますけど、春日大社へ行って西ノ京に行くという連結の場合もあるかもしれないけども、どういうルートで行くか。JRで来て、西ノ京だと近鉄でおりられる方も多いと思いますけど、ホテルで泊まられる方は近鉄乗らないで西ノ京行き、薬師寺、唐招提寺行きバスがあれば、行って帰ってくるよというようになる、世界遺産の一角ですので。そういうバスは少なくともコンベンションセンターからは路線バスの発着が必要かと思います。バスターミナルは、団体バス中心ですので、需要が出てきそうだったらそういう構想もありますけども、少なくとも法隆寺に行くバスは、バスターミナルから出せないかと考えておられます。

 あとは、近くのぐるっとバスの青バスのバスターミナルの中、青バス、赤バスが入ることはできないので、大仏殿前駐車場をキーステーションにしましたので、大仏前に行くバスターミナルからのモビリティーというのが一つの検討課題だと思っています。大仏殿前だけ行って帰りたいんだという人を、どんなに尊しとするか。交通公害と決めつけると大げさになって「何だ」と思われるかもしれませんが、もう少し調和的に大仏殿前だけ行って帰るバスと調和が図れないかというのが問題の核心ですよね。アイデアを出して、調和できたらと思っています。

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案件:高市総務大臣への陳情について

時事通信:
 先日奈良県選出の高市早苗議員が総務大臣に再任されまして、奈良県としてはこれまでも地方消費税の清算基準の話や、法人税の話など、総務省所管の話を国に物申してきた面もありまして、知事として今後総務省にこれを機に要望なり求めていきたいことはありますでしょうか。

知事:
 一番大きなのは、今秋には行こうかと思いますけど、緊急防災・減災事業債の延長ですね。緊急防災・減災事業債の延長と拡充というのがある。これはぜひ行きたいと思っています。

時事通信:
 いつごろ行かれるとか。

知事:
 今秋で、日程がとれたらと思っています。秋が大分深まってきたけども、11月には陳情に行く、そのシリーズが入ってきますので、そのときには予約を入れたいと思います。

時事通信:
 緊急防災・減災事業債の延長、拡充を求める趣旨、どういう理由で求めたいのか。

知事:
 それは大規模広域防災拠点に適用できないかというのが一番大きなことです。大玉だから難しいかもしれないけど、延長はできる、一部はできるかもしれないですけど、今の要綱でもね。あまり額がふえるとどうかという点が問題かと思います。要望の対象にしていきたいと思っています。

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案件:台風15号を踏まえた災害対策について

時事通信:
 先日来、台風で千葉のほうで大規模な停電が続いています。奈良県はこれまでも災害が起こるたびに現地に人を派遣したりして、リスクや経験値といったものを聞き取ってきているんですけども、奈良県としてそういった対策されたことは何かありますか。

知事:
 あのように停電起こるのは、電柱が倒れる、電線が外れるということとお見受けいたします。それの抜本的な対策は、電線の地下化、無電柱化だと思います。無電柱化は奈良県おくれてますので、この際、無電柱化をもっと進められたらなと改めて思っています。東京都の知事がおっしゃるように、かねてから無電柱化という景観の観点からおっしゃってたんですけども、防災の観点から無電柱化というのは、千葉の教訓にあると私は思います。奈良は、無電柱化の大変おくれている県ですので、やはり無電柱化、景観の観点で大事ですけど、防災の観点からも無電柱化をもっと進められたらと思います。

時事通信:
 以前何か無電柱化に関して報告書なり取りまとめされてなかったでしょうか。

知事:
 無電柱化を進めようというのは、本年度から奈良県無電柱化推進計画というのを立てようとしております。予算的な面の制約もあるので、なかなか量はふえないというような観点がありますので、費用が割と高いというのがネックになっています。公共事業ですので、早く予算をかけていれば無電柱化が進む。まちの景観の観点から無電柱化が進んだ街路というのが目立つんですけどね。どこでも、田舎でも無電柱化を進められたらと私は思っています。

時事通信:
 それは非常に重要だと思いますけども、例えば具体的に、いつごろまでにどのような計画とか、どんな見通しを今、指標とされるのか。

知事:
 計画の指標は、例えば電柱がこれだけあります、無電柱化率、電柱地下化率が何%です。これを何%に上げますという目標値はつくったと思います。それを当てはめると、今、電線は何キロあるけども、何キロ分は年間で無電柱化というか、地下化しようという計画になっていたと思います。これは事業計画ということに尽きると思いますけども、計画といってもお金がないと実行できないからですね、実際的な計画になるように、お金がもう少し要るなというのがいつもの考えです。

時事通信:
 お金ですけども、来年度予算、もしくは10月議会とかで補正でも組んで計画だけでもつくるとか。

知事:
 奈良県で無電柱化は緊急性があるかなど災害に対する部分は判断の要るところです。無電柱化か、用水の水害対策のどちらが先かとなると、どちらとも言えない。水害対策をやれば減災するし、災害が来て大変というのは喫緊の課題と見えます。一方、無電柱化は倒れたら大変だけど、千葉県みたいに大規模でなければ復旧はできます。そのためできる範囲でやっていこうかと、とりあえずそのように見立ててしまいますので、緊急性という観点からは水害のほうが大事かなと感覚的にはそう思います。

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発表案件:奈良公園周辺のマイカー流入抑制と平城宮跡から奈良公園への周遊観光促進について

毎日新聞:
 交通渋滞の話ですが、旅行会社やバスの運行会社に対して、県として何か今回の秋に踏まえて、強力な要請なり周知は何かされたんでしょうか、あるいは検討されてますか。

知事:
 制度の周知はしていると思います。

毎日新聞:
 それはターミナルについては既に周知ですね。

知事:
 うん、バスターミナルです。全体のバス公害といったら変ですが、観光公害に対して旅行会社やバス会社に対して権限的なものはありません。安全の権限もないし、いろんな業態に対する権限はないので、控えることもないですが、もう少しこの観点がはっきりすれば、このようなことを気にしてくださいという要望ぐらいはできます。権限がないので指導にはならない感じはします。

 国は出しているのかな、観光公害はやっぱり関心を持たれてきております。一般的なことしか国は出さないから、バス会社の観光公害という観点からは何が出ているのかまだわかりません。このような場所の観光公害は何とかしたいというのは、要望の観点から何か出せると思います。だから観光公害といっても単なる道路渋滞でしょうと、こう言われちゃう可能性もあります。そういうことですと。来られる方も大変なので、道路渋滞をなるべくなくすようにということを、聞いてもらえるならば、この時期は混雑しますという要望をしてもいいかなと思います。

 一遍そのように要望してみましょうかね。きくかもしれないね。この道路渋滞の観点から来られる方も大変ですからと言えば、「じゃあそれを避けようか」と思うバス会社もいるかもしれません。もうパンフレットをつくって売っているから渋滞でも行かなきゃいけない。渋滞で時間がかかっても俺たちの責任でないというのが普通の旅行会社の考え方であることは承知しております。でもやはり少し気を使って、今回はあそこが渋滞が激しいので違う場所(観光地)にしましたという旅行会社だと、気がきくけど、大仏殿を見たいと思っているのが売りであれば、それを避けるのはリスクがあるからなかなかされないと思います。ほかのお寺で、薬師寺や、興福寺にしましたといえば、これもお客さんにとって同じようなレベルですという言い方はできるかもしれません。ただ、大仏殿にかわる見物場所ないよと言われるかもしれないと旅行会社は考えると思います。それでも何か注意喚起はしてもいいかと思いますので、検討します。

毎日新聞:
 今回の10月、11月にやっぱり一番懸念されるのは、奈良公園へ来ている観光バスが一体どこに行くんでしょうというところだと思います。その1年前と比べて、大仏殿前は使えないですし、春日大社も興福寺も観光バスは使えません。使うとしても一時利用で、乗り降りはできますけども、出た後、さあ一体どこに行くんでしょうというところがやっぱり一番ポイントになるんだろうなと考えます。高畑駐車場に誘導されるのも当然ですが、高畑に列をつくってずらっと並ぶということも考えられます。あとこの大宮通りのあちこちで、本当に一時おろしのつもりでバスが出てくる可能性もあります。

知事:
 大宮通りで、近鉄の駅前で歩きなさいとアナウンスされる可能性は想定しています。今でもあるからです。旅行商品の建前で、とにかく大仏前まで行ったという風にしないといけないということから想定しております。いっとき混んでいて、県庁の前でもずっとヨーロッパ系のインバウンドの人がずっと座っている。こんなとこに待ってて、(バスで大仏殿まで)奥に行かないかんからあそこで待っている。普通だったら、「きょうは混んでますから、ここでおりて歩かれたらどうですか。歩くと15分で行けます、(バスだと)30分かかります」と呼びかけるような気のきいたバス会社ならしますが、そういうのはとんと見ません。以前はバスターミナル利用では事前予約以外はありませんでしたが、そういうときにバスターミナルがあいているから入ろうかといったときに、当日予約も可能ということに今度変わります。それでも、ここまで来て混んでるからバスターミナルの予約が直前でできるということはしないかもしれません。

 ただ、このあたりへ来る人は、渋滞情報が出ると「どうするんだ、いや、突っ込むんだ」というのが普通の今までのバス会社でした。ただ、そんなことはあんまり勧められない。それならあいているところに当日予約でもしていらっしゃいというのを、あいてなきゃ問題だけども、あいているのに来ないということはちょっとおかしいんじゃないかと僕は思います。(当日予約で)そこでおろして歩くのと、30分待って春日大社の駐車場へ行くのとどちらがお客さんにいいですかと、こう言いたいです。

 (僕がお客で)知っていればね、バス会社の運転手に文句つけると思います。だけど、お客さん何もわかんないもん。

毎日新聞:
 ちょっとこれまでとは違う、想定外の、ある意味混乱が起きる懸念があるので、何かそれに対する奥の手の何かお考えはありますか。例えば大仏殿を今回10月、11月に限り、観光バスも受け入れますというようなことです。

知事:
 そういうことは考えてません。

毎日新聞:
 あるいは先ほどおっしゃった積水化学がもうちょっとまだ間に合わないとこなんで(そこを利用するとか)。

知事:
 その駐車場問題じゃなしに道路問題だから。

毎日新聞:
 うん、そうです。ですので、もう時間がないのでどうでしょうか。

知事:
 いや、時間がなくても道路問題だからということは、ないから余計にそんなことはペケにせないかんじゃないですか。

毎日新聞:
 だから原則をなおさら貫かれるということですよね。原則論は、県の方針として貫かれるということですよね。

知事:
 県の方針はね、そんなまたちょっとまぜ返しみたいだけど、今のところは、大仏殿前駐車場に入れるという方針は発生しないということを言っているだけです。

毎日新聞:
 だから、私が今申し上げたような、ウルトラCみたいな話のように柔軟に運用することは考えておられないということですね。

知事:
 そうです。大仏殿前は柔軟の範囲を超えてます。なぜなら道路を混んでいるところに行きなさいというと、余計混むじゃないんですか。もとはあそこに入る人で混んでたのだから。

毎日新聞:
 もともとね、それを解消するために、今回それバスターミナルをつくったわけですから。

知事:
 だから、それは考えられないという。

毎日新聞:
 春日大社みたいにね、興福寺さんがそのようなことをされますので、ちょっと非常な……。

知事:
 いや、春日大社へ入れない、大仏殿前に入れるって考えられないじゃないですか。考えられないことを例に挙げられたから、考えられませんとしかまず答えられない。

毎日新聞:
 いや、奥の手を何かお考えですかね。高畑もね、いっぱいになった場合って、何か急遽何かされるということはあり得るんでしょうか。

知事:
 駐機場、その想定はこちらも予約の階層がいっぱいになったということです。今は上三橋に行ってて、こちらの予約された方の駐機ということでは、キャパとしては問題ありません。今まで、なぜ来ないかって、それはNHKさんが繰り返し言っておられる原因ですけども、あれ大仏殿前だけ行って帰ろうという人で、あそこは絶対混んでいます。また春日大社にとまりたいという人が多いと絶対混みます。こちら(バスターミナル)に来れば、バスは混みません。ほかは混むかもしれないけども、バスは混雑に寄与しないということがわかるわけです。それがバスだけでも徹底できないかというのがまず一つの方策です。つまりマイカーとバスというのは、制約をかけるパターンが違います。マイカーのほうが余計難しいです。

毎日新聞:
 じゃ、そうしますと、高畑へのバスの誘導で大抵はこの大型バスの受け入れはクリアできるというふうにお考えですか。

知事:
 大型バスが気持ちを変えてね、利用できるとこはバスターミナルを含めて利用しようという気になれば随分違いますということです。だから春日大社が受け入れないことがよく周知されれば、その次の手はどう考えられますかで、バスターミナルに来て、バスターミナルがいっぱいになって、それでもあふれますかというぐらい、道もあふれますかということです。見てみないとわからないから、意外とあふれないんじゃないかと思っています。それを言うとね、あふれたよと後でまた逆襲されるから、楽観的なことは言えないとは思っています。しかし内々見ると、バスターミナルをもっと利用されると、バスについてはですが、この県庁東側から東の道路の渋滞が緩和されることは間違いありません。

 マイカーは入れないよとなると、またいろいろ考えられます。先ほどの木簡バス利用など、合理的な行動をされるとそう混まないんじゃないかと想定しています。なぜなら合理的な行動をされないからいろいろ混んでいたんじゃないかと思うからです
毎日新聞:
 わかりました。ありがとうございます。

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案件:レクチャーホールの利用について

NHK:
 バスターミナルのおもてなし機能のところについてお聞きします。バスターミナル整備計画では、一応1日約950人ぐらいが利用するという話になっていて、私が半年間取材した中で感じているのは、担当課はそのPDCAサイクルを回してますとかいうのですが、検証となるデータを別に何かとっているわけでは今のところないように感じております。結局この1年間始まったばかりですが、全く1年経ったときにどれだけの人数が利用したかというのは、はっきり言ってよくわからないという状態で終わってしまうんじゃないかというちょっと思いがありまして、いかがでしょうか。

知事:
 ああ、懸念しているの。

NHK:
 はい、そのあたり本当にその利用者の数とか検証するおつもりがあるのか、しっかりおもてなしをしたりなど懸念しております。

知事:
 それはもちろんです。運営会社にその運営は任せてますけれど、改善しないといけませんので。今、県庁の持っている全ての施設の集客状況は月次で毎月出ております。それがバスターミナルは例外にはなりません。だからそれは公表しているかもしれません。公表してもいいような、ときのもりから、野外活動センター、うだアニマルパーク、馬見丘陵公園、月次の利用者数というのは全部統計とって、毎月私のとこへ来ています。だからバスターミナルは集計の対象外にするのかというと、それは出てくるからそんなことしません。それはあるときから公表が別になると思います。当然ながら公表をお求めならすると思います。ほかも皆出しています。

NHK:
 ちょっと事実関係を確認したいんですけど、今の時点では集計されておられますか。私の確認不足なんでしょうか。それともその調査をしておられて発表されてないだけなんでしょうか。

担当課:
 施設管理のほうを任せている業者でカウントはしております。

NHK:
 利用者の数はカウントしているんですね。

担当課:
 はい。

NHK:
 それはどういうような形で調査されておられるんですか。

担当課:
 コンシェルジュが座っているカウンターがあるんですけど、そこでとっているわけです。

NHK:
 なるほど、では、とっておって、公表する予定があるということですか。

担当課:
 正規のルートで行きますと、ターミナルからバスをおりると、ターミナルを伝って先ほど来あります東大寺のほうに行くということになりまして、例えばバスが1台入ってくると、これでもう50人が通過したということになると思いますね。

NHK:
 コンシェルジュの前はよくわかるんですけど、議員とかの指摘だと、例えば整備された300席のレクチャーホールとかありますね。あれは950人で3回転するから300席ぐらいを用意するという計画でやっているんです、私が確認したところ。ああいう場所はとっているんですか。

担当課:
 あそこはとれてないです。

NHK:
 実際あそこを私が見る範囲、主観になるので余り言いたくはないんですが、イベント以外で入っている人をそんなに見たことがありません。入っていても数人レベルです。だからああいうところの利用をちゃんと調べないと、今後その観光客が、もともと修学旅行生にレクチャーするとか、そういう目的でも言っておられたと思うんですけれども、実際それで利用されてないのであれば、本来目的に反すると思います。

知事:
 レクチャーホールは、だんだん利用し始めているんじゃない。

担当課:
 まあイベントをやりますと。

知事:
 イベントの人気高いですよ、まだ利用は進んでないけども、あれいつ使わせてくれるんだって直接言われることも多いです。そこをご期待してください。レクチャーホールとしては必ず使われます。

NHK:
 日常の利用の人数であるといった数字は捉えないんですか。

知事:
 レクチャーホールの人数は調べてないの。

担当課:
 イベント時はカウントしますけれども、通常はカウントしていません。

知事:
 ああ、テレビ見る人とか、そういうことだ。それでもイベントでやったときの入場者数というのは、あれレクチャーホールに入る人は、必ずバスターミナルの敷地内に入る人だから、あそこに来る人の内数になります。(例えば)近所で歩いて通る人はどうかというと、それはマイナーだから対象外にするなどどれをカウントするかも明確にすればいい。そういうことだから、外れているのも余計に含まれている、余計に含まれているというのは、そういう調べ方だとないかもしれないけど、まだこれからなので、レクチャーホールはそんなに決めつけないほうがいいと思います。出始めたばかりですから、そんなに急がなくてもあそこは絶対大丈夫だと思っています。なぜなら利用の仕方をいろいろすると、みんなやるたびに好評だからです。

NHK:
 5月4日に県として来場者の人数をとられたと思うんです。結果として推計7,500人が訪れたと発表されたわけですが、あの調査は、レクもあったのでご存じだと思うんですが、たった1時間だけ朝にとって人数を出し、計算式を出してもらったら、4月13日のオープンの人数をほぼ単純に掛け合わせただけの来場者の人数になっていたわけなんです。これは個人的意見なんで、いや、これで推計が出せるんだと言われればもうそう、おりるしかないわけですけれども、果たしてそれで納得できるかどうかというのがちょっと。

知事:
 いや、あなた納得しなくてもいいんだけど、みんなが納得するような数字は出すべきだということは、今、個人的な意見と言われたから言うだけなんだけども、みんなが納得する数字は出すべきだと思います。それはどうすればいいかということなんで、来場者の数の数え方というのがあるから、このように調べた、いや、こうですよというと、それは不十分で、うそをつくのが一番いけない、みんなお互いですよ、うそつくのが一番いけません。数字をこね回すのは一番いけないというのが基本ですから、それを正面切ってこういう数字だけども、それをどう読むかというのは主観が多少入るかもしれません。ただその主観の入る根拠を言わないと記事にもならないと思います。だからその数字というのは物すごく大事だから、こういう数字だと、ここまでしかとれないならとれないというふうに言いますから、それは集客でそれは膨らましだというんだというなら、どういうふうに膨らまし、それは除去しなければいけません。私が膨らませたと認めたら除去を命じますけど、その意図なしにこれこれこれ、足し合わせたらこうだというのは、複数のとり方でいろいろあって、例えばバスをおりた人と食堂に行く人は、重複しているかもしれない。それを重複でみんなやるのか、バスターミナルの利用者というのはどういう概念かということにまた戻ってくるわけで、こういう集客施設というのはそれをちょっと概念がはっきりしてないところがあります。ただ、みんな馬見丘陵公園でも、集客状況は月次でとっています。これも必ず出てくると思いますから、そのとり方というご質問だから、これは大事なご質問だと私は思っています。それは主観を超えて客観的に大事なことだと私の観点なら思うところがあります。

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発表案件:奈良公園周辺のマイカー流入抑制と平城宮跡から奈良公園への周遊観光促進について

毎日放送:
 先ほど毎日新聞さんのご質問の中で、知事が、当日の予約もできるようになるということをおっしゃったんですが、それはもう決まったことでしょうか。

知事:
 そのように検討しています。もう決まったと言っていいの。

担当課:
 ちょっと補足させていただきますと、10月、11月、興福寺様、それから春日大社様、これ土日祝日受け入れをしないというのを受けまして、この土日祝のみ、ちょっと実験的に当日予約を受け付けるということをやっていこうと思っています。

知事:
 ああ、それはもうだから決まりということで、私も報告。

担当課:
 はい、なかなかやっぱりいろいろなことが想定されますので、どういうふうな支障が出るのかというようなことを分析して、将来的に結びつけたいなと思っています。

知事:
 繰り返しますけど、この興福寺と春日大社が流入制限される日は、バスターミナル当日予約オーケーにしますということ、ちょっとさっき明確的に言わなくて申しわけありません。それは決定事項というふうに改めてお伝えさせていただきます。すみません、ご指摘ありがとうございました。

NHK:
 当日予約でちょっと確認なんですけど、当日予約されたバスかどうかというのは、スマートフォンとか端末の画面で確認されるという風になるんですか。

担当課:
 一応ナンバープレートとその会社名の入力はお願いしたいと思っています。いわゆる料金の徴収が、これが一番難しくて、降車時に頂戴するということしか今のところちょっとできないのかなというふうに思っています。これにちょっと手間取ってしまうと、後続車とのバッティングが起こってきますので、この辺はちょっと慎重にやらせていただきたいと思っています。

NHK:
 わかりました。

毎日新聞:
 それは最初に言うべきです。この議論がもうちょっと早くスムーズに進んだと思いますよ。

知事:
 いつでも歓迎だと。

毎日新聞:
 いや、最初にね、その当日受け付けだったら、もう最初に言われるべきですよ、最初に当日受け付け。

知事:
 ああ、最初に。

毎日新聞:
 当日受け付けと。

知事:
 ああ、興福寺から。

毎日新聞:
 いや、県の対応ということですからね、それだったらもう何か2時間たっちゃいましたけども、もうちょっとスムーズに議論進んだと思います。

知事:
 クレーム言っているわけ。

毎日新聞:
 いや、クレームじゃないですよ。

 もっとスムーズに進んだと思います、やりとりが。

知事:
 スムーズかどうかわからないけど、そういう質問は歓迎します。思い込みで書かないようにということが僕の基本的な願いです。だからその事実はどうだと言っていただくのは大歓迎です。この場を使うのか、どんな場で使うのか、議論を吹っかけてもらうのもどんどん入ってきてますので、ちゃんと答えろよと言っているつもりだから、だからいい意見というのは歓迎なんですよ、違う意見。事実に基づかない思い込みは一番嫌いだからということは、いや、そんなことはないんだけども、往々にしてある場合も心配だからということだけですから。心配に終わっているだけだと思いますけどね。

毎日新聞:
 まあそれはお互いさまということで。

知事:
 お互いさま、僕は事実に基づかないことは言わないですよ、それは失礼な言い方だね。お互いさまじゃないよ。

NHK:
 当日予約がそういうような形になるということですけれども、知事としてこれから10月、11月と土日祝日、ちょっと危機感があるとか実際に懸念はないですか。

知事:
 いやいや、いろいろ心配しながらチャレンジしてます。世の中すぐに円滑にいくようなことはないと思います。社会実験というのはそのためにあるんだと思います。そんな保障もなかなか、交通というのは水ものだから保障もできません。奈良公園ってそんな広い敷地のどこでもとまれというようなことはできないからです。その苦労をしてるんだから、ほかの例もいろいろある中で、奈良公園というのは割と難物ではあります。ただ僕から見ると鎌倉のほうがもっと難物だなと思うとこがあるんだけども、奈良公園はこんなバスターミナルつくったりしてるから解決の可能性は結構あると思っています。ぐるっとバスなんかもその試みです。別に評価してもらわなくていいんだけど、バスターミナルや、ぐるっとバスなどいろんなのをチャレンジしてやってるつもりです。木簡バスの駐車場など、それぞれやっていて、完璧な解決には至らなかったというのが正直なとこです。もし何もやってないと言われたら、やってるぞと、こう反発当然します。それは事実と違う言い方だからというので反発しますけど、やってるのはやってるよと申し上げます。しかしうまくいってないねというのが普通の見方じゃないかと思います。

朝日新聞:
 すみません、興福寺が受け入れ制限するということについて、県としては、それはむしろ歓迎しているのですか。

知事:
 どうかな、すぐにちょっと、興福寺さんの理由は、周りに迷惑かけてるからかなと、これも推察しているだけです。歓迎するという観点はどういう立場で歓迎するのか、ちょっとわかりません。

朝日新聞:
 それはつまり県としては予約で全部一元的にコントロールできるほうが。

知事:
 できるほうが全体としてはいいと思います。

朝日新聞:
 その中で、そういう考えがある中で、春日大社もそうですが興福寺さんが受け入れ制限をしてきたのは、県としてはむしろ歓迎しますか。

知事:
 その予約、その全体を駐車場をコントロールしようかというのにそう反対されていません。しかしどんなふうにされるかというのはまだちょっとわかりません。春日大社さん、興福寺さんも同じ考えかもしれないけど、予約制について検討しましょうと、調整しましょうというところまでは同意されているようです。ではどのように、こちらも春日大社、興福寺の利害を阻害する気持ちはさらさらありませんので、いや、もう一つ言っておられるのは、駐車場屋でもうけるつもりはありませんということも繰り返し言っておられます。お客さんふえたらそれをとるようなことになっちゃいけないのかというふうにはいっとき思ったけども、いっときふえたから喜んでるわけじゃありませんよという言い方もされてました。すると、全体に来る人にもいいように、周りのほかでバスにのらなくて歩いたり、マイカーで来られる人にもいいように、これもなかなか難しい解なんだけども、いいようにと願っておられるわけだから、その出口として予約制というのも一つの、共同予約制というのも一つのやり方かもしれないというふうに案としては提示しております。具体的にじゃあこのようにしましょうというところまでの案はまだ出ていませんが、今度の進入禁止は予約制に向けた第一歩かもしれないですが、ちょっとそれはわかりません。第一歩だからちょっとやってみるよというふうには直接聞いたことありませんから。

朝日新聞:
 別に県のほうから興福寺に頼んだみたいな話ではないんですか。

知事:
 僕は頼んだことないけど、誰か頼んだの。そうじゃないみたいに言っておられますが。

担当課:
 先ほどご意見の中にあったように、聞いておりますのは、やはり興福寺に参拝せずに多方面に行かれる方がおられて、実際修学旅行等で興福寺の国宝館に行きたい方が入れない、その状況をやっぱりクリアしたいということでした。

知事:
 それは新しい管長がご挨拶に来られたときに、そんなことを言っておられました。バスがふえていいんですかと聞かなかった、いいというわけじゃないですよと、困っているんですよというふうにむしろ否定的におっしゃっていたので、ああ、そうですかと思いました。えらいお困りの面もあるんですねというような会話をした記憶がありますので、その延長かもしれません。だから一般参拝者の、これもバス公害と呼べるかもしれませんが、参拝を阻害しないようにしようと、最初言いました、そのようなことじゃないかと推察してますというのは、そういうところから来ています。

朝日新聞:
 わかりました。ありがとうございます。

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報告事項:清華大学(中国)との覚書締結による調印式について

司会:
 それから、本日16時40分ぐらいから、既にご案内しておりますが、清華大学の訪問団が来られて、平城宮跡で知事と歓談されます。その際の取材はしていただいて結構ですし、ご質問も後で受け付ける予定をしておりますので、ぜひ取材においでいただけたらと思っています。

知事:
 追加のご報告になりますけども、清華大学と第二弾の覚書の案を向こうに提示しています。それが夕方まで間に合えば調印式をしたいと思います。もう間もなく返事が来ると思いますが、もしその案で固まれば、前回の覚書と、今回の第二弾目の案について、事前に皆様に提示したいと思います。こういう案で調印をする予定になりましたということを、今の時点でまだオーケーが出てませんので、直前になるかもしれませんが、もしサインするよと向こうの大学側が言えば、その調印式もあり得るということをお含みおきください。その場合は、こういう案文で調印することになるということを紙でお配りしたいと思います。

司会:
 ということでございます。よろしくお願いいたします。では、ありがとうございました。

知事:
 どうもありがとうでした。

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(発言内容については、読みやすくするために、広報広聴課で編集しています。)

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