令和7年度予算
奈良県には、世界に誇る歴史文化遺産、豊かな自然や景観、大都市近郊ならではの利便性など多くの魅力があります。一方で、仕事と子育ての両立のしにくさ、道路などのインフラ整備の遅れといった早急に改善しなければならない課題も多くあります。
そのため、徹底した行財政改革とともに、「私立高校の授業料の実質無償化」や「保育士の処遇改善」、さらには「ならの道リフレッシュプロジェクト」などのさまざまな新規事業に取り組み、県民の皆さんが将来にわたり幸せに暮らしていける、そんな県づくりの種まきを行ってきました。
まいた種が花を咲かせ、実をつけるには長い年月が必要ですが、奈良県のもつ可能性を最大限に引き出し、県民の皆さんが暮らしの豊かさを実感できる奈良県にするために取り組みを加速化させます。
飛躍の芽吹きが未来を創る
1 安心・安全な明日へ
2 こども・若者が輝く明日へ
3 豊かな経済を実感できる明日へ
令和7年度予算額 5,637億円
行財政改革で限りある予算や人員を県の発展に集中
継続事業の見直し
事業効果の高い施策への重点化を図るため、既存事業を見直し
効果額 ▲21億8,300万円
❷事業の見直し
65事業(▲11億8,200万円)
❸事業の完了など
40事業(▲7億4,400万円)
財政の健全性を維持
交付税措置のない県債残高と県税収入額との比率は2.6倍と昨年度より改善
令和7年2月25日に県議会に提案した令和7年度当初予算案を基に作成しています
1 安心・安全な明日へ
県民の命と財産を守るための防災力強化
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大規模災害発生時の応急対策強化のため、広域防災拠点などを活用した受援体制の検討や、五條県有地における南部中核拠点の整備を推進します。
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南部中核拠点先行整備(イメージ)
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消防防災ヘリコプターの更新や近畿府県合同防災訓練の実施、五條県有地への消防学校の移転整備を推進するなど、消防力の向上に取り組みます。
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倒壊ビル救出訓練の様子
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日本一災害に強い奈良県を目指し、「奈良県地域防災計画」に基づき、自助・共助の推進や防災活動体制の整備・充実、自主防犯・防災リーダーの育成などに取り組みます。
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西和医療センターの移転整備
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令和13年度中の開院に向け、用地取得のための調査や設計などに取り組みます。
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建設予定地(斑鳩町)
県立病院機構の経営改革の支援
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県立病院機構の経営を安定化させるため、県から長期貸し付けを行うとともに、早期の黒字化を目指す県立病院機構の取り組みを支援します。
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高齢者にやさしい県づくり
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市町村に先進的な介護予防の事例紹介や個別支援を行うとともに、介護給付の適正化を支援します。
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介護人材不足に対応するため、事業所が行う介護ロボットやICT機器の導入を支援するとともに、外国人材の活用も進めます。
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住民主体で行う「いきいき百歳体操」(大淀町)
発達障害児(者)の支援強化
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「県発達障害者支援センター」の相談員・地域支援マネージャーによる当事者とその家族に寄り添った支援を行います。
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「県総合リハビリテーションセンター」の小児科医師の増員を継続するとともに、専攻医を継続して受け入れるなど発達障害の診断を行う医師の確保・育成を行います。
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2 こども・若者が輝く明日へ
こどもをまんなかにおき、社会全体で子育てを支援するあたたかい県民性を育むことを目指し、「奈良県こどもまんなか未来戦略」に基づき、こども・子育て施策を総合的に推進します。
私立高校授業料の実質無償化
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県内に保護者が在住し、こどもが県内の高等学校などに通う年収の目安が910万円以上の世帯について、「扶養する23歳未満の子が3人以上の世帯」から「扶養する23歳未満の子が2人以上の世帯」に支援対象を拡大します。
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こども・子育て施策の推進
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民間保育所などに勤務する保育士の給与加算に取り組む市町村を支援し、保育士の処遇改善を進めます。
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年齢や性別に関係なく、誰もが働きやすい社会を推進するため、県内企業、市町村、教育現場のトップに向けたセミナーを行うなど、ジェンダーギャップの解消などに取り組みます。
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ヤングケアラー・コーディネーターを新たに配置し、市町村や関係機関と連携してヤングケアラーを早期に発見・把握し支援につなげます。教育現場での支援としてスクールカウンセラーを全公立小学校に配置します。
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メタバースを活用したオンライン環境を構築し、多様な学びの場、居場所の確保による不登校支援を行います。
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学校事故、児童生徒の権利擁護、学校などへの過剰な要求などのさまざまな課題に対応するため、法務専門家の派遣体制を整備します。
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就労の有無に関わらず、ベビーシッターの利用料助成を行う市町村を支援します。
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不妊治療への支援
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妊娠を望むすべての人が、積極的に治療に取り組めるよう、不妊治療費助成を行う市町村を支援します。
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不妊・不育症、妊娠・出産などの悩みなどに対し、若年層も相談しやすいオンライン相談窓口を設置し、引き続き専門職による相談を実施します。
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こどもたちを支える学校現場の環境改善
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「県立高校トイレピッカピカ5カ年計画」に基づき、全ての県立高校のトイレの洋式化・乾式化を進めるとともに、熱中症対策として特別教室や体育館の空調設備の整備を前倒しで進めます。
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整備後イメージ
3 豊かな経済を実感できる明日へ
脱炭素社会の実現
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2050年の脱炭素社会の実現に向けた「奈良県脱炭素戦略」に基づき、エネルギーを「つくる」、「ためる」、「かしこくつかう」という温室効果ガス排出削減の取り組みと、二酸化炭素吸収源となる森林の適切な整備・保全を進めます。
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水素の利活用を視野に入れ、水素製造拠点の整備や工業団地の脱炭素化、小水力発電の整備促進などのリーディングプロジェクトを推進します。
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奈良県フォレスターの市町村への配置を進め、放置された森林の間伐や植栽などによる再整備や県産材の利用促進などに取り組みます。
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産業政策のパッケージ2025
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人材確保難や人手不足に対し、学生と企業をより深く強くつなげる取り組みをはじめ、定年後のキャリアチェンジ支援、移住促進施策の一層の強化、外国人材の呼び込み・定着促進など人材確保の抜本的強化に取り組みます。
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高校生の企業訪問バスツアーの様子
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不足する産業用地の確保を進めるため、市街化調整区域における企業立地の要件を緩和し、手続きを合理化します。
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物流用ドローンなど次世代技術の活用を促進するとともに、奈良県独自のSDGs企業認証制度の運用を開始します。
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ドローンの実証実験の様子
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顧客情報マネジメントシステムを活用し、企業との関係構築や積極的な情報発信に取り組みます。
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海外展開や事業承継への支援、奈良発スタートアップのロールモデル創出などに取り組みます。
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大和平野中央の県有地の活用
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磯城郡3町における県有地を活用したまちづくりを推進します。
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〈まちづくりの基本的な方針〉
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こどもを中心に多様な交流が生まれるまち
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世界トップレベルのサッカー選手を育成するバルセロナレジデンスアカデミーの誘致や企業誘致に取り組みます。
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次世代を担う 学生×企業のまち
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学生寮を中心とした交流拠点「ヤング・イノベーション・レジデンス」構想の推進や企業誘致に取り組みます。
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交通安全・安心のまち
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新しい運転免許センターの整備を進めるとともに、仮称新第二庁舎の整備に向けた検討を行います。
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3 豊かな経済を実感できる明日へ
観光の振興
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大阪・関西万博を契機に奈良県への海外からの宿泊誘客を一層促進するため、旅行予約サイトを活用して、奈良県の観光資源や宿泊施設の魅力、万博会場からのアクセスの良さなどを発信します。
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連携協定締結式の様子
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奈良を深く知り、満足度を高めるため、観光ガイドなど地域の観光人材のさらなる育成や国の天然記念物「奈良のシカ」の保護育成に取り組みます。
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令和8年放送開始予定のNHKの大河ドラマ『豊臣兄弟!』を契機に、県内周遊を促進するとともに県内観光事業者などの機運を醸成するため、関連市町村を含めた奈良県全体の誘客プロモーションを実施します。
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『豊臣兄弟!』主人公・豊臣秀長役の
仲野太賀さんの表敬訪問の様子
中央卸売市場の再整備
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食の安全・安心を確保する「市場エリア」と、地域の賑わいを創出する「賑わいエリア」を一体的に整備する方針のもと、老朽化が著しい施設を建て替え、高機能化・効率化を図る「市場エリア」の整備を先行して進めます。
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再整備後イメージ
国民スポーツ大会・ 全国障害者スポーツ大会の準備
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令和13年の奈良県での大会開催後も県民のスポーツ振興拠点となる、新アリーナや県立橿原公苑各施設の整備を推進するとともに、アスリートや指導者のさらなる育成に取り組みます。
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メインアリーナ(イメージ)
「飛鳥・藤原の宮都」の世界遺産登録に向けて
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令和8年の登録に向けて、国際記念物遺跡会議(イコモス)の審査に適切に対応するとともに、認知度の向上や登録に向けた機運醸成に取り組みます。
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世界遺産登録後を見据え、受入環境の充実や説明力の強化など来訪者の期待に応えられるよう、奈良県立万葉文化館内に世界遺産の総合的解説を行うエリアを設置するなどの取り組みを進めます。
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飛鳥宮跡・飛鳥京跡苑池
南部・東部地域の振興
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南部・東部地域の「集落」の実態調査を行い、地域で安全に安心して暮らし続けていくための施策の検討を進めます。
デジタル人材の育成や大学生と地元事業者をつなぐ就業支援を行うなど、持続可能な地域づくりに取り組みます。
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産官学連携による魅力ある地域づくりを支援するとともに、豊かな自然環境を活かしたアウトドアアクティビティの普及やスポーツ合宿の誘致などを進め、南部・東部地域への誘客を推進します。
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奥大和アウトドア・スポーツツーリズム(イメージ)
道路整備の加速化
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立ち後れている道路整備を強力に推し進めるため、用地交渉着手後一定の期間を経過したものは土地収用制度を積極的に活用するとともに、時間を要する埋蔵文化財調査は資機材の充実などにより効率化を図ります。
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地元自治会などから寄せられる要望のうち、用地取得の必要がなく、規模が小さくても高い事業効果が期待できる改良工事は、土木事務所長の裁量によりスピーディーに工事着手し、概ね1年以内に対処する「ワンレスプロジェクト」を進めます。
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快適な道路空間の提供を目指し、集中的な維持修繕を行う、「ならの道リフレッシュプロジェクト」を大型車交通量の多い路線に加え、令和7年度から自動車交通量の多い路線まで対象を拡充し実施します。
山間エリアにおいては、市町村と連携しながら、通行に支障となる樹木の伐採などにも取り組みます。
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舗装修繕の実施状況(中和幹線(桜井市))
京奈和自動車道の早期全線整備に向けた決起大会・要望活動
京奈和自動車道の早期全線整備を実現するため、令和6年11月29日、東京で国会議員、国土交通省、西日本高速道路株式会社、関係首長など、多くの方に参集いただき、京都府・和歌山県とともに17年ぶりに決起大会を開催し、機運を高めました。
また、国土交通省、財務省に対し要望活動を実施し、早期全線整備に向けた、工事の推進や予算確保などを強く要望しました。
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令和7年度も引き続き、東京で決起大会を開催するとともに、国土交通省、財務省などに京奈和自動車道の早期全線整備を強く要望します。
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〈仮称〉橿原JCT(大阪方面接続ランプ)【令和8年春供用】
決起大会での要望書手交
大阪・関西万博を契機とした奈良県の魅力発信
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万博会場のEXPOアリーナで、県の無形民俗文化財に指定されている祭りの披露や奈良酒のイベント、関西パビリオンでの全市町村によるPRブースなどを展開し、国内外に発信します。
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万博の経済効果が県内全域に波及するように、民間事業者や県内市町村などと連携し、クラフトフェアの展開やオープンファクトリーを推進します。
また、大阪と奈良を結ぶデジタル周遊パス「大阪・奈良楽遊パス」、観光WEBサービス「ならいこ」の利用促進などに取り組みます。
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EXPOアリーナ(Matsuri)イメージ。提供(公社)2025年日本国際博覧会協会
大阪・関西万博会期:4月13日~10月13日
EXPOアリーナでの奈良県催事期間:5月27日~29日
県庁を支える人材の確保信
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県庁の働き方・職場環境の改革を進めるとともに、受験者にとって間口の広い職員採用試験とするため、従来型の公務員試験をSPI型の試験に見直すほか、動画やSNSなどを活用し、採用情報の発信を強化します。
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