とっておきの奈良

 

 
 「国の始まり大和の国 郡の始まり宇陀郡 宇陀の始まり「うたの」から(そもそもの始まりはここからだ)」と古謡(こよう)にも歌われる記紀・万葉の故地、菟田野。
 『古事記』『日本書紀』によれば、この地が歴史に登場するのは遥(はる)か先史のこと。交易でにぎわう約千年前には市(いち)が立ち、今もまちの中心部は「古市場」と呼ばれます。
 深い歴史に彩られたこの地には、巨大な杉木立に守られた壮麗な宇太水分(うだのみくまり)神社をはじめ、名所旧跡が点在。秋には勇壮な太鼓台運行(たいこだいうんこう)と平安絵巻さながらの時代行列で名高い「例大祭(れいたいさい)(神輿渡御祭(みこしとぎょさい))」が行われます。
 そして春の菟田野を彩るのが「みくまり桜まつり」。約1kmの芳野川(ほうのがわ)沿いに約250本の桜が咲き誇り、古市場ではイベント「うたの夢街道」も開催。通りに連なる古民家の表座敷が公開され、夜にはライトアップも。千年前に市が立ったその場で、フリーマーケットが開かれるなど、にぎわいます。
 さらに4月28日から新しい彩りも加わることに。全国でも珍しい楓の植物園「奈良カエデの郷 ひらら」が旧小学校跡地に開園。ここでは海外の希少種や新種など約1200種3000本の楓が揃います。楓の春の芽吹きは、実は格別の美しさ。紅にピンクに黄色など、さまざまな品種による生まれたてのみずみずしい若葉の紅葉が、ちょうど豊かに萌えるころ。桜に続いて歴史の古里を訪ねる人々を楽しませます。
「宇太水分神社」
古来よりの水の守り神。鎌倉時代に建立された本殿は三社造りの国宝指定。鮮やかな朱塗りは古色そのままに再現されたもの。
(行き方)近鉄榛原駅から奈良交通バス約20分「古市場水分神社」下車
 
「古民家 森本家」
江戸後期築造の森本家は造り酒屋の多い界隈でも上酒屋(かみさかや)と呼ばれて栄えた。ひときわ豪壮な構えが目をひく。
   
「奈良カエデの郷 ひらら」
カエデバンクを創設。寺院の楓が枯れた場合などに備えて同種を育苗し、保全に努める。カエデオーナー制度も計画中。4月28日カフェとギャラリーもオープン予定。
   
「みくまり 桜まつり・うたの夢街道(ゆめかいどう)」
桜の見頃どき、「みくまり桜まつり」期間中の4月13・14日に開催。各種イベントでにぎわい、桜並木の川面には鯉のぼりがはためく。
   
うたの夢街道 実行委員会
悠久の歴史が流れる古市場と菟田野地域の魅力を発信するイベントをしようと5年前から「うたの夢街道」を始めました。地域の人々が協力し合い、古民家では古道具や雛人形、武者人形なども披露。うまいもん市や音楽イベントなど盛りだくさんに仕掛けています。
(談:広報事務局 小松富美子さん〔右から2人目〕)
問   実行委員会
  090-9705-1383



<  前回(2013.1月号vol.39)へ
     次回へ(2013.5月号vol.41)へ  >

※「県民だより奈良」は県内の各家庭にお届けしています。
 市町村窓口、県の施設などにも配置しています。
※点字と声による「県民だより奈良」も発行していますので、必要な方は県広報広聴課へご連絡ください。
 県では、経費削減のために、「県民だより奈良」の裏表紙に有料広告を掲載しています。
 広告の申込・お問い合わせは、株式会社キョウエイアドインターナショナル大阪支社(TEL:06-4797-8251)まで

お問い合わせ

広報広聴課
〒 630-8501 奈良市登大路町30
報道係 TEL : 0742-27-8325
広報制作係 TEL : 0742-27-8326 / 
FAX : 0742-22-6904
デジタル広報係 TEL : 0742-27-8056
県民相談広聴係 TEL : 0742-27-8327 / 
FAX : 0742-22-8653
相談ならダイヤル TEL : 0742-27-1100

マチイロロゴ画像

スマホアプリ「マチイロ」でも電子書籍版がご覧になれます。
詳しくはこちら