平成30年4月11日(水)知事定例記者会見

司会:
 おはようございます。
 ただ今より、定例記者会見を始めさせていただきます。
 本日は発表案件はございませんので、その他の質問がある方はよろしくお願いいたします。


質疑応答

生駒市西松ヶ丘無許可盛土について

奈良テレビ:
 生駒市の盛り土の件で、きのう、県が告発していた業者が不起訴になりましたが、それに関して一言お願いします。

知事:
 告発して、是正命令に従わなかった。不起訴の理由はちょっとよくわかんないんですけどね、犯罪性があろうかと。是正命令出してそのまましないんだから、法的な措置に訴えたということなんですけれども。

 不起訴だから、どういう不起訴なのかちょっとよくわかりませんが、是正命令はおかしいというわけでもない。是正命令に行政処分か司法処分かという違いになるように思っていますが、是正命令を出して行政代執行いたしますということ、行政代執行の前提として是正命令を出さなきゃいけないということになってますので、是正命令に従われないので代執行しますという構造になっているように認識しています。

 是正命令に従わないということについての告発、砂防指定地管理条例違反ということで告発したのであります、条例違反ということで告発したわけであります。

 だからそれに従っておられないという実態は変わらないんですけども、起訴猶予ということなので、ちょっとその検察の判断でありますけども、裁判を経て無罪なのか有罪なのか、条例違反なのかという、その判断は下されなかったんですけど、起訴猶予だからちょっとその意味はわかんないので想像ですけども、行政手続でやればいいじゃないですかという意味の起訴猶予もあるのかなという今の印象を受けておりますけれども。裁判を求める、司法判断を求めるまでもなく、行政処分でしなさいよということかなというふうに印象を受けております。

 ちょっとまだ十分その起訴猶予を、説明されて起訴猶予というわけではないので、ちょっとそのよくわかりませんですけれど、代執行は粛々とさせていただくというふうに思っております。

このページのトップに戻る


将来推計人口について

時事通信:
 先日、国立社会保障・人口問題研究所の推計で、2045年には奈良県の人口が100万人切りますと。また、特に南部地域の人口減少が深刻で、減少率のトップは奈良県の川上村だそうで、またトップテンにも5村入っていると、かなりの深刻な状況だと思うんですけれども、まず知事、このデータをごらんになった上での率直なご感想をお願いいたします。

知事:
 日本の人口構造問題というのと、奈良県の人口構造問題というのは、パラレルのところもあるんですけれども、ちょっと乖離しているところもあるようにこれまで感じております。

 奈良県の人口問題についていえば、40年前、80万人だったんですね。明治の初めは40万人、そこから100年ぐらいかかって80万人にふえた。そこから30年で140万になったと。坂が急になったんですね。これは高度成長に入って大都市、とりわけ大阪に鹿児島とかいろんな西から人が集まって、大阪にその働き場はあるけど住宅地がないので、宝塚に行ったり奈良県に来たりされたと。大阪周辺がベッドタウンになったという結果で、しかも奈良県政はベッドタウンとして人口を吸収しようという政策をとってきたわけで、ベッドタウン化を進めた県政であったと思います。その結果140万になって、今、減少局面になったと。

 ベッドタウンは必ず急激に人口減少になります。大阪通勤者は30%おられる、勤務者の30%ですから、人口では4割ぐらいになるかもしれませんが、減ることは必然だと思います。しかも急激に減るのは必然で、それが困ったことかどうかということですが、私は、30、40年前は80万人であったので、多分140万が120万、100万、80万になっても奈良県はバランスとれるじゃないか、とれるように想定してすべきじゃないかというふうに思っています。かねてから脱ベッドタウンが奈良県最大の課題と、こう言っておりましたので、いよいよ脱ベッドタウンの政策を実行すべきじゃないかというふうにポジティブに捉えています。それが1つです。だから奈良県の人口はベッドタウンとして、大阪で膨れたワーカーの人口を吸収してきたと。そのときは意味があったけれど、そのポスト・ベッドタウンという政策はまだ打ち出せてなかったので、脱ベッドタウンというとちょっとネガティブかもしれません、ポスト・ベッドタウン、ポスト・大阪ベッドタウンの政策を打ち出してこないといけないということでやってきたように思っています。

 だからポスト・ベッドタウンというのは人口減少を想定してやる政策ですので、140万が120万、100万、80万になっても、奈良県らしさをもっと取り戻せるぞという政策にしたいと思っています。その中で南部の減少というのを、南部の減少は南部で育たれた人が、これはベッドタウンを進めたというのと裏腹なんですけど、奈良で職場をつくらなかったですよね、奈良県政は。大阪でいいと、ベッドタウンであればいい、奥田知事がそう言っておられたんですけど、ベッドタウンでいいやと言っておられたので、それが今となってはハンデになっていると思います。ベッドタウンしかなかった、ない県になってしまっていると。ホテルもないし、工場もないという県になっているというのが今の実情です。

 ポスト・ベッドタウンというのは、ホテルも工場も要りますよと。それは働き場が要りますよと。働き場が川上村とか南部の山地のふもとにあれば、もっと持ちますよと。そこで働く川上村に住む人は御所とか橿原で働いて通えるような場所であれば、黒滝で住んで御所のインターチェンジの工場で働くという人を想定した、これがポスト・ベッドタウンの奈良県構想であるべきだというふうに思います。だから人口が今のままじゃそれだけ減るよと、人口は全体で、マクロで日本国全体がこれだけ減るよと、ものすごく正確なんですけども、この地域の人口がこれだけ減るというのはそこから相当ぶれます。大都市の集中が進むのか、分散が進むのかという政策で随分違ってくると思います。

 奈良県は、それぞれの地方で働き場をつくるというのをいろんな県が考えておられるのを、率先して実行したい。それはポスト・ベッドタウン政策だというふうに思っています。そのために働く場の確保というのは、若い方が皆、外に出ていくという県が多いわけですけども、中で、地方で働く場があれば人口は減らない、再生産ができるというふうに思います。日本全体の人口は、東京に集めていると、東京の出生率は低いわけですから減っていきますけれども、それが回復できるのかどうかというのは、日本の国の産業構造の配置ということにもかかっていると私は思います。そのような見立てで奈良県の人口減少問題、構造問題に対処したい。

 それは奈良県ポスト・ベッドタウン政策を実行する。その中身は、働き場の確保、若者が流出しないようにということと思っています。だからそれは川上村であっても、川上村から通える場所に働く場を確保する、川上村で確保するのはより難しいことかもしれないけども、それも木材、森林業の振興と、小さな働き場があっても人口は小さくなれば小さな働き場でも流出はしない、止まるというふうに思っておりますが、そのようなチャレンジをしていきたい。

 高度成長のメンタリティーがまだ日本全体で強いかもしれません。人口減少に向かう時の産業構造のつくり方ということのいろいろアイデアがありますけれど、奈良県はそういう課題に直面、日本の人口構造問題、また奈良県の人口構造問題に直面していますので、ポスト・ベッドタウンの政策ということで、働く場の確保、つくるということで克服したいというふうに思っています。

時事通信:
 伺っていると、奈良県の人口減少問題としては、まず北部の奈良市とかのベッドタウンだったものというところと、南部の過疎の問題と、その二面構造があって、その両方を解決するために、奈良県ポスト・ベッドタウン構想、具体的には働く場を確保すると。

知事:
 それは特に南部のことでね、北部は、これは高齢化という問題であらわれています。そのために医療と、包括ケアと、終末期を奈良で安らかに迎えていただくというのが大きな政策、これはポスト・ベッドタウンで、ベッドタウンの終わりのほうの政策だと思っています。そのために医療政策を充実してきたというふうに、10年かかって高齢者になられる、大阪に働いていて税金を納められてきた、奈良県に納められていた方たちは、老後を安らかに暮らしていただくようにというのが、奈良県の医療政策のつもりでやってきました。これを10年間やってきたんですけど、それはある程度めどが立ってきたと思います。

 北部の高齢者対策ということについては、北部で人口を増やすという政策はないわけなんですね、ベッドタウンとして増えてきたので。減らすという政策もないんですけれども、通っていただく人があってもいいですけれども、それだけじゃなしに、そこで育った若者が奈良県で就職されるように、これは高等教育の充実というふうに、域内で人口が回るようにと。大学で外へ行かれる方が結構奈良県多いですから、大学の高等教育の充実という課題として直面しています。そのようにしたいと思います。南部はまたちょっと違う。医療も大事なんですけども、高齢化が進むので医療も大事なので、南部の医療というのでこの10年間で成果が見られてきたので、今度は働く場の確保、これは京奈和の事業化と結びついています。

 日本は軸に結びつくと、内陸でもモジュールとかいろいろ働き場が出るようになってきました。それを狙って、高速道路、産業立地という課題に今向かっています。それは北和ではなく、むしろ京奈和の南のほう、御所、五條というところで工場をつくるように。それは例えば具体的には御所のインターチェンジの前に県が産業用地をつくろうと。これは、市とか民間が産業用地を立地されるのが普通なんですけども、御所インターチェンジの前はよく見えるから、デモンストレーションで、見せびらかしで県が産業用地つくろうということを言って、農地保有者がなかなか売っていただけなかったんですが、それにめどがつけば産業用地をつくろうと。

 これは損する事業でありますけれども、御所に産業基盤ができると黒滝村の村長が住宅つくるぞと、保育園つくるぞとおっしゃって、なぜ保育園を黒滝村でつくるんだというと、御所に通う人がここから通うといいからという構想で前から言っておられる、そういうことを想定しています。五條でも国道168号からおりて、大塔、十津川でも通えるかもしれない。あの辺、道路がよくなればと。川上からも御所に通えるかもしれない。そういう構想、山、麓をおりて通って、夜、山に帰られたらどうですかと。それは通勤圏ということですね。県内で通勤圏をつくるということですので、一つのチャレンジだと思います。

 それは分散的な産業構造になればできることでありますので、臨海工業地帯に産業資本が集積して、そこで働くという高度成長の、沖縄、鹿児島から来て、阪神工業地帯に集団就職で来られて、奈良県の町会議員になっておられる方たちが結構おられるんですけど、すごくバイタリティーがあって奈良県の政治に貢献されていますけれども、それは高度成長でそういう集団就職ができましたが、沖縄、鹿児島でも、地元で観光産業とか産業を興して、地元で働くという時代になってきているというふうに思います。それは産業構造が大きく転換するという認識を各県の知事は持ったほうがいいんではないかと私は思っています。

時事通信:
 高度経済成長期の臨海型から、内陸型に変わっていこうと。

知事:
 内陸型に。それは高速道路が不可欠であります。実際、奈良県はいいモデルだと。高速道路ができると工場立地件数が全国有数で、今11位までなっていますけども、奈良県みたいなところでもと言うのも変ですけども、今までそういう産業地域というようなイメージなかったのが、内陸型のモジュール、これはグローバル化の物流が盛んになって、モジュール経済になってきたからだと思います。

時事通信:
 ポスト・ベッドタウンの結果として、医療の発達、これも今年いっぱい進んできたので、やってきたんですね。

知事:
 相当来ました。

時事通信:
 また、高速道路の整備というのも大分進んできたと。

知事:
 今度、京奈和自動車道の事業化ができたというのも、とても象徴的で、とてもうれしく思っています。

時事通信:
 インター整備で思いつくのは、これから先ですね、この先どういうふうな方向性でこの奈良県、ポスト・ベッドタウンの取り組みを進めていかれるか、ちょっと今後のことを、アイデアがあるとおっしゃっていましたけども、そういったちょっと思っておられる点を。

知事:
 ポスト・ベッドタウン、今ちょっと申し上げました働き場の確保というのが大きなことであります。どういうところで働くのかと。今のグローバル化の中、モジュールを製作するというのが大きなことで、そのため工場誘致というのは即戦力で、これは高速道路があってのことでありますけれども、今まで随分増えてきている。あとはモジュールにしろ、奈良県の経済を牽引する場所というのは、工場もあるし、観光産業もありますね。インバウンドが盛んで、インバウンドで経済がもつという体質にもなってきてますので、今、大都市集中あるいは関西では京都・大阪集中ということですけど、それを京都、大阪から分散させるというのが近畿の課題だと思います。インバウンドの経済勢力を京都・大阪から分散させるというのが課題だと思います。それに奈良県はチャレンジして、インバウンド観光戦略というのを出して、その散らばる観光地として観光経済を受けるということで、働き場を確保したいというのが2つ目の柱です。

 その工場で生産するのをばらばらにしないで、工場の新しく来た産業資本を育てるという課題があると思います。これは各地にあるんですけれども、産業を育てるというのは、地域地域の小さな産業を育てるという政策で働き場の確保と。それもチャレンジなんですけども、一つは昨日東京に行ってジェトロ(JETRO)の理事長に、ジェトロの奈良事務所の誘致を陳情してきました。実現可能性が随分高くなっていると思います。これは海外販路拡大ということでありますけれど、そこで理事長がおっしゃっていた「JFOODO(ジェイフードー、日本食品海外プロモーションセンター)」という、食材を輸出するのを農林省と通産省というのは全然一緒にならなかったんだけど、JFOODOということで日本の農産物とか食材を売り込もうというチームができ、それに参加しませんかというお誘い、それには大賛成、それも参加しようかと思いますけども、ジェトロの奈良事務所ができるのは、その海外展開のきっかけになるというふうに思っています。ここに立地された方の販路拡大というのは、県の大きな仕事のように思います。

 もう一つは、地場産業で松屋に「N・A・R・A T・E・I・B・A・N(ナラテイバン)」という店舗ができたんですよ。それを見学してきました。これすごく印象的だったですよ。松屋銀座なんだけども、7階のフロアに「N・A・R・A T・E・I・B・A・N」という常設店を松屋が無料でつくってくれた。すごくお客でにぎわって、もう感激しました。それは奈良の麻の布巾とか靴下とか、小さな、それこそ木のスプーンとか、すごくセンスのいいものを奈良の若者が銀座で売ってね、その前が、ウエッジウッドの店、7階のリビングフロア、横がBose(ボーズ)の店なの。その倍ぐらいの店舗があって、それ以上にはやっているんだから、ものすごく感激しましたですよ、銀座で。銀座じゃ奈良の若者の産物はすごく人気がある。予想よりも売り上げが多いんだって。この4月4日に開業された。それ見て、僕も本当に感激して帰ってきた。そういう商品もあるんですよね。小さなグッズだけども、御所の人が、御所の何か織りでつくったブレザーが7万円ぐらいで売ってたりして、飛ぶようにというわけではなくても、すごく売れてるんだって。だって店の、銀座の夕方行ったら、その「N・A・R・A T・E・I・B・A・N」という店だけど、お客さんひっきりなしだもん。もう感激したですよ。

 そういうのも、これは産業振興総合センター、県の組織の女性がね、こうやって松屋で店出して長年やってたのが、松屋の人が目をつけて、松屋の本体で店出すのを手伝ってあげましょうかと言われて、無料で広い店舗を貸していただいて、松屋ってそういうところなんだなと思って感激しましたですね。そういうのも一つのやり方、小さなことでも応援するとそういうこともあるんだと。勇気づけられるような気がするので、それがどれだけ売り上げあったのかというわけにもないけれども、とてもいい動きのように思いましたですね。今度たまたま東京に行ってそういう活動の成果というほどでないけど、その動きを目の当たりにして、今のポスト・ベッドタウンということからすればね、まだ望みは十分あるなと。

 それは御所とかね、川上の木工品とか売ってるわけ。もっと売れると思うんだけどね。その売り込む、売り込み隊を県庁でつくろうかと思うんですけども、というのはそこに持っていくのは、窓口になっているのは県の産業・雇用振興部なんだけれども、産業振興総合センターなんだけれど、その分野のグッズが納められることが多いんだけれども、木でつくったものとかは、県が売り込む素材にすぐにならないので、山でできるものとか、畑でできるものなんかもあわせて売り込むようにチームをつくろうかと。分野の違うところを売り込むようにしようかと。そこはリビングだから、牛肉とか、そういうのは売り込めないんだけど、違うアンテナショップではまとめて売り込めるし、ジェトロとJFOODOに参加しませんかというんだと、日本だと畜産もあるし、農産物もあるし、お米とか果物とか、そういうことも今まで輸出認証をとる努力を日本はしてなかったんだよね。これはTPPのおかげだと思いますけども、TPPやるからそういうことを売り込まないと、来るけども売り込みもしないと。その日本の農産物のレベル、品質のクオリティーはすごく高いから、向こうの認証とればすごく販路が広がる。青森のリンゴなんかその例ですけどね。そういう成功体験もあるので、青森のリンゴは台風で落ちて売り込む場所で困っていたので、香港へ売り込みに行ったらとても人気が出たというストーリーがありますので、そういうのでジェトロもJFOODOという組織でやるので参加しませんかというような話が、そうやってうろうろしていると話にちょっとひっかかるというかね、こう飛び込んでくるのも県庁の仕事の一つの分野かなと思います。

時事通信:
 なるほど、小さなものでも、人口減少時代とか、そういう小さい産業でも手をつけることが大事だと。売り込み隊をもうちょっと詳しく伺っていいですか。それ県庁内につくるということですかね。

知事:
 県庁の中でつくろう。これまだ具体的にできてませんけども、そういうアイデア。売り込み隊は産業振興総合センターだけだったら、その周りの人たちの繊維とかね、限られてしまうので、もう少し例えば、今すぐに商品にならないけど、吉野杉のバイオリンつくったりしています。あるいは吉野杉のおわんがすごく売れてるんですよね。木のおわん、2つで1万円ぐらいするんだけど、久世福というルートで売ったらすごく売れて生産が追いつかない。それは川上村の社中がつくった商品なんだけど、あるいは飲むんだったら甘酒みたいなもの、何かすごくいいのがあるんですよね。そういうものをちょっと商品吟味をして売り込んで、その様子を見て商品企画につながるという域外販路開拓の県庁版ジェトロみたいなものができないかというような発想なんですよね。

 ジェトロは、JFOODOをつくるというぐらいだから、通産とかというふうに分けないで、あらゆる産物を持ち出せないか。商品企画になると、奈良産バイオリンが売れるようになるのは随分先かもしれないけども、そういう取り組みをしたり、あとは、これは私のもう小さなアイデアだけど、「吉野桧」の仏像をつくれないかという。これ10万円ぐらいでつくってすごくよかったんですよね。そういうのができないかと、そういうふうにちょっとアイデアでハッパかけたりしてる。吉野桧の仏像、仏師が川上村でしていれば。刀鍛冶はおられるですよね、刀の国宝級の方がおられる。陶器のお茶わんもおられるんで。今売れるような仏像を吉野桧でつくってくれる仏師が川上村におられたら、川上村の吉野桧の仏像が産物にならないかというような構想とか、いろいろやってみないとというような感じですね。

時事通信:
 奈良県の物品を範囲限定せずに幅広く、また商品企画とかそういうこともやって。

知事:
 つくらないと、地方創生は地方物産創生でもあるということですね。

時事通信:
 例えば日本とか海外とか幅広く売り込んでいく、そういうチームをつくれないかなと。

知事:
 そういうことです。それは、県庁がそうしたほうがいいんじゃないかなと思ったりします。民間の、ジェトロはオール日本だからね、地域地域にジェトロの事務所あるけど、それほど展開できないですよね。それが県庁と結びつくことによってすごくいい活動になる可能性があると。ジェトロの石毛理事長もそのような発想が強いと思います。結びつきで随分地域の産業、販売力、商品企画力が強化されることになれば、そのポスト・ベッドタウンとか人口減少社会に向かう地方の馬力が出るかもしれないというふうに私は思います。奈良県の課題としては、ネーミングとしてはポスト・ベッドタウン政策というふうになるかなと思います。

奈良新聞:
 社会保障・人口問題研究所のこの人口推計というのは、5年ごとに出ていたと思います。前回、平成25年に出た時に、2010年から50年の間で奈良県の人口は100万切るだろうという予測はすでに出てたと思います。それを踏まえて、県は平成27年に、地方創生総合戦略というものを立てています。そのときの数字というのは、県は、そのまま何もしないで放っておくと2060年には奈良県の人口が約84万人になる。しかし、そこに対して色々な施策を打っていけば、105万人以上まで戻るだろう。それを目標とするという県の地方創生総合戦略があった。その105万人以上を目指すという数字の中には、例えば、当時も疑問に思ったのですが、合計特殊出生率2.07なんていう数字も出てきてる。それは果たして可能なのかと当時思ったことを思い出しました。

 知事は今、先ほどのお話だと、80万人レベルでもやっていけるんだということですけれど、平成27年のときに立てた105万人以上を目指すといったこととの整合性のことが一つと、それからこの地方創生総合戦略に対して、人口ビジョンに基づいて、もうこのときに脱ベッドタウンというか、その話は出ていた。だからそのことも踏まえて、この総合戦略の期限というのが31年度までだと思いますのでとりあえずは、その先をどう考えるのかということも含めて、この総合戦略の見直しもあるのかどうか。

 それからもう1点。今回の社会保障・人口問題研究所の推計で、例えば人口500人未満のところが、6つぐらいの村が出てくる。中には200人を切るところも出てくる、そういった場合に地方自治体としてきちんと運営というのをやっていけるのだろうか。これまで常に知事は慎重な姿勢をとってこられましたが、もう一度、市町村合併というようなところまで、これだけ人口の減少があった場合には、そういうことをもう一度検討という話が出てくるんではないか。既に何人かの県会議員に話を聞くと、そういうことも視野に置かなければいけないとおっしゃっている方もおられるんで、その辺の2点、合併ということではなしにということでずっとやってこられたんで、それはそれで、いわゆる奈良モデルの取り組みということだと思うんですけど、人口減少率という減少の幅が大きくなってきたときにどうなのかということ等含めて、その2つを。

知事:
 大事な基本的な問題。1つは、人口規模の想定ということでありますが、先ほど80万人でもやっていけるというふうには思っていますが、80万人のほうがいいかというわけではありません。100万人でもいいバランスになるのではないかという感じはします。140万人が100万人になったら良い県になるとか、そういう単純な話ではない。良い県になれば、例えば高齢者が、奈良県ですごく良い医療、終末期の過ごし方があれば高齢者が寄ってくるということもあるわけです。人口の移動というのは今すごく敏感になってきたから、人口が増えればよいというものではなく、地域の生活の質というものをすごく追求しなくてはいけないと思います。所得だけでは、表わすことができない生活の質のサプライヤーが、県の大きな役割だというふうには自覚しているところです。

 人口の規模の想定はいろいろしますが、随分ぶれる可能性があります。80万人でもやっていけるようにしないといけないというマンデート(使命)がある。80万人でも望ましいかどうかは別にして、やっていけるというふうにしなきゃいけないし、やっていけるんじゃないかとは思います。むしろ適正規模というものは分からないが、100万人でもいい。100万人がもしかしたら適正規模かなと思うところもあります。100万人を想定して、そのバランス、投資など、様々なことをしなければいけないが、インフラや、いろいろな生活基盤の投資あるいは産業基盤の投資をすると、若者の人口が寄ってくる可能性があるので、産業資本がもっと増えてくれば若者の人口が増えてくる可能性があります。医療や介護の投資が増えれば高齢者が増えてくるというような選択が随分あるように思います。

 奈良県はその両方を充実させたいというのが、先ほどのポスト・ベッドタウンの2つの大きな柱だと思っています。その中での出生率とか人口想定ということですが、感覚では100万人ぐらいでも十分かな、100万人から120万人の間かなという感覚はあるのですが、これは感覚ですので、今は動向をよく見ないといけません。

 総合戦略を見直すかどうかという点では、働く場ということでは、奈良県はまだポテンシャルはあるのに開発していません。とりわけ今、インバウンドがすごい。インバウンドの経済規模といいますか、GDP寄与率というのはどんどん上がってきています。私は、これは続くと思うのですが、インバウンドに対する産業投資というのは、奈良県はまだまだ気にしてないので、これを観光戦略20年ビジョンということで、20年かかってやります。リニアが来たり、関空との結びつきを強化して、そういうことが実現できたら、インバウンドの産業寄与率、経済の寄与率というのは奈良県の中では随分膨らみ、そのための人が来ます。

 今、労働力不足になっています。人口減の中での労働力不足というものに日本は直面しています。一時か構造的かという課題はありますが、ある程度経済が持続すると労働力が要る。労働力を効率化するか、人数を増やすかしかない、その両方をしなくてはいけない。効率化だけでもいけないし、その中で期待されているのが女性の労働力です。女性の労働力、就業率が奈良県は低いということは、それだけ潜在労働力があるという意味でもあります。今度コールセンターとか、いろいろな事業を展開する引き合いがありますが、奈良県が着目されるのは、女性の労働力の質のいいものが眠っているというところ。その結果、まだ最低賃金が低いというのが狙い目だと言われます。それを女性の労働力を活用できるという余地が全体であれば、ポスト・ベッドタウンの一つの試みで、奈良県のベッドタウンの女性を近くで働いてもらえる、パートで働いてもらえる、賃金がそこそこ上がるというような構想も一つの分野。これは新しく出てきた分野です。すると出生率が上がる可能性もあるという想定はできますが、これは結果を見ないとわかりません。そのような想定を踏まえてポスト・ベッドタウンの総合戦略を、新しく出た要素も加えてさらに練り込むということはあると思います。

 もう一つは、南部と全体というテーマですが、南部の人口が減ると、夜間人口が減ったときの行政の支えが難しい。これを想定して奈良モデルを作ってきたと思っています。それがある程度その人口減少村・町の支えになってきている。村・町の行政を県が引き受けるということは、日本の国の形の中で大変、新しいやり方だと思いますが、合併か連携かということで、奈良は明らかに連携を選択しています。その成果があるので、合併というのは私はあまり考えていません。

 日本の明治以来7万1,000あったのが、1,700まで合併、合併で来たわけで、これは分権の考え方と関係しますが、国の権限、権力をどこに分権するのか。国の方向は市町村でした。市町村に分権しようと。市町村に分権するには、受け皿能力がないから合併しようというので、明治からずっと進んできましたが、識者の中には、もういいのではないかという見解もあります。大市町制と言われる、大きな市をつくろうと。今、一説には1,000を目標にしようというように国の役人は考えていたのが、今1,700ぐらいまで来て、もういいのではないかという学者さん、西尾勝さんなどが出始めました。この形で効率化を図ったらどうかというので、奈良モデルが注目されているという現象になっているように私は思います。奈良モデルが一つのチャレンジ、人口減少町村をどのように県がサポートするのか、抱えるのかというチャレンジのように思います。今の段階ではそこそこ成功していますので、これを追求して、奈良モデルで人口減少市町村を支え、また広域化によって行政効率化を図るというようなことを考えています。

 合併したところで、水道を大合併で大きくなった市町村で受けるだけだから、周りの市町村、大都市と離れて合併すればまた財政的に違うかもしれない。そういうわけにいかないから、隣接町と合併しても水道の効率化はすぐに進まない。県水と市町村水が結びついて県域全体の水道ができたら、行政効率化になるのではないかというようなことです。また、その合併ではなく、ごみの広域処理というのは、合併しなくても広域処理で10億、あるいは100億と助かるので、そのようなことを積み重ねるのが奈良モデルです。それで、財政的な脆弱性というのは随分克服されてきていると思います。

 あとは市町村がフルスペックの基礎自治体かどうかという議論がありますが、私はフルスペックの基礎自治体でなくても、これだけは、基本的なことはやりますという町村の機能であってもいいかと思います。道路の点検、町村道というのもありますが、それは町村がすべきだと、国の法律を決めるのに、国の法律も弾力的になってきて、県または町村がと、そのうちになると思います。

 国の地方分権一括法の過程の報告を見ていますと、国の勢力は町村に落としたほうが霞が関の支配ができるという考え方があったように思います。県を通すと、国のコントロールが効かない革新知事などが出てきて困ったというトラウマがあるようで、町村だとコントロールできるという、これは霞が関メンタリティーがあると思います。県を絡ませるということと、地方分権の主体は市町村なのか県なのかという論争がずっとありました。市町村派が優勢だったのですが、最近では都道府県派が優勢になってきているように思います。都道府県を絡ませて市町村をサポートしろというような論のほうが強くなってきていると思います。奈良モデルはそのような考え方に依拠しています。国保の県単位化というような動きもその一つだと思っています。

奈良新聞:
 ちょうど改革されていくのだと思うのですが、フルスペックでなくてもいいじゃないかと。

知事:
 そう思います。

奈良新聞:
 そこにこだわり続けると、実際そうなるかは別として、百何十人ぐらいの村になった場合、行政機能というのはどうなるのだろうというようなことをついつい思ってしまう。

知事:
 ヨーロッパ、イタリアは、人口は日本よりも少ないが、基礎地方自治体が8,000、それが変わらない。山だから、村々、谷合いがある。十津川で選挙でいろいろと揉めるのは、谷筋、谷筋でコミュニティーがあるから、この谷筋とこの谷筋ではカルチャーが違う。それを合併して村役場をどっかの違う谷筋につくったから、こちらのお墓を離れたくない人と、こちらのお墓を離れたくない人を、行政として、それは一律行政だといいけども、それを連合させるというのは、十津川村谷筋政治の連合というのは苦労されていると聞いてます。それをもう一度分けるのか、第1十津川村から第5十津川村まで谷筋で分けるのかというと、そこまでする必要はないが、そういう谷筋カルチャーを大事にしなくてはいけないと私は思うのですが、それがコミュニティーだと思います。だからドクターヘリが降りるところは、十津川村役場だけではいけない。その谷筋ごとに、集落ごとに降りなければいけない。これは空を飛べるからできる。あるいは大きな道路ができて谷筋に入るから。ただ、谷筋で歩いてしか行けないところに住んでおられる方もいるので、あるところまで出てきて一緒に住みましょうという、その高齢者の生活のクオリティを上げたいという願いは強く持っています。

 そのときに多少の若い世帯がおられるときに、この村で住んでいた子が外に出ないといけないので、離島も同じですが、外に出ると東京に行っても外国に行っても同じようなことが、十津川から見たら、五條まで出て土曜日帰ってくれないかなとか。これが今の高齢者で介護があると職を離れられる方も日本に多くなっています。介護をできる距離で就職できるというのが一つのいいパターンかなと私は思っています。それは、例えば十津川から京奈和自動車道の五條のところに働きに行って、便利になった国道168号で帰ってくる。1時間ぐらいで通えるので、今は、新天辻工区も事業化されましたので、十津川まで1時間かかるかどうかで帰れると思います。

 そのような南部になってきていますので、十津川に工場は無理だが、五條に工場を置こうよというような発想が出てきている。そのようなことで、土の崩れる土どめみたいな感じですが、行政機能の維持とか労働力、人口の維持というのはある程度、堰堤のような感じで人口流出防止堰堤を、工場誘致とかでつくっていきたいというような感じです。

朝日新聞:
 一番最初に、今回の社会保障・人口問題研究所の推計の受けとめを率直にということがあったと思うのですが、その答えを聞いていると、あまり悲観はされてないのかなと。

知事:
 悲観していません。

朝日新聞:
 悲観はしてないのですね。ただ、一方で人口減少率を見たときのワースト10位の中に、奈良県の自治体が5つも入っていると。個別に見てみると、川上村は今から5分の1の人口規模になるのではないかという指摘もあり、上北山村に至っては14歳以下の人口がゼロになるというような、そこに住んでいる人たちからするとかなりショッキングなデータだと思うのですが、そこについて改めて。

知事:
 ショックだと余り思ってられないんじゃないかと思います。皆さんは思っておられるかもしれないが、私は思ってはいません。先ほどの言葉を聞いていただくと、克服すべき課題ではあると思いますが、その人口減少村にどう対応するかというのは知恵が要りますが、要は今いる人が幸せに暮らせるようにというのが県政の大きな課題であります。人口が減ること自身、悲観しても仕方がない。

朝日新聞:
 おっしゃることは確かに、そういう時代だというのもわかるのですが、そうは言っても5分の1になるという、100人台になるという受けとめについては。

知事:
 全然へっちゃらと思ったほうが良いと思います。そういう要素も違うように思っておられるかもしれないけど、全然へっちゃらというふうに、ちょっと言い返しておきますということですけどね。

 それがいいと思ってはいない。へっちゃらということは、そうなるかどうかは分からないのに悲観しても仕方がない。先ほどのことで、チャレンジするきっかけなんだから。

 要は、今いる人が幸せに、またこれから住む人が幸せに暮らせるのにはどうすればいいのかという課題がある、それに向かって悲観ばっかりしていたらだめだよというような気持ちです。悲観させたいのですかと、こう言いたいぐらいなので、そんなに悲観させることもないのだから、僕はチャレンジしようよというふうに勇気づけなくてはいけない立場なので、悲観しませんよと言うのは当然のことだと私は思っています。

朝日新聞:
 むしろこれをきっかけに。

知事:
 きっかけにしなくても、ずっとそう続いてきている。南の人はもう人口減少に慣れてきているので、慣れ過ぎてはいけないということです。新しく、ほかも追いついてきたなと、奈良県の人口減少社会に追いついてきたなと。見習ってもらうような模範を作りたいなというぐらいの気概のほうが私は良いと思います。

朝日新聞:
 もう一つの質問ですが、これまでもこういった過疎対策や人口減少対策自体をやってきた。それはそうだろうと思うのですが、仕事の確保というのも、例えば南部東部振興計画でも、これまでも言ってきていることですし、余り話を大きくするのはよくないですが。

知事:
 いや、大きくしたほうがわかりやすいのではないかな。

朝日新聞:
 全国でいっても、雇用の確保というのはもう半世紀くらいずっと過疎対策の文脈でずっと言ってきてて、なかなかうまくいかないというような状況だったが。

知事:
 それは、悲観主義の典型的な言い方のように私は思います。それに反論します。
 奈良県で南に人口があれだけ増えたのはなぜだと思われますか、今まで人口が集まっていたのはなぜだと。

朝日新聞:
 それは林業を基盤としていたからですね。

知事:
 そうそう、働き場があったから、林業が。林業が衰えてきたので、人口が流出した。桜井も同様です。日本は高度成長ですごく人口が増えた。戦争もして人口が増えた。人口がなだらかになってきて減少するというのは、一つのパターンで。そうです。移民を入れないと人口は減少する。移民を入れないで人口減少社会に向かうというのが今、日本の最大の課題だと思います。入れないということはない、多少入れてもということだと思います。それに国はチャレンジしているわけなんです。

 奈良県の南部でいえば、林業で栄えたが、林業は儲かる産業ではなくなってきた。林業を復興しろと言われるが、そういうことはあり得ない。昔の高度成長を復興・復活しろと言われるのと同じように聞こえる。高度成長があったから日本がこうなったんで、なかったら惨めだと、そういうわけでもない。高度成長は異常なことだったので、林業があれだけもうかったのも異常なことだった。今、定常化しているので、その中で生活を安定させるという知恵が日本でないわけではない。必ずあります。

 東北で大震災あっても粘り強くやっておられるのは敬意を表します。あのことを思うと、人口が2万人一挙になくなったのですから、それでもあんなに頑張っておられるんだから、この程度なくなるので悲観論なんかに陥っていられないと思います。そんな気概というかね。すると林業がもうかった村にしたいと思うのがメランコリックでね、メランコリーに陥ってはいけない。メランコリーと悲観論とが相性がいいから、そういうことで情緒的ではなく、現実に向かって元気を出してもらうのが県政の課題だと思います。

 だからポスト・ベッドタウンというのは、少し言葉は悪いですが、南のほうは、ポスト吉野林業をどうするかというような課題かもしれません。吉野林業にかわる産業というわけにはいかないが、そういう志向をしているということです。そういうことの積み重ねしかないと思います。

 もう一つ思い出すのは、IT社会をつくった人が、未来は予測するものじゃない、つくるもんだという言葉がある。みんな予測したがるが、予測が外れたときも別に知らん顔だから、そうではなく、未来は作るというふうに向かうのが行政主体だと私は思います。

朝日新聞:
 具体的には、吉野林業の後の産業をつくるということか。

知事:
 そうですね。

朝日新聞:
 そういう例えを言われたが、そのための新しい産業というか、地域の小さい産業をつくるための支援とか施策というのを、県としては、それにハッパをかけにいく。

知事:
 それに知恵を出そうということですね。

NHK:
 工場立地のために京奈和自動車道が大事だというお話があって、全線事業化は喜ばしいということですが、事業化された後に、どうやって用地を買収して、いかに早くこれを作るかという部分、次の課題が見えてきていると思うのですが、高田と橿原の北のところも非常に混雑していて、そのあたり、これからどうやってそこを乗り越えていくかというのを伺いたい。

知事:
 奈良のポスト・ベッドタウンの課題は、道路、高速道路、幹線道路だと思います。幹線道路の整備がすごく遅れて、これが県政のハンディキャップ、県政が怠っていたと私は思います。それがやっと他府県並みの入り口に入ったというような、まだそんな感じです。奈良は道路に熱心ではなかったということと、事業の進捗がとても難しい県であるということはおっしゃるとおりです。奈良県の道路整備を事業化するというのも大事なのですが、実行する上で最も大事なのは用地買収です。道路整備は用地買収に尽きると思っています。いろんな世評を聞いていますと、奈良県の用地買収は全国一難しいと聞きます。困ったもんだと思います。

 京奈和自動車道は、年間3回ほど、どこが、どこのどなたが売らないのかということはみんな私に報告が来る。名前を覚えるぐらいで、名前を言わないでくださいと言われているんだけど、土地の切れ端なのです。28年度で104件あったのが、1年間で92件まで下がった。その買収箇所が出ているが、他は農地のこんな切れ端が、反対されている。それが農業をしないところなので、農業をしない農地は固定資産税が重課になってきているので、それを実行すると、農地は持っていたら損するよというのに訴えて、河合町の農業指導士の方が、18%も上がったら、もうさすがの農地もね、売りに出てますよという話があった。やはり頭が昔のままで、橿原の農業関係の方に聞いたら、昔の成り金思想が、成り金もうけが忘れられなくて、高く買わせたい気でいっぱいだという、そういう人をやっつけてくださいよという会話をしたことがある。そんなことは今できないのだし、そういう考えが残っているのがさすが奈良だと人から言われるので悔しいです。

 用地買収に尽きる。特に京奈和自動車道の高田、御所は、切れ端を売らない、どうしてかなと思う。東北では、この地面を早く買って道路作ってくれと言いに来るというから。農林省の人が、奈良県は一番農地を売らないと言う。農業の基盤整備をするのにも農地が出ないので、耕作放棄しても売らない。

NHK:
 特に文化財ではなくて、農地としての話ですか。

知事:
 文化財ではない、農地です。文化財どころか、文化財を盾にされると全然。昔の成り金志向があると、もうそういうふうにおっしゃったから、それを破壊してくださいよというのが奈良の課題です。それがとりわけ橿原、高田、大和北の地上部の課題。新しく事業化されたのはトンネルですので、出口の用地買収はあると思いますが、トンネル部分はそんな問題ではないと思います。できると随分効果があると思います。田原本でも随分便利になったので、いよいよその農地は農地で、そこへ残すのではなく、農地の区画整理が必要だと思います。細切れになっているから4H(若手農家の組織)の人が農業しようと思っても効率が悪い。もう少し区画整理をして、良い農地にして貸してあげたらいいのにと思います。これは特定農業振興ゾーンの整備という、県政の課題になっています。その特定農業振興ゾーンを作ろうというのも、農地を貸してくれないのです。農業するより農地を貸したほうがそこそこ収入があると農林省の人が言っているのですが、そういう損得じゃない、保有損得なのです。一獲千金みたいなことを思っておられるような農地保有者が多いと聞きますので、それは困ったもんだというのが私の考えです。道路にかかると必ず強制買収をするのだから、どんどんその間土地の値段下がっていきますよといって、強制買収の公定価格以上に買うわけないのだから、そんなことはない。

毎日新聞:
 一連の議論を聞きましたが、悲観論でなく、危機感、人口が減っていく、経済が落ちていくということに対する危機感というのが知事にいま一つ何か薄いんじゃないかなというふうに感じました。いろんな工場誘致、インバウンドとおっしゃいましたが、総花的過ぎるように感じました。

知事:
 いやいや、全然具体的ですよ。

毎日新聞:
 南部に特化したというのが、それはなかなかできないから今の状態があるかもしれないですが、人口が減るということは確かに予測で予想もされてたわけで、それがなかなか現実になってないという部分もあるから、先月の県議会でね、橿原周辺に県庁をと。

知事:
 それはまだ関係ないと思うよ。

毎日新聞:
 いやいや、背景はあるんですよ。

知事:
 背景はないない。

毎日新聞:
 経済格差について、南部の経済格差ということ。

知事:
 ないない。

毎日新聞:
 いや、知事はそうちょっとおっしゃるけど、出された方たちはそう言っている。

知事:
 いや、あなたの言い方はそうだけど、僕はないと思っているというだけ。意見が違うだけ、見方が違うというだけ。

毎日新聞:
 まあ、じゃあそう思っておられるならいいんですけど。

知事:
 それはそうだよ、思えるんだから、君も思えるんだから。そうは思ってませんということ。その意図は、県庁の移転とは全く関係ない。

毎日新聞:
 まあそう思っておられるんなら、それで結構ですけど。南部の振興、つまり南北の経済格差に対する即効的な部分というのは、何かお考えの部分ってあるんですか。

知事:
 即効的。まずね、危機感がないというのは、あまり危機感で物を動かすかどうかという、そのメンタリティの話だと思います。楽観論でもないですが、適正な危機感というのは要ります。危機感がないと言われたら、そういうあなたの言うような危機感はないかもしれませんが、それがいい危機感かどうかわからないということを、反論をまずしたいと思います。それは論争だからどう思おうといいんだけどね。そういう決めつけで危機感という言葉は使わないでほしいと、私はまず言っておきます。それが、最初の危機感がないんじゃないかと言われることに対する私の答えです。

 そこから次の質問は、すぐに県庁の移転に飛んだんだけど、それはちょっと違うということを言いました。南部の経済危機感で県庁の移転が出たというのは、直接でないと思います。

 南部振興をいろいろやってきている歴史を調べてもらうとわかりますが、今まで以上にやってきていると私は自負しています、南部振興。それが格差の是正という言葉をね、この際使われても、南北格差というのはどこでもありますが、先ほど言ったように、北部の経済というのはベッドタウン経済だったのを、これもそういうように課題があると認識しています。ベッドタウン経済というのは、外からベッドタウンとして住宅ができたというタイプの経済のことです。それはおわかりですか。

毎日新聞:
 いや、わかりますよ、それは僕も。北がふえてますからね。

知事:
 わかりますか。人がふえた、人口がふえたので危機感があるかという、人口はそのようにふえたんですよという見方をしてるということなんです。

毎日新聞:
 そのとおりじゃないですか。

知事:
 だから、南北問題というのはどこの地域でもいろいろあるんだけども、構造がいろいろ調べてみると違うと思います。奈良県の人口構造問題という言い方しましたが、南北格差というので一般的な南北格差という言葉で問題を捉えるのは単純ではないかと私は思います。北は北の問題、南は南の問題として分けたいというのは、先ほど力説したことだということが一つのポイントです。南北問題という言葉の意味がね、一般化できないんじゃないかというのを改めて申し上げたいと思います。

 南の問題をどうするかということに要はご質問が尽きるかなと、今の論争だと思います。しかし南北格差という言葉じゃなしに、奈良の南部問題、東部問題もありますが、その格差という言い方は、日本の中の格差という課題はあるけども、格差よりも、南部東部問題をどう即効性があるのか、構造的にあるのかということについての質問だというふうに受けとめたいと思います。

 すると即効性のあるのが打ててるかどうかという、こういう問題で即効性というのはすぐにないような気はします。ただ、いろいろ手を打ってそういう問題の認識をしてますということを先ほどから力説しております。それが人口減少がこれだけ進むのに克服できるかどうかまだわかりませんが、南部の経済課題として、克服したいと、行政課題、行政効率化の課題、あるいは人口の働き口の課題をこのような課題として認識していると説明したつもりです。

 それだけかとおっしゃったら、とりあえずそれだけですよと、それは効果あるかどうかこれからですから、チャレンジしたいですよと何度も言ったじゃないですか。チャレンジは否定されないんでしょう、チャレンジはね。

 だからそこまでだと思います。即効性があるのかって、まだこれから見てみないとわかりませんというぐらいの話です。

毎日新聞:
 今後、施策として、県として、南部に特化したような策を打ち出されるお考えがあるんですか。

知事:
 今、特化してやっております。南部東部問題で、南部東部振興監つくって、それは特化した政策ではないですか。ご存じでしょう。

毎日新聞:
 そういったものを継続していくと。

知事:
 そうです。先ほどここで力説したとおりですから、よく聞いていただくと真意はわかっていただけると思っております。特化してやっているつもりですと返事しておきます。

毎日新聞:
 南部東部振興課というのが、昔の議会の中で、あの周辺地域に振興局があるので奈良にもというふうな部分がありつくられて、3年ぐらい前に、橿原のほうに移転されたと思います。さらに本庁から機能を南に移すというようなお考えはお持ちですか。

知事:
 先ほどその県庁機能ということと結びつくと思いますが、それは行政機能だから、それは行政機能と経済の活性化というのは、移したら活性化につながるかどうかという論点は入っていると思います。その観点なのか、今の南部東部振興の行政機能がもっと強化する必要があるのかというのと、ちょっと質問が2つ内包されているように思います。少し明確な質問を期待します。

毎日新聞:
 (橿原総合庁舎に)南部東部振興課がありますが、さらに本庁からさらに機能を南のほうに移すお考えはございますか。

知事:
 ああ、行政機能の分散分化に特化して、先ほどの経済とはまたちょっと別だというふうに考えて、奈良モデルの進化をするために南部東部振興課機能を特化する気はあるかというような質問の捉え方でいいですか。

毎日新聞:
 いや、さらに(本庁舎の)機能を南のほうに持っていくお考えはありますか。

知事:
 今のところないです。今のところないというのは、どういうことをするのかということがわかれば機能しますけど、そういう抽象的で持っていくという考えはないです。具体的に南部東部振興をね、どのようにするかということで、さらに陣営が要るとなれば別です。

 南部に移すとか、とても象徴的な感じがするじゃないですか。象徴的なのはいつも嫌いだから、今の質問に対しては具体的な効果があれば充実しますという返事になります。政治的なことじゃないでしょうという、ご質問が政治的なスタンスがあるのかということでは、そういうことはありませんとお答えします。具体的な南部東部振興の仕事がふえたらそういうことも考えますがという、とても実務的なつもりでお答えしたいと思います。

朝日新聞:
 吉野林業の話で、それを復活させようというような話はメランコリックで、現実的でないという趣旨だったと思っております。一方で先ほど知事の考えとして、例えば御所に工場をつくって黒滝村から通うとおっしゃっていたと思います。何かそういうモデルは、先ほどの話ですけど、全総の拠点投資やトリクルダウンという話をほうふつとさせ、それを繰り返すというようなふうにも聞こえました。

知事:
 吉野林業については値段を前みたいに上げたいというのは、現実的でないと僕は思います。トリクルダウンとはまた少し違います。

朝日新聞:
 いや、厳密に違うということはわかっています。ただ、何というか、どっかに拠点を置いて、そこと連携してということが果たしてどこまでうまくいくか。そもそも御所にその工場が、そういう働く場になるような、拠点になるような工場というのが現実的にどれぐらい可能なのかなという疑問が残ります。

知事:
 工場立地についていえば、今の十津川とか、国道168号はどちらから来るのかな、五條、御所というのは大きな奈良県の拠点です。宇陀のほうの国道169号沿いの拠点も、榛原が頑張ってほしい、宇陀が頑張ってほしいと、こう思っております。また、横の中和幹線の桜井というのを、南部の山のふもとを、里山で工場をつくりたい、働き場をつくりたいという構想のようにご理解願いたいと思います。

 それはトリクルダウンとは違うのですが、山の上には工場はできないからふもとに工場をつくるという構想なんで、その誘致が本当に来るのかというと、今、工場の引き合いがすごいんです。工場立地の南部にも、29年の立地件数34件で、全国で11番目ですが、南部ばかりではないです。やっぱり北和、中和が多いですが、南部にも引き合いがあるとのことです。

 工場の用地があれば行きますよというような引き合いなので、実際五條とか御所にも進出されています。あとは葛城、薑(はじかみ)の周りになります。道路と用地整備すれば十分来るような今、感触があります。これは旬があるから、そういうときに一生懸命しないと、また経済が落ちてくると引いてしまうという感覚が強いんです。だから今こんなに一生懸命工場誘致を進めようかと思っているんです。

 そのときに土地を出さない人がいるというのが、もうちょっといらついている心境だとご理解願いたいです。今、土地をうまく出してもらって工場用地をつくれば、どんどん来ますよ、南も来ますよというのが奈良県庁の実感です。

 これは経済が安定して、今、高度成長でないけど、低成長でずっと続いているからだと思います。それがグローバル経済がどうなるかでまた資本というのはすぐに、リーマンショックのときに経験しましたけど、すぐ引いてしまいます。奈良は率先して引いてしまわれるから、今、この潮がこちらに寄っているときに早く工場の立地を確定してもらいたいというのが、この最近の切なる願いです。それが南和の振興にもつながると思っております。早く南和で工場用地をつくって工場立地をしたいというのが、先ほどの今、格闘している、一生懸命進めようとしていることです。

 ご質問はできますかというまた悲観論の延長みたいな感じがしました。

朝日新聞:
 いや、まあ悲観論のような。

知事:
 いや、そういうチャレンジ、悲観論に対してはチャレンジしないとわかりませんよというようにちょっと言い返しているところがあります。予測はできたから悲観しないのかと言われて、いや、悲観しないよ、チャレンジするんだと、こう言い返したような感じがしております。チャレンジしないとこの役目は果たせないと感じております。

このページのトップに戻る


受動喫煙防止対策について

NHK:
 奈良県が今、力入れている健康長寿の話ですが、たばこの問題です。先日、生駒市が、喫煙後45分間はエレベーターに乗らないと、受動喫煙防止のためにそういうルールをつくって全国的にものすごい話題になりました。私、以前この場でも知事に問題提起させてもらいましたが、生駒と奈良県庁の最も違うのは、屋上を開放して観光客が結構来られているというところです。そういう人たちを受動喫煙の問題にさらすんですかということが今、知事がチャレンジするかどうかというところを問われていて、むしろ奈良県がここで一気にそれをやって、全市町村に、あなたたちもやってみてはどうでしょうかというぐらいのぜひチャレンジを見せていただきたいなと思うのですが、いかがでしょうか。

知事:
 以前おっしゃったのが頭よぎったのと、もう一つはね、僕がエレベーター乗ったときすごくたばこの煙で受動喫煙しました。これはどういうことだと調べると、健康づくり推進課で、「喫煙後はできるだけエレベーターを避け、階段を利用しましょう」と、喫煙所に書いてあるんです。

 この『できるだけ』というのはだめだと指示しました。また、「階段を利用すべき」と書くべきということを指示しました。45分乗ってはいけないというのは上がってからのこともありますが、僕は経験したが、たばこを吸ってエレベーターに乗った人が直前にいたということで、『できるだけ』じゃちょっと弱い、喫煙後は階段を使うべきと詰問しました。

NHK:
 結局知事は、生駒市よりさらに踏み込んで、45分なんて条件はつけずに、喫煙後はもう階段にしろということですね。

知事:
 喫煙後だから、たばこのにおいがする間は、ということだと思います。それが45分というふうに決めておられるんでしょう。エレベーター利用禁止までいかないかということを、きょうはそう頭ごなしではいけないので、検討してくださいというお願いをしました。もしかして言われるかもしれないと思って。

 それともう一つは、敷地内分煙というのは、何か今度法律ができて、少しわからないところがありましたが、敷地内でも分煙室、よく西大寺駅でも見えるところで吸っておられる方がいるじゃないですか。そういうところでは吸える権利は残さないといけないのかなと私は思っております。人に迷惑かけないで吸うという権利まで、だめと言えないのではないかなと感じております。

 すると、ちゃんとした分煙室をその敷地内に、寒いところで吸うのはかわいそうなところあるから、寒くないところに分煙室がつくれないかということも検討を指示しました。

NHK:
 その部分で言えば、分煙室を作らないとかわいそうというより、たばこを吸っていること自体が実はご本人にとって一番かわいそうで、たばこを吸わないことが一番健康のためにいいわけです。

知事:
 健康にはそうかもしれませんね。

NHK:
 だからその方向にぜひ知事としては促していただきたいなと思いますけどね、発想としては。

知事:
 そこまでは正直いきません。というのは、たばこ産業もあるし、税金納めておられるし。また、たばこ吸って同期が死んだりしたのもあるのでショックは受けております。だから気持ちはわかりますが、たばこ吸うなという、たばこ吸うとリスクが高くなるよとは言いますが、それでも俺は吸うんだという人まで禁止とまではいかないというのが今の感覚です。

 たばこ吸うのも人に迷惑かけ、受動喫煙させちゃいかんよというのを行政的に強く進めるかどうか、その進め方によると思います。

 たばこ吸うときは自分の体に気をつけて吸わないかんよというところまでは言えます。そこからさらに強く言えるのかどうかと今、詰問されて、今のところはちょっとそこまで踏み込んだ考えには至っておりません。

 分煙というところまでは、ご指摘があったので注視しておりました。きょうは、先ほどの階段利用というのと、分煙室整備というのは、吸う人と吸わない人との環境のすみ分けのところまでは、検討の指示をいたしました。

NHK:
 分煙室というのは、屋外につくるということですか。

知事:
 敷地内です。今はエレベーターおりて廊下に出てるじゃないですかね。例えば屋内の階段ごとに端っこでやれば、2階に1つあればあまりエレベーター利用もないかもしれないと思います。しかしそれは設置の場所について、中央のほうで随分、与党の中心で受動喫煙の論争があって、地域の趣向というのが入るのかどうかと思ったりします。これは国全体の話、強制的なのは国の話になるように私は思いますが、さらに健康志向にするのか、受動喫煙を防止するのかというのは地域の趣向のように感じます。受動喫煙はやはり防止したいと思いますが、吸う人の権利との関係、権利というと大げさですが、吸いたい人に任せるけれども気をつけてという程度かなと思います。県庁の職場でどのように分煙体制をするかというのが課題です。

 今の敷地内か建物内かという点は、せめて敷地内で。何か敷地外に行かないといけないような法律になっているのかということはちょっと担当課に問い返しました。できれば敷地内。敷地外だとまた人に迷惑かけるかもしれないし、中で分煙を、室内で煙の排煙をして処理したほうがいいんじゃないかという観点もあるので、外で吸えばどこかに行って、それはすぐになくなるんでしょうが。また排煙も処理したほうがいいという感じもあって、敷地内分煙室ができないかということも検討課題にして、あとはたばこを吸わないようにと。究極の喫煙抑制というのは、本人がやるのか地域がするのかという課題です。

NHK:
 ただ、たばこを多く吸われる方の時間を積み上げれば結構な時間になるので、経済的な損失というのも県庁としてももったいないと思います。

知事:
 それもありますが、奈良県の喫煙率は全国最下位なんです。だからといって自慢するものではなく、それでもがんになったりはするんですがね。だからがんの発生率や死亡率を見ると、やはり喫煙を地域でみると、喫煙しているところとお酒を飲んでいるところは自殺率とがん死亡率は高いんです。

 健康でいえば、喫煙というのは、奈良県はそのパフォーマンスはいいほう、極めていいほうです、喫煙ということでは。喫煙率はすごく低いんです。たばこの消費量も低いですね。しかしがんになる死亡率は高かったんですが、ほかの要因でがん死亡率が高かった。それががん死亡率を減らそうという運動したら急に、本当に10年間で降下率が全国1位になったという事例が出て、今、9位ぐらいまでの死亡率になっています。

 ですからほかの、喫煙やお酒という点では非常に環境はいいほうで、あとは治療や早期発見、受診率が低いんです。早期発見が弱かったと。これは受診率が上がってきて早期発見をすると、がんの治癒率が上がってきて死亡率が下がるということは、まだ伸びると思います。がん死亡率を全国一低くしようという目標を掲げていますけれども、その中で喫煙を禁止するのが大きなアイテムかというと、それはほとんど達成されているアイテムだと思っています。だからしなくていいというわけではないですが、重点アイテムはもっとほかに、受診率とかそういうふうに、がんに対してはなっているように思います。

NHK:
 確認ですが、今回の、喫煙後にエレベーターに乗らないでというような思いは、やはり県として市町村の模範たりたいと、そのような思いですか。

知事:
 いや、そんな大それた思いはありません。

NHK:
 観光客もたくさん来るからということはありますね。

知事:
 それはあるにはあります。

このページのトップに戻る


サテライトオフィスについて

産経新聞:
 県南部でのサテライトオフィスの誘致事業について、南部への移住や南部での起業が難しい中で、地域活性化の考え方として、サテライトオフィスに代表されるような、都市部から観光客以上移住未満の「関係人口」をふやそうという考え方が広まっています。サテライトオフィスとして場所を貸すだけではなく、後々は移住につなげたり、地域資源を生かした商品開発につなげる等の、関係人口をふやすという考え方について知事はどう思われるか。また、サテライトオフィスの奈良における展望についてどう考えておられるか、伺います。

知事:
 県庁サテライトオフィスとですね、サテライトオフィスという表現は、東吉野でオフィス何とかという名前つけていますが、わずかだけどふえています。シェアハウスといったかな、シェアハウスのオフィスを東吉野でつくったら、そこで働くよという民間の若者がふえていて、東吉野でもそういう人口がふえるのかと。今おっしゃった関係人口のような、民間関係人口のような感じがします。

 これはテレワークとも関係しますが、そういう上のほうのアイテムではなく、東吉野へ来て働く人の場所をつくって誘ったら、来てくれたと。ほかの県でもUターン、Iターンのオフィスが東京にあり、相談に乗ったりしています。効果がどのくらいあるのかと見ていましたが、そういう小さなことでも効果があると、小さなことでもしつこくしなければいけないという気持ちがあります。

 今おっしゃったようなアイデアで、交流ではない、準定住人口というような方が来てくれる、その環境整備をできたらと思います。それが伸びたらいいなという希望を強く持っていますが、どのように伸びるのかというアイデアとしては、随分前からUターン、Iターンであるけれども、思ったほど、かけ声ほどは伸びてこなかったのが実情です。ここに来て奈良県でも少しずつそういう事例が出てきてるという印象を持っています。

 先ほどふもと就業というような、定住者のふもと支援ではなく、ふもとに行くと移住してきた人もそこでの関連商業、商売があると、サテライトのさらに出先というような関連が出るかもしれないと思っています。先ほどの例でいえば、黒滝でそのサテライトオフィスができて、御所のオフィスと関連するようなビジネスモデルができるのかどうかということはあります。これはまだ抽象的なので、具体的にそういう結びつきが事例として出てこないと、こういう例もできるんだということまで言えないかもしれませんが、試みの方向としてはサテライトオフィスという発想があると思います。

 それと、これはIT化が進んできたおかげだと思いますが、IT化に向けての環境整備をもっとできたらと。環境整備というのは、県の役割は人材育成だと思っています。ITに向かっていろいろ働ける能力を持った人を育成をして、それが県内に定着していただくようにと。県内定着というのは、働き場を確保しないと定着していただけませんが、そのような願いは持っています。東吉野の例は、多少勇気づけられる例であります。民間のサテライトオフィス定住者がわずかでもふえているのは、うれしいことです。

 県庁のサテライトオフィスは県内移動ですから、県外から来てもらうほうがより貴重だと私は思います。ですから、先ほどの北と南部との関係の是正になるかどうかは、行政の場所ですからお昼を食べたりする勢力にはなるかもしれないけれど、経済力として地域経済の貢献者として県庁の人が南で働いたからすごく活性化したというわけではないと思います。県外から民間の人が来るほうがもっと創出効果が高いと思います。東吉野の人にはそういう試みが、東吉野に来てくれるのかと、まだ情緒的ですけれども、思っています。それがどのようにふえるのか、ふやすことができたらなと。

 そのイメージは、東吉野でも、京奈和自動車道が来て、ふもとの五條とか御所とかでなく、五條も広いですからね、ちょっと入ったところや、吉野から下市とか、そういうところに、これは交流人口ではなく定住人口、準定住人口がふえるのかと一つのチャレンジです。なかなか難しい面があるけれども、そういう発想で環境整備と誘引をできたらと思っています。気持ちだけですが、具体的にちょっと出たらうれしいなというぐらいのまだ成果なので、やるぞというところまで力強く言えませんが、正直なところです。なればいいと思います。

司会:
 よろしいでしょうか。
 幹事者さん、どうでしょう、よろしいでしょうか。
 それでは、これで定例記者会見を終了させていただきます。ありがとうございました。

このページのトップに戻る

(発言内容については、読みやすくするために、広報広聴課で編集しています。)

お問い合せ先: 奈良県広報広聴課 報道係 TEL 0742-27-8325 hodo@office.pref.nara.lg.jp

お問い合せ先:奈良県広報広聴課 報道係  TEL 0742-27-8325