令和元年5月28日(火曜日)知事定例記者会見

司会:
 おはようございます。

 それでは、ただいまから知事定例記者会見を始めさせていただきます。

 本日、発表案件ございませんので、ご質問からよろしくお願いいたします。


質疑応答


地方創生実現財政基盤強化知事連盟について

時事通信:
 先日、鳥取県と新潟県と徳島県の知事が3人合同で地方財政に関する知事連盟を立ち上げられることについて、それに関する知事のご評価を伺えますか。

知事:
 まだお誘いはありませんが、奈良県は地方消費税の配分基準と、それに続く地方法人課税の配分基準という大わざを裏で一生懸命やって成功したと思っております。徳島県の知事も、地方消費税の配分基準が変わった際に、知事会があってよかったと言っておられました。それで一段落なのか、あるいは狙いがあるのか、わかりません。だからもう少し様子を見てと思います。

時事通信:
 狙いがあるのかとは、端的に言うとどういうことでしょうか。

知事:
 地方消費税はもう一段落ついたと思います。配分基準というのは何なのかということです。税の話か、交付税の話かということです。交付税は一律だからね。国から来るお金は、地方税の形で来るのと、地方交付税の形で来るのと、交付金・補助金で来るのと、3つあります。その是正というと、交付金や補助金は、こういうことをやるからといって、箇所づけだから配分の偏在とかはないはずなんです。交付税は実は不安定で、平等に扱うのが交付税の目的だから、平等に扱っているのかというと疑問はあります。しかし、大きな交付税の配分を言うのか。税の配分で、大きいのはけりがついたので、税で何か是正を促すのかということです。是正というのは、その税目に従って、奈良県は消費額が多いのに地方消費税の配分が少なかったことに着目して具体的に言ったわけです。ただそのような具体的な動機、根拠性があるのかという点はまだわかりませんということです。

 一般的に配分是正は抽象的かもしれません。かもしれないと言うのは失礼なことなんだけども、今の3つの、国から来る箇所づけありの交付金・補助金。それと交付税、交付税改革を言っておられるのか。地方税改革なのか。よく自治省、総務省系の知事さんは、とにかく自由なお金をくれと、そういうのも何かあんまりぴんとこない、という感覚はあります。

時事通信:
 そうすると、例えば仮にこれにオファーがあった場合、入りたいかはいかがでしょう。

知事:
 よく中身を知って、そういうことだったら賛成ですねと。一般的に言ったとしても、そんなものに入っても世の中動かないと思います。

時事通信:
 一般論として、今回のこういう連盟に限らず、地方の知事さんたちが財政、税制等について団結して中央に物申していくこと自体は、知事はどうですか。

知事:
 その根拠と、その理屈を問われるんじゃないですかね。

時事通信:
 奈良県みたいにですか。

知事:
 何か理屈もあったほうがいいじゃないですか。

時事通信:
 わかりました。

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ふるさと納税について

毎日新聞:
 税金絡みで、ふるさと納税についてです。6月1日から新しくというか、ちょっと行き過ぎたと見られている4つの自治体さんを除外する形で始まるわけですが、幸いと申しますか、奈良県内の自治体でちょっと要注意というところはありませんでした。この件に関して知事として受けとめと、ふるさと納税に対する今後の考え方を教えていただけますか。

知事:
 ふるさと納税は、福井県の西川知事が提唱されて、それが制度的に定着してきました。地方税については納税地を自分で判断できる余地があるという仕掛けでありました。そこで地方イニシアチブで、うちに税金を納めてくれとどこまで言えるのかということですね。

 ある地方に納める先が確定しているものをほかへ持っていくというのは、どの程度まで言えるのかということです。西川さんがおっしゃった「それは全体に大都市偏在があるから、そういうやり方ででもしてくれ」というムーブメントが動機としてあったと思います。

 特に東京などの大都市に地方消費税が自然と集中する。例えば、地方消費税の配分基準をやっていて驚いたことですが、いろんな統計に基づいて配分しているよりは、納税者の意思で配分されるほうがわかっていいのではという見方もあるかもしれないほど統計がずさんだったと思います。

 例えば、飲料自販機で、東京のコーヒー会社があったら、東京の売り上げに全部集約される、奈良であっても全国で集約されるわけです。それはどの地域の収入があったかは、係の人が、会社の人が何県何割とか、何十%と書くんです。根拠なしに書くから、配分証明にもならないということが統計上わかりました。

 日本の国はそんなことを表立ってまともにやっているのかと愕然とした記憶があります。だから、それよりも個別に納税してもらうほうが見えるのでいいじゃないかという意見も比較すればあるかもしれません。しかし、そのような統計に基づく配分よりも人口の配分のほうが、例えばペットボトルの水が東京で集約されます、売り上げが5,000億だとどうか。5,000億をどの地域の地方消費税として配分するかというのを、担当の筆先三寸で何十何%といって全国配分されるよりは、人口でやったほうが公平じゃないですかと主張しました。飲む量は1人あたり変わりませんからというのが奈良県の主張でした。全体のほとんど半分近くをそのように人口基準にしていただきましたので、公平感は随分増したと思います。大都市からの公平な配分には内藤税務局長が頑張っていただきました。

 だから地方消費税の配分を、大都市偏在ということでいえば、地方消費税、また法人事業税の、これは偏在の道筋は消費税ほど単純ではないですが、人口基準で偏在認定して配分をしてやりましょうとなりました。それに加えてふるさと納税の意味が、ふるさと納税がなかった昔に比べると、偏在是正効果の意味が減じていると思います。その中で、ふるさと納税をどのように扱うかということに思います。

 奈良県は、税制改革が本筋で、税制は見えないといけないから、個人の税制、納税合戦になってもちょっと違和感はありました。だから奈良県はふるさと納税に熱心になりませんでした。そういう考えだから、税金が増えることはありがたいです。ありがたいですが、税収が増えるのは基本的に経済活性化をして、税源涵養するのが各知事の、市町村の大きな目的です。交付税依存はずっと続きます。交付税なしに日本の地方財政は生きていけませんので、交付税は大事でありますが、それ以外の税源をというのがふるさと納税だったと思います。だからあんまり大きなポーションを占めるべきではないと思います。でも、あってはいけないとも思いません。

毎日新聞:
 そうしますと、県としてのスタンスはこれまでどおりということでしょうか。

知事:
 これまでどおりですね。

毎日新聞:
 特に何か相手に対してどんどん来てくださいというようなことも、特にされるお考えはございませんか。

知事:
 奈良県がやっているのは、分野を決めて例えば鹿の愛護のためにふるさと納税してくれませんかなどです。これはふるさと納税の使い方として、最初から税源が少ないので何でも使いたいというのと、またちょっと違うルートだと思います。鹿の愛護や、文化財の防災対策など、いろいろなアイテムで、奈良にそういうことならしてあげようかというのは、いっとき集まったことがあります。例えば遷都1300年のときはふるさと納税あんまりなかったんだけども、遷都1300年するから、そのためのふるさと納税して、その使途を明確にするファンド募集みたいなことです。納税という形のファンド募集はあるかなと思っています。そのための動機が、ふるさとだということでもあります。ふるさとがこのように頑張っていれば応援してあげようというのは、割と素直な気持ちになるかもしれません。奈良県からこのために頑張りたいので、この際、よろしくというのは、してもいいかなと思っています。

時事通信:
 関連しまして、ふるさと納税について、政策の応援をしてもらおうかという話ですが、正確じゃないかもしれませんけど、昨年度10億円ぐらいかは、ふるさと納税で県外に持ち出しがあったと思うんですが、10億あればかなりのことが大体できるわけで、その分県民サービスがダメージを受けてると思うんですが、県として県外に流出を食いとめる施策のアイデアはありませんか。

知事:
 県外に持ち出される人は、具体的に調べてないですが、奈良県に定着されてる人の中には、沖縄から来た人とか、鹿児島から来た人とか、ふるさとが困っているのではと思う人もおられると思うんですよね。そんな人が仕送りのような形でふるさとへ寄与するというのは、一つのパターンであるのかなと思います。それが奈良県で、集団就職で奄美とか鹿児島とか沖縄から大阪に来られて、奈良の女性と出会って奈良で住んで、奈良で家を建てて、商売なりをされてるという方は結構おられるんです。そのような方が奄美に納税するとか、まだ現役で所得がある人で、ほかにされることは多少自然じゃないかと思います。



 あるいは事業をされていて、ふるさとで納税という形じゃなしに事業を展開してあげようというのは、またありがたいことです。例えば、今JWマリオットホテルは森トラストですけど、森トラストの森さんは桜井出身ですので、ふるさとへ役に立てばと思って投資をしていただいた経緯がありますので、納税ではありませんが、ふるさと還元という事業家がおられるとありがたいことだと思っています。

 中国の華僑が中国に還元するということも、グローバルな中ではありますし、世界の中では起こり得ることだと思いますが、今、我々の立場は地方税の部分のふるさと納税でありますので、税制の根幹といいますか、大宗を覆さないと思います。今、交付税措置で、ふるさと納税のため税収が減ったら交付税がふえるという25%ルールみたいなものがありますので、それで緩和されるということもありますから、そんなに得した、損したと目くじらを立てることもないかなと思います。

時事通信:
 その出てきた人が田舎に送金というか、仕送りの形でやられるケースもあったんですが、例えばお隣、大阪府の泉佐野市のように何百億だか3日間でもうけたということもあり、総務省から除外を受けまして、無謀ではないかと抗議もしているんですが、これに関して知事はどっちの立場ですか。

知事:
 今申し上げてたのは、税制の中でのふるさとへの思いを納税で実現しようというふるさと納税の基本的な西川知事の思いもあって、それは福井からは高校、大学を卒業して地元で働き口がないから、中央、外国へ行かれて、ふるさとに還元していただく機会がないと。ずっと一生福井に住まれない方も多いので、そのときに地方税というのは、福井のふるさとに納めることはない方に、ふるさとに納税してもらう機会をつくろうという素朴なことから始まったものです。それを利用して拡大するということを、そういう気持ちから離れているかもしれないというのは私の先ほどの見立てですが、それは制度として行き過ぎかどうかは、そこまで考えたことありませんので、最初の気持ちをもとにした仕組みからは随分離れてしまいましたねという感じはあります。制度としてというのは総務省が判断されているなと思うぐらいです。たくさんとられて、良いも悪いもないという感じです。

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積水化学工業跡地について

奈良新聞:
 積水の跡地の件ですけど、この間、幾らかは何か進展がありましたか。

知事:
 積水の跡地を民間にするか、あるいは市役所の移転が話題になってますが、1つは、県が朱雀大路を広げて南下して、朱雀大路の西側を整備したいという意向を表明して、あそこは平城宮跡公園になってないが、公園指定してもらうと公園補助が出ますので、そのお願いを、国交省の地方整備局にはそのような意向がありますと表明しました。朱雀大路を三条大路まで広げたいと思いますので、公園補助の対象にしてもらいたいという意向を持っていますと地方整備局には会議で表明しました。

 もう一つは、近鉄の西大寺駅と移設の課題がまだ協議中でありますが、令和2年度中に踏切の改良案を出さなきゃいけないので、令和2年度中には決着すると思いますが、近鉄は西大寺駅は高架にしても、移設はそのままにしたい。しかし、道路改良をどうするのかという課題がある。近鉄は移設した場合は、朱雀門駅には興味がありますと伝わっています。だから朱雀門駅があればまた随分積水の南側が違ってくると思います。それも近鉄が移設するか、駅をつくるか、それも金銭的な条件が、あまり負担しないでいいことできるようにという近鉄の意向ですので、調整が要ると思いますけれども、朱雀門駅にはご興味あるということは最近わかりました。

 もう一つ目は、特に南側のホテルとか、北の一部のホテルとか、民間投資がまだ具体的に動いておりません。ただ、今のマリオットから西のほうに向けてのホテルの立地、民間企業の用地買収とかの動き、ホテルが西のほうにも行く動きがあると聞いております。
 そのような動きの中で、奈良市役所があそこに移転してはどうかということは、今年の1月に今の奈良市役所を移転して建てかえのほうが、北棟を除いて南棟、主棟3棟を全面建てかえすることを前提にすれば、移転建てかえのほうが60数億円得ですよと表明したわけで、6月議会では仲川市長は、応急耐震補強で今の主棟の予算を出す意向だと聞いております。

 市役所の建てかえですから、県の知事は県都であっても言う立場にはもちろんないですが、今申し上げた大宮通りとコンベンションセンター付近の開発の様子、あるいは朱雀門に向かう開発の様子から考えると、議会で熟議をしていただきたいなという思いはまだ強く持ってます。それは長期的に見るのか短期的に見るのかという違いになると思います。短期だとお金を使わないほうが過ごせるだろうと。要すれば資金繰りの話だと思いますけど、資金繰りがうまくいけば長期的にいいほうが、奈良市民にとってもいいようには私は思うんですけれども、それの段取りをうまく市がされる。市長は、今までの経緯は応急耐震でずっと動いてきたので、その流れで要求するとおっしゃっていると思います。そういう流れはあると思いますが、この6月議会で決めてしまうと、奈良市議会は応急耐震どまりになるんじゃないかと心配しています。主棟の建てかえは20年先か、30年先になるかわからないけど、するんだということになれば、今、移転したほうが60億も得ですよと奈良県知事が言ってるから、どう思っておられるか聞きたいくらいです。しかし、奈良市議会の話だからと思っています。

奈良新聞:
 その件に関しては、改めて奈良市長と話し合いもされる意向はありますか。

知事:
 強要はできませんので。奈良市長の今までの経緯感覚とか、経緯はそれぞれの立場で大事ですので、そういう気持ちを強く思われると、それにだめだと言う立場は何もないと思っています。ただ、今みたいな長期的か短期的かで随分違いますので、2年後、令和2年度にもし近鉄奈良線が移設するよう決まれば、工事はもちろん先になりますけれども、それを前提にすると、まちのつくり方というのもまた変わってくるかもしれないし、市役所の位置も、朱雀門駅がそのときにできるかどうかというのも近鉄次第ですけれども、それを前提にして現地建てかえか移転建てかえかと、2年後に判断するとまた違うと。今、6月議会であれは何だと、そのときはもう打って返したように言う人も出ると思いますので、そう決断したのは、予算要求・提出したのは仲川市長だと言われますよと申し上げているんですけれども。市長もそうですが、議会でよく考えていただきたいなという思いは持ってます。差し出がましいことで大変恐縮ですが。

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近鉄奈良線移設について

朝日新聞:
 移設に関して、近鉄とはその後特に話し合いに進展はないんですか。

知事:
 協議会がずっと続いております。昨年の11月に「西大寺駅は高架にしてもよい」という近鉄の案が出てきました。西大寺駅の西の4つの踏切は、高架にすると立交になって解決いたします。東の4つの踏切がまだ残っています。今のままでいきますと、その解消方法を道路管理者である県、市と、鉄道事業者である近鉄が国交大臣から回答を求められているという状況です。踏切道改良法に基づく指定、それと義務が発生していますので、令和2年度中に調整をして国交大臣に持っていく。調整できなければ、それぞれの意見を言って国交大臣の裁定がある。今のままだと裁定必至だよと国交省に言っているので、もうよしてくださいというので、統一意見を出すように懇願されていますけれども、県はこれが一番いいと今思ってます。

 踏切の一つは、奈文研があるところの踏切。あそこを道路を上げてというのはちょっと難しい。それから、平城宮跡の中の道路の踏切を廃止するというのも難しい。その通過道路自身をどうするかという課題はあると思います。それから奈良市役所の横の芝辻の踏切、これを国道24号バイパスとロイヤルホテルの前と大宮通りの短い区間の踏切ですので、道路をくぐらすのもなかなか難しいんじゃないかと。道路の改良の方法ということになります。近鉄から出てきた案はなかなか難しい道路改良案だった。

 近鉄は、道路の改良、あるいは踏切の除去で4つが解消できるという案でありますが、それはちょっと難しいんじゃないかということを言い返しています。新大宮駅にある踏切は、地下に駅をするというので、これは解消。近鉄案でも解消できるというふうに思います。だから、残り3つはどうするのかということを調整しなければいけない。道路で改良できなければ移設しかないんじゃないですか、というのが県の立場なんですけれども、まだ折り合いはついておりません。

 現線維持という姿勢は近鉄は変わっておられないようなんですけれども、移設する場合は負担を軽減、負担しないようにしてほしい、という要求もあわせて出しておられますので、これはどういうことなのかというのはちょっと多少不思議に思っています。その負担なしで移設というのも理屈がなかなか通らないので、現線のままでできるのか、移設するときは移設できるのか、移設したときは負担なし、軽減が可能かどうか、そういう3つの議論があると思います。そのようなのを詰めて令和2年度中に国交省に持っていかないといけませんので、今年度の作業、近鉄と県の折衝は極めて重大だというふうに思っています。具体的に詰めて、このようなことをいろいろ具体的に繰り返し申し上げるのも、西大寺駅というのはすごく市民の方、県民の方にとって大事なとこでありますので、関心を持っていただけたらというふうに思って、なるべくニュートラルにその立場をご説明しているつもりでございます。

朝日新聞:
 話が平行線というか、なかなか折り合わない状況が続いているかと思うんですけど、県としては、今説明した案がより合理的だ、よりふさわしいと思って、それで説得を続けるという形になるんですか。

知事:
 形を決めたようなご表現であるように思いますけれども、今までの対応よりも変わってきているという面がある、それをどうとるか。折衝なり協議の過程だから何とも言えないんですけども、ずっと折り合わないかと、「ずっと」がつくかどうかで全然違うんですが。まだ平行線なのか、西大寺駅が上がるというのと、その金銭補償もというのが出てきているのは、これ軟化と見るのか、まだかたいままと見るのかというのは、まだ今後だからわからないけれど、ずっと平行線だからという表現は、ちょっと失礼だけど大ざっぱなような気がいたします。

朝日新聞:
 いや、僕もちょっとそこまで深く捉えてずっとという言葉を使ったわけではないんで。

知事:
 いや、記事にそのように出るんじゃないかと心配してるんです。

 よく考えて、よく見た記事だなというのとはまた違ってくるかなと思って。そのような情報、繊細ミクロの情報も知っていただいた上で、もし書かれるなら書いていただけたらというような願いが多少入っている、余計なことでございました。

朝日新聞:
 変わっている面というと、どういうところなんですか。

知事:
 そのあたり大事なんですけどね。それは気持ちまで変わったかどうかというのはわかんないんだけども、西大寺駅の案が出てきたというのは大きな変わりようでありますのと、移設したときは金銭補償、金銭負担は少なくていいんでしょうねというのは、「移設は賛成してないけど移設した場合は」というような言葉が出てくるのは、これはどのように解釈するのかというのが一つのポイントになると思います。軟化とは読めないかもしれないんだけどね。そういう話が出たのは、ずっと平行線のままというのとはまたちょっと違うニュアンスがあるのかなという程度ですので、それをどのように筆先走らせるのか難しい話だと思いますけど、どういうふうになるのかな。

 多分ご取材には行かれないかもしれないが、近鉄にそれはどういう意味ですか、気持ちが変わったんですかとご質問されて、いやノーコメントですとおっしゃるんじゃないかと思うんですけどね。移設反対は変わってないとおっしゃるんだと思うんだけれども、「相変わらずの平行線」とそのときに書くのか、いや本当は変わってるかもしれないと、これはまた感覚の話かと思いますが。なかなかそこまでご取材されて書く値打ちがあるかどうかわかりませんが、それはご判断で。

 そんなような、ここでもそういう情報があるのを、ちょっと踏み込み過ぎてるかもしれませんが、なるべく情報を提供してというふうに思っておりますので。今年度その折衝がとても大事だという観点での情報提供なんです。


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県職員自殺者の公務災害認定・働き方改革について

奈良新聞:
 先日ですけども、砂防・災害対策課の亡くなられた職員の方の公務災害が認定されまして、それの改めての受けとめと、あと残業システム自体が自殺によって具体的にどういうふうに変わったのかというのと、あともう1点は今後具体的に働き方改革をどのように進めていくのか、この3点を教えてほしいんですけれども。

知事:
 ご質問ありがとうございます。西田さん、職員が亡くなられるといつもショックを受けます。山本前農林部長は病気でありましたが亡くなられ、今度は自死でありますけど亡くなられた。西田さんは直接存じ上げないんですけれども、残念だと思っております。残念です。職員が亡くなられるのは、いつも残念です。ご遺族の方にはお悔やみを申し上げたいと思います。

 その上で、公務災害の認定を受けられたことをどのように受けとめるか。今のは、これはご遺族、職員が亡くなられたことに対する気持ちでありますけれども、公務災害の認定されたことについての受けとめ方ということであります。公務災害の認定は、公務と災害の間に因果関係があるということが前提であります。例えば私はここで鉛筆を削っててけがしたと、これは公務災害です。自分の指を切ったというのも公務災害、勤務中の事故というので因果関係があるというのが一つです。今回の場合のように病気、鬱病というのが公務災害、因果関係があるというのはなかなか難しいんだけども、公務災害が広く認められる因果関係ということであります。

 それともう一つは、予見可能性、過失というのは違うということでありますので、いつもそのように思っています。過失の認定は公務災害上はされません。それは損害賠償請求があって初めてされるものであります。過失があろうとなかろうと公務災害防止をするのは管理の役目、指を切る場合も含めて、公務上の災害をなくすのは一つの役目であります。今回の事件、公務災害、病気、鬱病というのが大きな要素であります。これは大きなファクターでありますが、鬱病発症が公務災害、いろんな病気にしろ自死にしろ、結びつかないように改善するという役目があるように思います。

 今回のケースを非常に重要視しておりますけれども、1つは時間短縮といいますか、時間管理というのは大事だということは改めて思います。今度の自死されたのが平成29年5月なんですけども、産業医から「鬱病です」という報告があったのは平成28年12月なんですね。鬱の発症はその前年からあったというのがそのときわかったんですけれども、それと関係なく、時短といいますか、時間外勤務短縮の努力はしていました。以前から時間短縮の努力をしていました。それは、この平成29年5月の自死でありますけれども、平成10年ぐらいから超勤縮減ということをうたい文句でしていました。超勤縮減の努力は最近はすごく効果が出ているように思います。特に日本の働き方改革がこんなに大きく言われるようになってきて、余計に意識が伸びてきたと思うんですけども、連れ合い残業というのか、つき合い残業をなくそうということで、つき合い残業が多いんじゃないかなという感覚はありました。残業は、職務残業命令がないと残業と言わないんだということははっきりしておりますので、残業指令をはっきり出そうということも運動の一環です。超勤をなくそうというので。指令がないのに残業してはいけないよということは裏腹であります。そのようなことを努力はしておりました。もう十年来の努力をしておりましたが、最近意識が急に上がってきたという印象を持っております。したがって、つき合い残業とか超勤命令のない残業というのは本当になくなってきたという。毎月残業時間短縮レポート、注意を出した部局の表とかを出しておりますが、それが最近では注意を与えられる部局はもうゼロ、ゼロ、ゼロになってきているということで、私の目の前にある書類ではわかってきております。それは職場の業務改善の努力でありますので、今までもやってきましたがこのケースを重要視してさらに進めた事項も多いわけであります。

 平成29年5月の自死でありますけど、平成29年8月からはすごく輪をかけて業務改善をしたというふうに認識をしております。無駄な仕事をしないというようなこと、それからフレックスタイム制を導入する、それからテレワークを導入する。それから退勤管理をずっと前からやっているつもりでありますけども、つき合い残業というのは習慣上やっていた面もあろうかと思いますが、それを退勤管理を徹底する、あるいは定時退庁日をつくる、運動化する。それからこの際、大事だったメンタルヘルスの相談、鬱病でありましたので、メンタルヘルス対策の強化ということもやり、そのような職員のコンディショニングに取り組んできております。

 これは働き方改革、国のほうでもいろいろ、労働基準法の時間管理を徹底してやるというのは大きな動きになっており、やっと与党でも、ああいう法案出るのは初めてかと思いますけど、出てきたのであります。我々職場を直接持っておりますので、前からやっていたということでは言うんですけど、なかなか効果が十分上がらなかったというふうにも思います。

 それが自死との対応は、その職場で起こったことは公務災害でありますけど、それを重く受けとめて改善をするという立場であります。それが過失というふうになると損害賠償の請求になります。過失というのはどんなように判断されるのか、これは法廷の話かと思います。公務災害は無過失の場合で公務災害というふうに言われますので。しかし病気になったり自死されたりするのは、職員が弱るのは悲しいことでありますので、その改善を心がけたいと思います。これからも改善を心がけたいというふうに思います。経緯も改めてこのような場で、昔多少整理したとこがあるのを改めて整理して、もう一度働き方改革の中で落とし込みをできる面があろうかと、今まで随分やってきておりますけれども、というふうに思っています。

奈良新聞:
 ご遺族の方が一番強く要望していたのが、メンタルヘルス対策と、もう一つは部署や担当ごとによって忙しさなどが違うということで、その偏在化を是正してほしい、この2点を訴えていましたが、是正策について具体的に何か考えていらっしゃいますか。

知事:
 メンタルヘルス、鬱病というのは、なかなか言われない風習がある。西田さんの場合もそうですが、鬱病だというのは産業医から報告を当局は受けたんですよね。だから本人も言う風習があってもいいかもしれないとも改めて思いますが、しかし産業医にそのような、言ってもらってもいいですよというように、そういう仕組みを確立すると、診断受けたら当局に言われるなと。今までだと、鬱病だったら仕事したいのに左遷されるとか、そういう思いがあってというのがあると思いますが、職場の事情というか様子も変わってきているように私は思います。いっとき、休んで回復しろよというのがだんだん、昔だったらどちらかというと、そういうやつはどこか外しておこうみたいに、割と国の場合は特にそうだったけど、そういうような一度病気になるとね。病院に入った後輩もいますが、いっとき職務に集中して、疲弊した人もいるけども、あと自分で何か傷ついちゃって頑張りが、ものすごく頑張る子だったのですが、私のところにいた人なのですが、あと踏ん張りがなくてふわっとしてしまった。そういう自分の思い込み、そんなんじゃないんだと。また回復して、(大リーグの)大谷選手の肘と同じように、ちゃんと回復してまた働けばいいよという時代になってきているように思いますし、私はそうなればいいと思っておりますので、職場の人たち、管理者にも、鬱病というのはあり得るから、一時鬱と思っていればいいからと。

 皆さんだって何かあるかもしれない、大変な激務でおられるからというようにお互いのことを思います。だからメンタルヘルスの管理の仕方は、進化といいますか、変わってきているように、それはメンタルヘルスという分野があるということが確立し始めておりますので、精神的に疲弊する、精神的な面も含めてコンディションは大事だと。いっとき、だから休むと回復するというふうに私は思いますので、長期的な休みや、今度の働き方改革で休みの義務化というのも一つの大きなことですよね。5日間休みを、休暇命令を出すというような、休暇命令出してもらったほうがいい職場、あんまり働き過ぎたらだめだよというようなことが働き方、働かさせ方で浮上しているのは私はいいかなと個人的に思いますし、県庁でも働かさせ方をメンタルヘルス面でそのように強化して、積極的に強化し始めているように聞いています。

 それが一つと、それから職場のいっとき厳しいところへ置かれるかどうかというのは、人事になるけども、仕事ができてタフな人には仕事が回ってくる風習がありますよね、日本の社会は。だから今まで何かあいつは使いやすいというか、使い勝手のいいやつだというか、タフで仕事できるというのは、とにかく連続の仕事の与え方、あいつは飼い葉を与えるとどんどん食うからって、(私も)その一生だったように思いますけど、よく疲れないなと思うくらい。それには周りのケアも要るし、本人の思いはね、個人の話とまぜこぜにしてはいけないが、そうやって仕事が詰んでくると、休みになると大風邪引いていた。もう三日、四日立ち上がれない位ばたっと寝込んで、どうしたんだって電話かかってくるぐらいばたっと。疲弊、疲労困憊という状況に何度かなったことがありますが、それはもうとにかく言われたことを、飼い葉が出たら食うタイプだった。それで疲労困憊して、よく疲れが出るタイプで助かったなと思うことがあります。

 疲れを内在化する人はメンタルにも肉体的にもしんどくなると思いますので、それをちょっと仕事を休めよというようなことを、客観的に管理して不利にならないからということになってやるような人事とのやりくりを大事に使わないと、職員は一生をうまく大事に使わないとというのは、これは管理の要諦だと思います。そのような時代に入ってきて、今までは、そういう科学的人事管理というのは十分でなかった面があると思います。働き方改革という中で進んできたように思います。

 その偏在は、私はつらい仕事は無理ですと、こう言ったところで、ちょっとずつ勉強すればつらい仕事も慣れるよ、仕事は慣れのように思いますので、だんだん慣らして試していくというようなやり方も要るかと思いますので、あんまり私は弱いですと言って楽、楽というメンタルな要素もあるから、そうはさせない、ちょっとはチャレンジして、試しに厳しい、冷たい水にも入ってみろよと、慣れるからというようなやり方も必要かと。それは人事のやり方で。

 そのときに、仕事がつらくなるかどうかは、時間も大事だけど、当然休むのは大事だけども、気持ちの持ちようというのもポジティブに持ってという、休むのもポジティブ、働くのもポジティブに持つようにと、うまくこう、職場風土にも関係しますけど、規則にも関係しますので、それが県庁の働き方改革に反映されるように、そんなことを議論どんどんしております。そんなところですかね、ばらばらとしたご報告ですが。

 

産経新聞:
 県職員の自殺のお話で、改めてですが、平成29年の12月議会に、知事が、自殺について質問された際に、当時因果関係はもちろんわからなかった上でのご発言だと認識しているんですが、上司の方が早く帰れと声かけされたと。でも、西田さんがそれに従わなかったのが事実だったんじゃないかと、自己責任のような言い方だったかと思います。そのときに、遺族の方も、この働き方改革は、知事の自己責任なんだという考え方を変えなければいけないというように当時話してらっしゃいました。

 今回の認定通知書では、確かに県は早く帰りなさいと声かけや、一定の配慮はあった。しかし、対応は不十分だったと指摘しています。当時のご発言も踏まえた上で、知事の中で今までの間で働き方改革に関する意識の変化はありましたか。

知事:
 ありません。

産経新聞:
 ない。

知事:
 ありません。そのときの状況と受け止めは、思い出しますが、サービス残業はあってはいけないからと、職務命令がないと残業してはいけないよとずっと徹底するようにしていましたので、そのときに残業が発生することを、そのときに受けた報告は、職務命令がない残業はサービス残業と言われたりするけども、サービス残業も追い立てて、もう帰れよと、サービス残業もしちゃいけないんだというようになってきたのはその後でありますが、自己責任のように、そういう言い方をしたような覚えはないです。そのように受けとめられたというのは、別に言い方がまずかったのかなという程度です。

 自己責任だからと言った覚えはないという記憶ですが、当時報告受けたのは、自分で残られる傾向が強いと。これは本当かどうかもう一度検証しないといけないが、他の人はいないのに本人だけ残っているというのはどういうことか報告がありました。それをどう扱うかは課題でしたので、自分の体は自分で労うことも大事かなと当時から思っていましたし、今も気持ちは変わりません。人に使われることはどういうことか、命令に従って残業するということを徹底しようと、ずっとそれは前からですので、命令を受けない残業はどういうことなのかということは、まだまだ追求されなければいけない課題だと思います。

 言葉の受けとめ方かと思います。それで知事の考えが変わらなければというのは、そのように思いませんということですね、そういう言い方されるにしても。前から同じように思っていますよという、その受けとめ方がうまく理解していただけなかったのかなということです。

産経新聞:
 認定書が、当時の県の対応が不十分だったと指摘されたことについては、どういう部分が不十分だったと指摘されたと認識されてますか。

知事:
 不十分だったという言い方のところですね。公務災害の言い方ですが、所属の対応は、指摘は、所属による本人の業務負荷の軽減と一定の配慮は見られるものの、長時間に及ぶ時間外勤務が認められる月も確認できることから、所属の対応は不十分と言わざるを得ないというのが、不十分と言われる中身になっています。これをどのように受けとめるのかということですね。だからその前の、一定の配慮が見られるもののということは切り取られて報道されるわけですが、全部言うとそういうことです。

 すると、一定の配慮はどんなものなのか。不十分と見られるものは、時間外勤務が見られる月も確認できるという点かと。それはどういうことだったのかということを、私の立場は追求しなければいけないと思っています。だから単純じゃない面もありますよね。だからそれを追求しないと実態がわからないと。それはわからないと思います。単純じゃないと思います。
 
産経新聞:
 では、今回指摘されている点を踏まえての県の今後の取り組みとしては、長時間労働があった月もあったという、そこの部分はどう改善されていかれるか。

知事:
認められる月も確認できるというのは、このケースでのケース。全体のケースに適用してと。このケースで、西田さんに長時間の時間外勤務が認められる月も確認できるというのと、一般に、ではどうなのか。長時間労働といいますか、縮減はもう圧倒的に進んでたということを報告してください。今の毎月やっている中では、随分時間縮減対策は進んできたと報告があるし、毎月、庁議での報告の中では、時間外勤務はほとんど注意書がなくなっているということを、報告しておきます。これは、この際の不十分であったと認められることからという文言で表現されています。今も不十分だというのとは全く違いますからね。ぜひご確認ください。

時事通信:
 そうすると、知事として現時点では、特に県の働き方改革に改善する部分はないとお考えですか。

知事:
 いや、どんどん改善してますから、成果が出てきていると思っています。でも、これはまだまだ追求しないと。働き方改革ってすごく奥が深いですよ。あと休み方とか、すごく奥が深いです。それはまだまだあります。世の中全体、働き方改革、民間も含めて、皆さんの職場だって相当なもんだと思うから、こんな急にね、与党が働き方改革と言うのは珍しいことだから。しかし、与党の働き方改革は不十分だという意見もあるから、県では、奈良県内の働き方改革を徹底できたらと思っています。県庁も徹底したいと思っています。その個別のケースで因果関係とか過失が認められるというのはよっぽどのことなんですが、全体の改革に拍車をかけてという気持ちでやっています。それを否定されるのは、よく見てないじゃないですかと、こんな感じで言いたくなるということです。全体の改革は進んでいますよ。

時事通信:
 全体の改革は進んでいるのはもちろんだと見ているんですが、一方で、私も大変遅くまで庁内に残っているので拝見していると、結構遅くまでぽつんと残っておられて働いている方もいらっしゃるし、また、外側から県庁を見ると、9時とか電気ついてますからね。

知事:
 ああ、よく言われたね、電気がついてると。

時事通信:
 そういうところを拝見していると、本当に知事が今おっしゃっていたように、庁議で毎回上がってくるレポートですか、ゼロとかのときもあると。それは本当に実態を反映しているかというのは。

知事:
 それも一つのポイントですよ。その注意書がもう全然なくなっていると。それはうそをついているとは思えない。残業をやり過ぎだというのは注意書を出すようにして、それを定期的にずっと続けているんです。総務部を挙げてやっています。これはまだ続けるつもりですが、庁議に報告していたので私の目にとまっているわけです。

時事通信:
 意地悪い言い方をすると、その上がってきてないというのが。

知事:
 あるのかな。それは上がってない残業ということで。するとね、よく言われるのは、残業の出退勤管理が不十分かどうかというのがあるじゃない、出退勤管理ちゃんとするように。その残業時間と出退勤管理の間がどのようになっているかというのが、いっとき議論になりましたよね。退勤処理をして、戻って残業するのかということもある。それはサービス残業になるんだけど、そんなことになっちゃいかん。そういうサービス残業はまた個別に調査しないといけないので、まず超勤注意書、イエローカードは毎月ずっと続けています。ほとんどなくなっているというのが、今の私が進んでいると言う一つの証拠なんですが、いや、実態はそうなのかという問い合わせがあれば、実態は合っているのかということをもう一回聞かなきゃいけない。

時事通信:
 そこが働き方改革、管理する側から見たところで大事なことですね。上がってきているのが本当に適正なのか、実態を反映しているかどうかというのを、どうエビデンスをもって示すかということですが。

知事:
 それはいつも見てなきゃいけない。そういう退勤、連れ合い残業とかはだんだんなくなってきているような感じは受けますが、それは組合に聞くとよくわかると思います。こんなふうに記者会見で言ったけど、合っているかと組合に聞くとよくわかると思う。それも一つの道筋だから、このような議論があると、それを追求して改善するというのが私の役目だと思います。

 だから先ほどの、前からやっているといっても最近進んできたような印象を受けるから、進んできましたよと素直な感覚を報告していますが、じゃあ完璧と思っているのかと言われても、完璧だとは思ってないよと、そんな感じの会話です。こんなのは切りがないんだから、もうどんどんやらなきゃいけないんだから。ここまで進んできたと思っているのは、それが進んできたのかどうか比較の話だから、検証もされたらいいと思います。それと完璧かどうかは、また別なんだから。働き方っていうのは、まだまだ奥深いですよ、まだまだありますよ。

時事通信:
 ですが、そうやって注意書がゼロになってきて、それが実態を反映していると仮定して、現在、知事が奈良県庁の働き方改革で今、目下の課題だと考えていらっしゃるところは何で、それに対して今後どう動いていこうとお考えですか。

知事:
 働き方改革の中で、時間外勤務の短縮というのは一つの要素です。メンタルヘルスにも関係しますが、働きがいとか、メンタルヘルス、ポジティブシンキングというのを、どのように育成するかというのは、これは日本全体の大きな課題だと思います。ミッションを、これまで残業してやれよというのは個別的な時間外勤務につながる個別ミッション、時間外勤務してまでこれはやってくれというのは個別のミッションですが、もう少しふわっとミッションで、あなたの仕事はこの案をつくることだというと、残業して案をつくるのか、夜中ぼうっと考えて、また明くる朝、元気で案をつくるのか、それは個人のやり方なんで、そのミッション性をはっきりしないと、きょう役場に行って上から言われるまで座っていようというのでは、ちょっともったいないというのが私の感覚です。

 するとミッションを明確にするということから、個別のミッションを明確にして、働き方の意欲につなげるということは日本全体でとても大事な、一緒にいればいいということから何をするのかということをもう少しはっきりする。これは、その職場の、椅子に座っているのではなく、ジョブというのは何かと。何を求められているのかという、そのジョブの姿を明確にしようという改革、これもそう大きなことなんです。ジョブ型雇用契約ということになりますが、同一労働、同一賃金を達成するには、それをクリアにしないといけない。同一労働というのは、同一ジョブ、同一賃金ということに普通はなるんだけど、同一労働というのは、同一労働のポジション、身分と日本ではとられがちです。しかし、係長など何とかの立場にあると、職分で同一賃金ですよと、職分賃金になっているんだけど、ジョブ型で、この仕事をしたらというと、請負的になって、これは皆嫌がる。そんなのは個人に任せておいてくれというのが日本の職場のやり方なんで、これはまた同一労働、同一賃金になるのかどうか、大きな試金石なんだと思います。

 そういうふうな奥深いところがいろいろあり、奈良県庁の中の時間外短縮の取り組みはその一つです。ミッションとモチベーションとは裏腹だから、無理なミッションを与え、「自分のコンディショニングの中で達成するよう、個別にこの何枚かの紙を仕上げろ」というのも個別のミッションですが、「この類いの紙を書いてこい」というのは私がよく与えるミッションです。そのように働き方というのは奥深いけれども、どのようにすればいいかということを研究したり、その働き方の勉強会、研究会もしようということを連合とはやってきており、連合にも呼びかけています。それは県庁の中の働き方も関係しますし、民間の働き方も関係します。

時事通信:
 今おっしゃったジョブの明確化、パワーアップ、客観化というのは、いつもよくおっしゃる仕事の偏在、偏りをなくしていくことにつながってくると思います。今、研究される等々とおっしゃられましたが、今の課題意識を、どういう推進体制と、どういうスケジュール感で研究を進めていかれますか。

知事:
 なかなか複雑で、勉強してすぐに達成できるかどうかわかりませんが、偏在とジョブ型とは密接に関係することはありますが、同じ課の中での偏在、あるいは組織の偏在いろいろあって、組織にミッションを与えていると、みんなで残ろうという気風がある。一致団結でやろうという気風が日本の村社会的なんでね。それが国際的な、外国人もいる職場になると、みんなで残るなんて考えられない、一致団結なんて考えられない、俺は何をすべきかはっきり言ってくれというのがジョブ型なんで、そこまでなかなか日本の職場はまだいかない面があります。グローバルのような、そういう職場になるのが、日本人の働き方でいいのかどうかというのも慎重に考えなきゃいけないというのが、勉強会もしなきゃいけないということの発想なんですけどね、なかなか奥深いとこだなと思います。

 ただ、その見える時短とか、休暇とか、メンタルヘルスとかというのは、コンディショニングの面でできることですので、奈良県庁でできることを今してくれよといって、やってもらっているのが実情です。これは西田さんとは直接関係ないですが、ずっとやっているつもりなんだけど、西田さんの自死を踏まえて、随分強化された面はあろうかと思っています。

司会:
 よろしいですか。ほかにご質問はよろしいでしょうか。

 幹事社さん、それではよろしいですか。

 では、これで定例記者会見を終わらせていただきます。

                             以   上

 

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(発言内容については、読みやすくするために、広報広聴課で編集しています。)

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