妊孕性温存療法について
妊孕性温存療法の対象者
以下の要件を全て満たす方
1. 妊孕性温存治療費助成の申請日時点において奈良県内に住所を有する方
2. 表1の妊孕性温存療法実施日(凍結保存日)に43歳未満の方
3. 原疾患の治療内容が(1)~(4)のいずれかに該当する方
(1)ガイドライン(※1)の妊孕性低下リスク分類に示された治療のうち、高・中間・低リスクの治療
(2)乳がんに対するホルモン療法等の長期間の治療によって卵巣予備能の低下が想定される治療
(3)造血幹細胞移植が実施される非がん疾患:再生不良性貧血、遺伝性骨髄不全症候群(ファンコニ貧血等)、原発性免疫不全症候群、先天代謝異常症、サラセミア、鎌状赤血球症、慢性活動性EBウイルス感染症等
(4)アルキル化剤が投与される非がん疾患:全身性エリテマトーデス、ループス腎炎、多発性筋炎・皮膚筋炎、ベーチェット病等
4. 県が指定した妊孕性温存療法指定医療機関において妊孕性温存療法の対象となる治療を令和3年7月1日以降に受けた方
5. 県が指定した妊孕性温存療法指定医療機関の妊孕性温存療法主治医及び原疾患治療主治医により、妊孕性温存療法に伴う影響について評価を行い、生命予後に与える影響が許容されると認められる方
ただし、子宮摘出が必要な場合など、本人が妊娠できないことが想定される場合は除きます。また、3.の治療前を基本としますが、治療中及び治療後であっても医学的な必要性がある場合には対象とします。
6. 妊孕性温存療法指定医療機関から妊孕性温存療法を受けること及び国の研究(※2)について説明を受け、本事業に参加することについて同意した方
7. 申請を行う当該妊孕性温存療法について、他制度の助成を受けていない方
(※1)「小児、思春期・若年がん患者の妊孕性温存に関する診療ガイドライン2017年版」(一般社団法人 日本癌治療学会 編)
(※2)国の小児・AYA世代のがん患者等の妊孕性温存療法研究促進事業に基づく、患者からの臨床情報等のデータを収集し、妊孕性温存療法及び温存後生殖補助医療の有効性・安全性のエビデンス創出や長期にわたる検体保存のガイドライン作成等の妊孕性温存療法及び温存後生殖補助医療の研究をいう。