1. 趣 旨
文化庁及び消防庁では、法隆寺金堂壁画焼損の日にあたる1月26日を文化財防火デー と定め、全国的に文化財の防火運動を展開していますが、本県においてもこの運動をより 強力に推進するため、これを週間行事とし、この期間中に文化財防火に係る各種の運動を展開し、文化財を火災から守るとともに、県民一般の文化財愛護意識の高揚を図るものとします。
2. 主 唱
奈良県、奈良県教育委員会
3. 名 称
第56回文化財防火週間
4. 期 間
平成22年1月23日(土)~1月29日(金)
5. 実施方針
(1) 貴重な国民的財産である文化財の所有者、管理者及びその他の関係者は、平素から文化財の防火体制の強化を図るべきでありますが、特に期間中にあたってはこのことを再確認し、必要な措置を講ずるように努力するものとします。
(2) 県及び市町村は、県民一般の文化財保護への関心を高めるため、この週間の趣旨の徹底を図り、積極的な広報活動を行うとともに、各種関連行事を計画し、文化財防火週間の意義を高めるよう努めます。
6. 実施事項
(1) 県においては、次の事項を実施する。
ア 広報活動の実施
放送、新聞等による広報
イ 文化財防火設備の点検
(2) 市町村においては、文化財関係者その他の協力のもとに下記のような関連行事を実施するものとする(別添参照)。
ア 防災訓練等の実施
1 防災訓練
2 文化財管理状況等の査察及び指導
3 消防用設備等の定期的点検の励行の指導
3 住民に対する防災の指導及び防災協力体制(自衛消防団等)の整備の指導
イ 広報活動等
1 文化財防火に関する各種広報活動の実施
(映画,有線放送等の活用)
2 学校等において適切な行事の実施
3 文化財の防災に関する講習会等の実施
(消火の知識等)
4 防災訓練等の見学会の実施
(3) 文化財の所有者又は管理者は、市町村教育委員会および消防関係機関と緊密な連携のもとに次の事項を実施するよう努める。
ア 防災訓練の実施
1 通報,消火,重要物件の搬出、避難等の総合訓練、特に消防機関への通報、消火器・消火栓・ポンプ等を活用して初期消火の実施、並びに拝観者の多い社寺等については避難誘導の訓練に努める。
2 消火訓練後の点検整備
貯水槽への水の補給,消火器の消火薬剤の補充
イ 防災対策の推進
1 自衛消防組織化
2 消火器,自動火災報知設備などの点検及び整備
3 電気設備,火気使用個所の点検及び可燃物等の整備
4 火災,震災等の危険のある個所の点検と改善
5 巡視等の励行
6 避難路,避難場所の点検及び整備
7 火気厳禁区域の設定とその励行
8 消防機関による防火診断
ウ 無住の社寺のある文化財を所有または管理する区等にあっては当該文化財の防災対策等について、地域住民との話合いをするよう努める。