2010年度

平成22(2010)年度

12月4日(土)
識字合同学習会(第9回ふれあい広場)
 川西文化会館において「識字合同学習会」を開催した。
 この事業は、県内の識字活動のさらなる発展と充実を図るために毎年行っており、今年は160人の参加があった。会場入口には、各識字学級で学ぶ生徒の皆さんの作品を展示した。ホールでは、以下のプログラムの通り、発表を行った。
1 県内の識字学級等の活動紹介
2 識字学級生等の作文発表
3 演劇「春を生きる」 県立ろう学校演劇部
 作文発表をしていただいたお二人には、学ぶことの意味や識字への熱い思いを伝えていただいた。また、ろう学校の演劇は、高齢者支援施設を舞台に、一人の高校生とのふれあいを通じて、生きることの意味や喜びを知り、夢や希望を持ち続けていくことの大切さを伝えるものであった。
作品展示の写真演劇の写真

10月18日(月)・12月1日(水)
社会教育関係団体人権教育研修会
第1回 10月18日
講演「精神障害の理解に向けて」
講師 榎田伸也さん、桑原由香さん
 精神障害は誰にでも起こりうるとても身近な病気であることなど正しい知識を持ち、精神障害者の置かれている厳しい現実に目を向ける必要のあることを伝えていただいた。
 なおこの研修は、人権教育指導者養成講座(第5講座)と併せて開催した。
研修会の写真
第2回 12月 1日
ひとり芝居「メビウスの輪の外へ」
 県が(財)奈良人権・部落解放研究所に委託した「ひとり芝居による『いじめ』問題啓発事業」に参加することで開催した。
 いじめ問題をいじめる側から展開するひとり芝居を上演し、それをもとに、参加者と主催者、参加者同士が意見交流することで、いじめ問題を様々な観点から捉えることができた。
ひとり芝居の写真

11月12日(火)
在日外国人児童生徒に関する指導についての教育講演会
 なら・シルクロード博記念国際交流財団相談員の玉田エミリア美恵さん、劉蓮蘭さんから、「日本に住む外国人の人権と相談・支援の現状について」と題して講演いただいた。コミュニケーションのとり方や生活習慣の違いなどについて、具体例を出してていねいに話していただいた。
 高取国際高校の長岡伸好さんからは、「帰国生徒等特例措置実施校における取組から」と題して、生徒の様子を紹介しながら実践報告をしていただいた。在日外国人の子どもたちが円滑に学校生活を送ることができるために心がけたいいくつかのポイントを示していただいた。
講演会の写真講演会の写真

9月22日(水)・30日(木)・10月7日(木)・10月18日(月)
人権教育指導者養成講座
 各市町村教育委員会の人権教育推進担当者等を対象に実施した。
第1・2・3講座 9月22日・30日
人権ワークショップ「行動と体験で学ぶ」
講師 幸田英二さん(人権ワークショップ研究会)
 ファシリテーターとしてのスキルを磨いていただくため、参加型学習の基本的考え方や進め方について講義いただき、様々なワークショップを通して研修を行った。
第4講座 10月7日
講演「地域の歴史から学ぶ人権課題」
フィールドワーク「太子道周辺の歴史と文化をたずねて」
講師 井岡康時さん(県立同和問題関係史料センター)
 講演では、日常世界の中の様々な人権問題を解決していくには人権尊重の文化を育む地域づくりを進めることが重要であると指摘された。
 フィールドワークでは、川西町の人権史跡を巡り、歴史の中で人々がどのような関係を結んできたのか考える機会となった。
フィールドワークの写真
第5講座 10月18日
講演「精神障害の理解に向けて」
講師 榎田伸也さん、桑原由香さん
 精神障害は誰にでも起こりうるとても身近な病気であることなど正しい知識を持ち、精神障害者の置かれている厳しい現実に目を向ける必要のあることを伝えていただいた。

8月12日(木)・16日(月)・24日(火)・25日(水)
人権教育リーダー研修会
 県内の小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の人権教育推進担当教員を対象として、4回に分けて開催した。
 各回、「基本方針」についての説明を行った後、それを具体化するための講演を行った。その後のグループ別交流会では、人権教育推進のための取組についての意見交流を行った。
 講演では、今後の人権教育を推進するにあたって大切にしたいことについて述べていただいた。
8月12日・25日(小学校)
 講演「人権教育の現在・過去・未来」
 講師 大久保幸一さん(前大和郡山市矢田小学校教頭)
8月24日(中学校)
 講演「『人権』の尊重されない学校づくりはない」
 講師 野口克海さん(大阪教育大学監事)
8月16日(高校、特別支援学校)
 講演「同和教育から人権教育へ~大学での人権教育をもとに~」
 講師 中井英民さん(天理大学教授)

7月6日(火)
人権教育シンポジウム
 7月6日(火)、奈良県社会福祉総合センターで、人権教育シンポジウムを開催した。
 「地域の活性化と人権教育の推進について」というテーマのもと、大阪大学大学院教授の平沢安政さん、財団法人たんぽぽの家理事長の播磨靖夫さん、社会福祉法人奈良いのちの電話協会理事長の植村圭子さん、前県立同和問題関係史料センター所長の吉田栄治郎さんの4人をシンポジストにお招きした。
 人のつながりを軸とした地域づくりの事例などを通して、人権の尊重された地域づくりの課題について、それぞれの立場から意見を発表していただいた。フロアからも多くの質問が出され、活発な意見交流が繰り広げられた。
シンポジウムの写真

7月2日(木)
識字関係指導者研修会
 各市町村における識字の取組の充実に向け、識字関係指導者の資質向上を図るとともに、今後の取組の在り方を探るため、各市町村の実践交流を行うことを目的に開催した。
 橿原市教育委員会・社会教育指導員の吉住光洋さんから、「識字学級との出会い」と題して、識字学級生からパワーをもらいながら、また、つながりを大切にしながら取り組んでおられる内容について報告いただいた。
 実技研修「革細工~ストラップ作り~」では、吉住さんの指導のもと、終始和やかな雰囲気の中、個性的な作品が仕上がり、今後の活動の参考になった。
 最後に、グループに分かれて、各識字学級で活動内容や互いの課題や悩みに関して活発な意見交流が行われた。
研修会の写真完成した作品の写真

6月3日(木)
管理職「人権教育」研修会
 「人権教育の推進についての基本方針」を基にした人権教育の体制づくりの推進に役立てることを目的に開催した。
全体研修 講義「人権(同和)教育が問いかけること」
       西田孝寛さん(斑鳩町人権教育推進協議会事務局長・前斑鳩南中学校長)
 ご自身の教員生活における様々な実践に基づいて、教職員が支え合う関係を作ること、保護者との信頼関係を築くために「事務連絡」でない家庭訪問を行うこと、子どもたちや保護者との具体的な関わりの中で人権感覚を身に付けていくことなど、大切にすべきことを話していただいた。
 今後も、(1)人間同士の結びつきを強くすること、(2)自身の生き方を問い続けること、(3)子どもの願いを受け止め尊重することが重要であると伝えていただいた。
全体研修の写真
分散会 講義「人権教育の具体的展開について」
 「小学校・中学校分散会」では、奈良県人権教育研究会事務局次長の細井司さんに御講義いただいた。
 子どもの自己肯定感、自己効力感を高めるような関わりをすること、すべての教科で人権教育を進めること、人権教育を推進する教職員集団を確立すること、いろいろな機会を活用して人権尊重のメッセージを伝えることなど、具体的に人権教育を展開する上で大切にしたいことを伝えていただいた。
分散会の写真
 「高等学校・特別支援学校分散会」では、奈良県高等学校人権教育研究会事務局長の河合隆次さんに御講義いただいた。
 聴く力を育成することが大切であること、人権が尊重される学校づくりを進めるために目指したいことなどを話していただいた。また、自分の差別意識に気づかせてくれる人間関係づくりが大切であること、教員という立場を越えて生き方が問われているということなどについても述べられた。
分散会の写真