奈良晒について教えてください。 奈良晒は、中世が起源と言われていますが、江戸時代に産業として発展しました。昔は、地区毎に分業し、奈良晒に携わる家がたくさんありましたが、今は、家業として奈良晒に携わる人も少なくなりました。 奈良晒は、水分を吸収しやすく乾きも早いので、伝統的な製品としては、茶巾や帯、法衣などがあります。今はタペストリーなど、身近に使ってもらえるものも作っています。
幼い頃から奈良晒の仕事を継ごうと思っていたのですか? 大学は経営学部だったので、経営の勉強はしていました。祖母のすすめもあり、やるなら早く継いだ方が良いだろうと思い、大学卒業後、奈良晒の仕事に就きました。
大祐さんが考案した作品もあるんですか? 最近、手織りの物を身近に使ってもらえたらと思い、奈良晒の手触りや吸水性の良さなどが生かせる「手織りの麻のハンカチ」を作りました。奈良の人でも奈良晒を知っている人は少ないので、良さをより知ってほしいと思っています。1日で1m~2m程度しか織れないので、1週間で出来るのは7枚くらい。織れた分だけを置いているので、なかなか店舗に多くは置けないんです。
仕事をしていて良かったことはありますか? 「細く長く」をモットーに、良い商品を提供し続けることで、永く使ってもらえるファンを作っていきたいと考えています。お店でお客さんから意見やアドバイスをもらうことも多いので、それらを参考に商品を考えています。使ってもらう人の期待を裏切ることのない、より良い物を作れないか考えながら、いつも楽しんで仕事をするようにしています。お客さんの「使って良かったよ」のひと言は励みになります。
奈良晒の織り体験はできますか? 奈良店では、予約で織り体験をしてもらえます。自分で織ってもらった生地はお持ち帰りいただけます。
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