生駒市の住宅街で英語塾を主宰しつつ「円満夫婦塾」を展開
パートナーシップデザインオフィス 代表 坪井美佐さん
坪井さんは、医学論文の翻訳家であり、奈良県生駒市の住宅街にて、難関大学受験専門の英語塾を運営しながら、「夫婦ラブラブ」をモットーとするパートナーシップデザインについて、講師業を展開されています。
塾事業を軸としながら、子どもの成育・教育における「夫婦ラブラブ」の大切さを伝える「円満夫婦塾」、医学・脳科学の最新情報を踏まえた「脳カフェ」等を各地で開催。生駒市教育委員会教育委員も務めておられ、教育事業を軸に多面的に活躍されている女性起業家です。
名称:パートナーシップデザインオフィス
業種:大学受験専門の英語塾経営、英語翻訳、「夫婦ラブラブ」の大切さを伝える「円満夫婦塾」等の講演
住所:生駒市上町1069-8
Tel:090-9091-4789
創業:パートナーシップデザインオフィス開設は2016年
1.あなたの起業ストーリーを教えてください
私は、自宅で大学受験専門の少人数制英語塾を運営しながら、「夫婦ラブラブ」の大切さをお伝えする講演を関西一円で行っています。
英語塾と「夫婦ラブラブ」に何の関係が?と思われるでしょうが、その答えは、私が長年、塾で指導する中で、たくさんの親子・両親を見てきて導き出されてきたものです。
塾の出発点は、会社勤務中に先輩と3人で、医歯薬・国公立・難関私立大学の受験生を対象とする塾を創設したことです。最初は生徒9人で始まった塾が、合格実績が良く評判になり、あれよあれよというまに千人を超す大きな塾に。会社を退職し、塾に専任して、教えることが私の天職だと思うにいたりました。
その頃、塾を自分の子どものように大切に育てていましたが、第一子の出産を機に、いったん退職しました。「戻ってきてほしい」と言われて、幼い我が子を塾に連れて行き、働きながら子育てをしていました。
その後、二人目の子どもを妊娠。上の子はおとなしく静かにお絵かきやお勉強をしながら待てましたが、乳飲み子はさすがに無理だと思い退職。クチコミで頼まれた方だけに自宅で教え始めたのが、現在の英語塾です。
前職の塾では必ず親子の面接をしていました。1000組以上の親子面接や懇談を経験し、わかったことがあります。情動が安定していて成績が上がりやすいお子さんのご両親は、必ず夫婦仲がいいのですね。
私自身、実は人生で一番大切にしていることは「夫婦ラブラブ」です。大真面目にですよ(笑)。大学生の時に、夫に出会って一目ぼれして、それ以来29年間ずっとラブラブ。友人から「どうしたらそんなに夫婦で仲良くできるの?」と聞かれて、頼まれるままに最初はボランティアで「ラブラブのコツ」等、お話をしていました。
お話しすることがどんどん増える中、夫婦円満の秘訣を伝えることこそ、自分が世の役に立つことだとひらめき、2014年にパートナーシップについての事業開設を考えました。
実は創業のきっかけとなったのは、奈良県の女性向けプチ起業セミナー「英語を使って起業したい方」への参加です。
講師に翻訳会社設立をご相談するなかで「翻訳以外で、他に何かないの?」と聞かれ、冗談ぽく「夫婦ラブラブぐらいかな」と言ったら、「それのほうがニーズがある!」と言われて驚きました。講師に「あなた、何か持ってるから」と奈良県商工会連合会の方を紹介してもらい、翌年、連合会の「女性創業塾」に参加しました。自分のライフスタイルが「ビジネスにつながる」と気付くきっかけをいただき、講師には感謝しています。
2.事業やスペースの特徴を教えてください
「夫婦ラブラブ」は子どもの成育・教育にとってとても重要です。夫婦が仲良くなる秘訣や効能をお伝えし、子どもの自己肯定感を育み、社会全体の幸福感を上げることを自分の使命とし、「子どもが育つ円満夫婦塾」の講演を学校や自治体と共にさせていただいています。
感情論ではなく、科学的根拠に基づいて、脳の構造やホルモンの働きがこうだからとお伝えすると説得力があるようで、男性参加者も多いです。奈良県内の他、関西各地域に加えて、先日は香川県まで講演に行ってきました。生駒市の教育委員にも就任し、子どもの教育を家庭環境の側面から推進することを、行政からも後押しできるよう取り組んでいます。
また、最新の脳科学の研究成果を踏まえた、脳を知ることでなりたい自分で生きることをめざす「脳育プロジェクト脳カフェ」や、普段、塾生にお話ししている脳を育てる姿勢や体の使い方、食べ物や呼吸についての「脳育プロジェクト脳カフェジュニア」の講演も一般でやり始め、好評をいただいています。夫婦円満の秘訣を伝えるために制作した「ラブラブかるた」も発売し、第一版は完売しました。
3.起業のときのご苦労をお教えください
苦労があったとは思っていません。自分がしたいこと、できることをやってきただけ。ラブラブはライフスタイルですから(笑)。
ただ、ずっと淡々とやってきたことが、周りの方に認められ、求められての結果なのかなと思います。私がビジネスをつくったというより、必要としている方が手を伸ばして下さったと思っています。
自分がしてる事って何も変わってないのです。私はずっとこのまま、単にラブラブなだけ。そして、聞かれればラブラブの秘訣を話し、ずっと塾で教え続け、23年間何ら変わらず暮らしている。特別に新しくビジネスを始めたというのではなく、今までの私に意味を見出し明るい未来を見てくださる方がいたという感じで受け止めています。
振り返ってみると、周りの方が私の夢をかなえてくれ、周りの方が引き上げてくれたのだと感謝しています。ただ、子どもが小さい時、塾の教室の後ろの席に座らせていて、私のことも「先生」と呼ばせて、我慢させていたことや、今も夜は塾の時間中、ふたりで過ごしているので、ちょっとかわいそうな思いをさせているかなと思います。
4.これまでの成果や誇りについて教えてください
私がここまで来られたのは、自分がしてきたことを大切にしてきたからだと思います。講演実績があるので今でこそ許されますが、「夫婦ラブラブです」と言うと、最初の頃は「なに言ってんの?頭大丈夫?」という反応でした(笑)。げらげらと大笑いされて馬鹿にされるか、嫌な顔をされて引かれるか。そのどちらか。
それでも「私、ラブラブやもん、大切なことやもん」と思っていました。確固たる信念があるので、誰に否定されようと、けなされようと別にいいわと思ってましたね。自分のしていることを、胸を張って言える事が大切かなと思います。今ではロゴマークの商標登録をし、ラブラブ製品の商品開発に取り組み、夫婦ラブラブを推進しています。
登録済み商標
前職を含めて23年前から英語を教えることで受験をサポートしてきて、「教える」という自分のコアの部分もずっと変わっていません。英語に関しては、小学校6年生の時からずっと「翻訳家になりたい」という夢を持ち続け、翻訳コンクールに優勝したことをきっかけに翻訳にも取り組み、微分積分の参考書「マンガで解説!解析学超入門」という本の翻訳をし、日本ガイマン賞にノミネートされました。
6.後輩女性起業家へのメッセージをお願いします
自分がしてきたことを大切にしている人に、依頼は来ます。
「夫婦ラブラブなら人生は10倍楽しい!」を提唱していますが、本当は100倍くらい、毎日の暮らしが輝くと言いたい(笑)。
あなたは素敵な、かけがえのない人ですよと、たったひとりの人が言ってくれるだけで、人生は全く違うと思います。自己有用感、生きる意味、今生きていることへの感謝が生まれるのですね。
起業家として「何かを成し遂げたい」という人なら、誰かとパートナーシップを築くことは不可欠です。どんな業界・職種であれ、パートナーとしっかりと結びつくことができない人は、お仕事で成功と結びつくことも難しいと思います。パートナーは誰かに与えられた人ではなく、自分で選んだ人です。自分の選択を全うする人にこそ、仕事を頼みたいと私なら思います。何かに長けたあなたがいて、自分の選んだ人としっかりパートナーシップを築いているあなたを、だれかが素敵だと思ってくれて、「あなたにこれをしてもらいたい」とお願いされるはずだと、私は思います。
そういう人になるために、まずは一番隣にいる人を大事にしてほしいと願っています。
印刷用PDFデータ
パートナーシップデザインオフィス 代表 坪井美佐さん インタビュー記事(pdf 920KB)
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