病気やけがを治療するなどの効果・効能がある『くすり』。
しかし、正しく使わなければ薬の効果が発揮されないどころか、思わぬ副作用を引き起こす可能性があります。
1 重複服薬と多剤投与とは
重複服薬って?
同じ時期に複数の医療機関にかかっている場合に、同じ効能の薬が重複して処方され、それを服用することです。
多剤投与って?
必要以上に多くの薬が処方されて、服用することです。
2 重複服薬・多剤投与の問題点
医療費の負担が大きくなる
同じ効能の薬を複数処方されると、その分医療費を多く支払うことになります。
患者が窓口で支払う自己負担分以外の医療費は、皆さんが納めている保険料や税金によって賄われています。
服薬を見直すことで医療費の節約に繋がる可能性があります。
体の負担が大きくなる
薬を重複して飲むと、薬本来の効果が出ないばかりか、薬の働きが強く出たり、薬同士の組み合わせが悪い場合体の不調を招いたり、副作用のリスクが高まります。
3 重複服薬・多剤投与を避けるためにはどうしたらいい?
その1 お薬手帳は一冊に! 医療機関・薬局に毎回提示!
・お薬手帳は医療機関や薬局、疾病ごとに分けないで一冊にまとめる
・どの医療機関・薬局でも毎回持参する
・処方された薬の情報がシールではなく、紙で提供された場合は、その情報も忘れずに貼り付けるなどしてお薬手帳と持参する
薬の情報だけでなく、薬以外で毎日飲んでいる健康食品やサプリメントなどの情報や病歴、かかっている医療機関や薬局、訪問看護師などの情報があると、お薬による体の不調が起こったときに、また、起こる前に、関係者が連携して動きやすくなります
その2 かかりつけ医・かかりつけ薬局をもつ
・かかりつけ医・かかりつけ薬局とは、身近で相談しやすい「いつもの医療機関・薬局」のこと
・服薬歴や体質、健康状態を把握して、薬に関する疑問や相談に答えてくれます
・気になる症状が出てきた場合や、飲み忘れ・飲み残しが出てきた場合には、医師や薬剤師に相談してみましょう