史料センター開所25周年記念シンポジウム
「中世被差別民衆史研究の新展開」を開催しました。
県立同和問題関係史料センターは、本年12月1日に開所25周年を迎えました。
史料センターが開所25周年を迎えたことを記念して、12月4日(火曜日)に奈良県人権センター大研修室を会場にシンポジウム「中世被差別民衆史研究の新展開」を開催しました。
史料センターでは、平成5年(1993)の開所以来、県内に残された多くの歴史的資料の調査と分析に取り組み、その成果を「部落史の見直し」として提起してきました。
今回のシンポジウムは、時代を中世に絞り込んで、その成果をわかりやすく提示するとともに、今後の調査・研究や、人権教育・啓発への展望を得ることを目的に開催したものです。
シンポジストとして、この間の史料センターにおける中世史分野の調査研究の中心としてご尽力いただいた、吉田栄治郎さん(天理大学、史料センター元所長・調査研究員)、藤田和義さん(畿央大学、史料センター調査研究員)、山村雅史さん(県立郡山高等学校、史料センター調査研究員)をお迎えして、それぞれの研究成果をもとに、中世大和の地域社会と多様な被差別民衆の具体像、交流と排除の諸相についてご報告をいただきました。さらに、「部落史の見直し」の意義や、今後の人権教育・啓発の方向性についての展望にまで議論を進めることができました。
県民歴史講座や人権教育地域教材作成講座の受講者の皆さまや県民の皆さま、教育・行政関係者など約120名にご参加いただきいただき、意義深いシンポジウムとすることができました。