とっておきの奈良

 

石仏に見守られ
晴れやかな癒しの道を歩く
 明るい山の道をてくてく歩けば、四国八十八ヶ所を2時間ほどで一巡り。ハイキング気分で癒しの道をたどれるのが、矢田寺(矢田山・金剛山寺)の裏山に広がる「ミニ遍路道」です。四国霊場を模した写霊場は各地にありますが、美しい山の自然と眺望を楽しみながら巡れるのは全国でも珍しく、遠来からのハイカーにも人気です。 山道に点在する石仏は約200体。優しいお顔に出会いながらの山歩きに心もいつしか晴れやかに。眺望スポットからは若草山まで大和盆地がすっきり一望。5月は輝く新緑に包まれながら、6月はつとに名高い矢田寺のあじさいを愛でがてら。秋には紅葉も歩く人を元気づけ、心を和ませてくれます。 大正15年に造られたものの、戦後に荒れ果てたこの道を復活させたのは、篤き人の手と心です。約7年前に一人で整え始めたのは、山下正樹・矢田寺へんろみち保存会会長。やがて地元の有志が集まり出し、道を暗く覆う木を伐り、枝を払い、倒れた石仏を起こして整備。その甲斐あって今では木漏れ日が輝き、爽やかな風が渡る遍路道となりました。 若者の姿も目立ち、近頃流行りの「山ガール」ならぬ「お遍路ガール」のグループも。老若男女が石仏に見守られ、眺め良し、季節ごとの彩り豊かな癒しの道を歩きます。

 

 

「山道の石仏」

一番札所から八十八番札所まで。各寺の本尊と弘法大師を模した石仏などが山道に沿うように立つ。

写真提供:
一般財団法人 奈良県ビジターズビューロー
「矢田寺」

あじさい寺で名高い矢田寺(正式には金剛山寺)。本堂前に約1万株が咲く。境内には石仏も多く、「矢田のお地蔵さん」と親しまれる。6月1日~7月10日の間は入山料大人400円が必要。6月1日~30日の間、本堂特別拝観(入山料と別に拝観料500円)と閻魔堂特別開扉(入山料のみ)も開催される。
「じゅっぷく小屋からの眺望」

道半ば、山頂近くの休憩所「じゅっぷく小屋」からは、大和盆地が一望に。風光明媚なハイキングコースでもある。

「矢田寺へんろみち保存会」

草木に埋もれた道がつながるまで3年がかり。5年前には、もみじの苗木約2,300本を植え、紅葉も楽しめる道となりました。会員は現在15名ですが、地元有志の輪も広がり、多くの人の手が道を守っています。
(談:山下正樹会長/写真右)
問 矢田寺へんろみち保存会(山下さん)
☎ 090-5648-1989
問 矢田寺へんろみち保存会(山下さん)  ☎ 090-5648-1989

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