とっておきの奈良

 

いつ来ても彩り豊かに
風流におもてなし
 ちりん、ちりん。夏は陶器の風鈴(ふうりん)が、夏が終われば愛らしい大和てまりが古民家の軒を風流に彩ります。ここは重厚な造りの町家が連なることで知られる五條市の五條新町地区。いつ来ても、何回来ても、楽しいように。そんな町の人の想いと共に、季節を通じてのイベントが数多く催されています。 夏真っ盛りの8月15日には「吉野川祭り納涼花火大会」が開かれます。時を合わせて新町通りに風鈴を吊るす「風鈴街道」、会場までの路地を行灯(あんどん)で照らす「新町あかり小路」、会場近くの川原では完成しなかった五新(ごしん)鉄道に関する動画を上映する「音と光でよみがえる五新鉄道」など、五條ならではのイベントで祭りをさらに盛り上げます。 9月に入れば県内各エリアで開催される奈良・町家の芸術祭「HANARART(はならぁと)2013」の一環で、古風な一帯がアートに染まるのも見もの。年代が明らかな日本最古の民家とされる栗山(くりやま)家住宅(国指定重要文化財)をはじめ、歴史ある古民家の数々や博物館などが舞台となって現代アートと“共演”を繰り広げます。そして秋祭り、冬になれば世界的なジャズ・ベーシスト、ロン・カーターさんを招いての町家ライブなど盛りだくさん。いにしえの風情に包まれて、時も忘れるひとときが待っています。

 

 

「大和てまり」

イベント時には大和てまりや風鈴で、古民家の軒を飾っておもてなし。大和てまりは孫の誕生に祖母が祝って作る風習があります。

「新町通り」

江戸時代の建物が77棟、明治時代が19棟。紀州街道沿い、東西1kmに渡って町家づくりの建物が並ぶ新町通り。
「まちなみ伝承館」

散策の拠点となる「まちなみ伝承館」は、町家とアートが合体する「HANARART2013」の会場のひとつ。

「大和社中」

五條新町は平成22年、国の重要伝統的建造物群保存地区に選ばれました。金もうけではなく町と人が繋がる「人もうけ」を目指し、今年からはさらに数多くのイベントを企画しています。この美しい町並みを見に、ぜひおいでください。
談:山本陽一代表(写真左)
問 大和社中  TEL 0747-26-6688  

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