ノロウイルスの
流行シーズン中は、いつにも増して手洗い等の基本的な標準予防策の徹底を図ることが重要です。
ノロウイルスは、非常に感染力が強く、10~100個が体内にはいるだけで、胃腸炎を発症します。
患者さんの便や嘔吐物の中には、はるかに大量(便:1億個/g 以上、嘔吐物:100万個/g 以上)が排出されており、目に見えない量で感染してしまいます。
しかも、症状が治まった後でも、便中にはウイルス排出が続きます。
免疫が弱いような子どもでは、22日後でも約3割の子どもからノロウイルスが検出されることや半年以上も排出が続く事例に関する調査結果もあります。
大人でも2週間程度、人によっては1ヶ月以上経っても検出された調査結果もあります。
症状が消失しても長期間にわたり排出されているウイルスは、新たな感染源となり得る可能性が高いわけです。
また、ノロウイルスは乾燥すると容易に空中に漂い、これが口に入って感染することもあります。
(12日以上前にノロウイルスに汚染されたカーペットを通じて、感染が起きた事例も知られています。)
便や嘔吐物を処理する人は、使い捨てのマスク・手袋を着用し、乾燥させないうちに、封じ込めることが必要です。