元気で明るく、楽しく!高度な開発を行う従業員の皆さん 同社の製品「全面膜厚測定装置」 どんなことをしている会社なのですか? 皆さんの身の回りにあるあらゆる製品は、工場での色々な工程ごとに、不良品でないか検査を重ねて作られ、皆さんに届けられています。当社ではさまざまなものづくりの現場で使う、検査機器を開発・製造しているんです。 どんな製品の検査で使われる機器を開発しているのですか? 主にテレビやスマートフォンなどの液晶ディスプレイの検査に使われる機器です。液晶ディスプレイは、厚さ約1000分の3㎜の薄い膜を何枚も貼り合わせて作られているのですが、それぞれの膜に10万分の1㎜くらいの凸凹や傷があるだけで不良品になってしまいます。 当社では、その薄い膜全体をカメラを通して見ることで、100万分の1㎜単位で、厚みのムラや傷がないかを検査できる機器を開発したのです。 スマートフォンのディスプレイを検査する機器 髪の毛の太さの平均が約100分の8㎜ですから、すごい精度ですね。 1枚の液晶ディスプレイ上の数ポイントだけ限定で厚みを測る機器は他社でも作れるのですが、シート全面の厚みを一度に測定できる機器は世界中で当社しか作れません。オンリーワンの技術でお客様からの信頼を頂き、世界中のディスプレイ工場に納品しています。 その他にも、カメラを通して対象物を細かく検査する技術を応用して、自動車部品や鉄橋のケーブルの検査、化石の中身の非破壊調査など、さまざまな分野で当社の技術が使われているんです。 平らに見えても、カメラの目には段差が見える。 社長は要職に就いていた大手メーカーを退職して、創業されたと伺いましたが? そうなんです。前の会社でも恵まれた環境でしたが、役職が上がるにつれ、自ら開発に携われない状況になりました。私は元々ものづくりが大好きで、新たな技術開発を続けたいという強い想いから起業を決意したのです。 今後の目標を教えてください。 例えば現在は、おにぎりの中に髪の毛が混入していることを非接触で検査することは不可能なんです。そのような不可能を技術開発で可能にし、何でも検査できる世界を実現したいですね。そのためにも世界中どこのメーカーも出していない世界一の製品を開発していきたいと考えています。 社内での開発のようす。部品製造は外注。社内では開発と最終組み立てに特化する。
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