「食鳥処理の事業の規制及び食鳥検査に関する法律」に基づき、食鳥検査を受ける施設については、食鳥検査員(自治体の獣医師)が1羽ごとに検査を行います。食鳥検査には、生体検査、脱羽後検査、内臓摘出後検査の3つの検査があり、全ての検査に合格した食鳥肉等のみがこの先の食肉加工へと進むことができ、市場へ流通することになります。
また、令和4年6月1日より上記法律改正の施行に伴い、同事業者はHACCPに基づく衛生管理計画等を定め、自治体による外部検証を受検しなければならいことが規定されました。これにより一層の食鳥処理の衛生管理が厳しくなり、食鳥肉等の安全安心確保につなげています。
県内では、令和4年12月1日より上記事業許可を受けた施設が1施設あり、同日より食鳥検査及び外部検証を実施しています。
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生体検査
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食鳥処理場に搬入された生鳥を食鳥検査員(獣医師)により1羽ずつ異常の有無を検査します。異常があればとさつを禁止します。
脱羽後検査
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とさつし、羽毛を除去した後、体表の状況について、異常の有無を食鳥検査員(獣医師)の監督の下、食鳥処理衛生管理者が確認します。異常があれば内臓の摘出を禁止し、廃棄処分します。
内臓摘出後検査
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内臓及びとたいの体壁の内側面の状況について、異常の有無を食鳥検査員(獣医師)または食鳥検査員の監督のもと食鳥処理衛生管理者が1羽ずつ検査をします。異常があれば当該部位またはとたい全部を廃棄処分します。
外部検証
施設のHACCP計画や手順書が妥当であるか、HACCPに基づく衛生管理が適正に行われているか確認する業務を実施しています。外部検証は次の3つの項目からなります。
1 現場検証
事業者が作成したHACCP計画に基づき、食鳥処理作業前の施設や機 械器具の衛生管理状況及び食鳥処理作業時の機械器具の取扱い並びに食鳥肉等の取扱いにかかる衛生管理状況等について、食鳥検査員(獣医師)が日々検査を実施します。
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2 記録検査
事業者が作成したHACCPに基づく衛生管理計画等に基づく記録・文書等を確認し、記録事項が適正か、衛生管理計画等が円滑に進んでいるか、月に1回の頻度で検査を実施し、不備があれば是正します。
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3 微生物試験
食鳥とたいの皮膚を一部を切り取って微生物試験を行い、食鳥処理場における衛生管理の実施状況を評価し、事業者へフィードバックしています。
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