特集

 

奈良をもっと元気に!
~平成26年度県予算~
 奈良県は県外で働く人の割合が高く「ベッドタウン」と言われてきましたが、もっと奈良県内で働き、買い物してもらい、楽しんでもらいたい。
 自立的な地域経済を目指して、皆さんの税金を1年間どのように使うのか、平成26年度の県予算が決まりました。

奈良で就職活動をする皆さん

県内病院の新人研修のようす

7月に完成するスイムピア奈良のイメージ

十津川村の復興住宅


 奈良県は、家計消費支出額が全国3位、個人預金残高が全国4位など家計の消費が旺盛な反面、年間商品販売額が全国46位、県外就業率が全国1位など県内の経済の活動が低く、消費と産業・雇用のバランスが非常に悪いのが現状です。
 今後、人口の減少や高齢化が進んでいくことも考えて、もっと投資・消費・雇用が県内で好循環する自立的な奈良県の発展を強力に進めていくため、平成26年度は次の4つに重点的に取り組みます。

1
自立的な奈良県経済を目指して、県内の産業・雇用が発展するための取組を進めます。

2
2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、奈良県でも、国際観光・文化発信・国際交流、スポーツ振興、にぎわいの拠点づくりに重点的に取り組みます。

3
皆さんが生き生きと活動でき、くらしやすい奈良を創るため、健康づくり、医療・福祉、こども・女性支援の各分野の充実を図るとともに、にぎわいのある住みよいまちづくりを進めます。

4
紀伊半島大水害からの復旧・復興の取組を引き続き進めるとともに、県南部・東部地域の振興や奈良県の防災力の向上に着実に取り組みます。












平成26年度県予算のすがた
 今年度の予算規模(平成26年度当初予算と25年度2月補正予算の計)は4917億円で、前年度に比べて38億円の増加となりました。

歳出予算(出て行くお金)のポイント
 人件費の減少などで、必ず支出しなければならない「義務的経費」は25億円減少しました。また、県経済を活性化させる事業を推進するための「投資的経費」は15億円増加したほか、くらし向上に向けた社会保障を充実するなどのための「一般施策経費」は48億円増加しました。

歳入予算(入ってくるお金)のポイント
 自主財源の約6割を占める県税は、地方消費税の税率引上げなどにより55億円増加する見込みです。
県自前の財源で返済する県債は減少
 県の借金である県債の残高のうち、返済時に国からの地方交付税によって手当されず、県税等の自前の財源で返済する必要のある県債は減少しました。
1 自立的な奈良県経済を目指して、産業・雇用の発展を促進する取り組み

●産業興(おこ)しに取り組みます
奈良県経済の活性化に大きな効果をもたらすと考えられる分野を絞り込んで、産業興しを行います。(2500万円)
●リーディング産業分野
(県内で、働く人や企業数が多い産業)
・医療・介護・福祉産業  ・小売業
・食品産業(製造業)
●チャレンジ産業分野
(これから成長が期待される産業)
・宿泊産業、料理・飲食業、農業、林業
・教育・研究関連産業  ・漢方

●企業誘致をさらに推進します

京奈和自動車道の御所インターチェンジ周辺で工業団地の整備を始めます。中南部の人が自宅から通勤しやすい環境をつくります。2020年度の完成を目指します。
(1億8600万円)

●起業の意欲のある企業人への支援を行います
◇起業に向けた事業計画を全国から募集して、優れた計画を表彰します。
(600万円)

ビジコン奈良2013のようす

●買い物環境を充実させます
消費税率引き上げによる消費落ち込みからの回復を後押しするため、1万円で1万1500円分の買い物ができるプレミアム商品券を10月に発行します。(3億8600万円)

農産物や加工品を生産者が直接販売するマルシェを試験的に天理駅前で開催します。(400万円)

●若者・女性の就労を応援します

◇語学力を活用した就労につなげるための「翻訳者養成塾」(300万円)
などの開催により、女性の能力を活かした身近な場所での多様な就労を支援します。

大学3回生等を対象に県内企業や卒業生の話を聞くセミナーを開きます。(200万円)

就活ガイダンスのイメージ

●観光地としての奈良の魅力を高めます
記紀・万葉プロジェクトの取り組みの一環として、古事記の魅力を皆さんにお伝えする「大古事記展」を10月18日~12月14日に県立美術館(奈良市)で開催します。(7500万円)

春日大社式年造替に向けた誘客キャンペーンを実施します。(3億700万円)

大古事記展のイメージ

●奈良のおいしい食の担い手を育てます
◇桜井市に(仮称)なら食と農の魅力創造国際大学校を整備し、農業に関する知識を持ち、世界に通用する優れた料理人の育成を目指します。
ゆったりとおいしい料理を楽しめる宿泊付きのレストラン(オーベルジュ)を併設し、実践研修を行います。オーベルジュは2015年度にオープン予定、大学校の開校は2016年度の予定です。(9億3000万円)




2 2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けた、国際観光・文化発信・国際交流、スポーツ振興、にぎわいの拠点づくりの取り組み

●外国の方をおもてなしする環境を整備します
◇猿沢池のほとりにある旧猿沢荘を、外国人観光客が交流したり、宿泊できる施設として整備します。
(2億5900万円)

旧猿沢荘

●国内外に発信して誘客できるような、多彩な文化芸術イベントを開催します
◇6月14日〜29日に、奈良を彩る音楽祭「ムジークフェストなら2014」を開催します。(1億2600万円)

9月1日〜11月30日に、奈良の文化芸術の祭典(仮称)「奈良県大芸術祭」を開催します。
(6500万円)

●国際交流をさらに促進します
スイス・ベルン州との新たな友好提携や、ベトナム等とのさらなる連携を進めます。
(3000万円)

●スポーツイベントを充実させます
◇こどもたちなどに夢や希望を!プロスポーツの観戦機会をつくります。
(400万円)
東京オリンピック・パラリンピックや2019年、日本で行われるラグビーワールドカップのキャンプ地招致に向けて調査・検討します。
(300万円)
バンビシャス奈良の試合のようす

●だれもがいつでもスポーツを楽しめる環境を整備します
◇7月、新県営プール「スイムピア奈良」がオープンします。
(1億1300万円)

スイムピア奈良の外観イメージ

工事中のスイムピア奈良(平成26年3月)

●奈良観光を世界に誇れるものにします
◇奈良公園と、その周辺の魅力向上を図るため、次の整備等を行います。
・老朽化の著しい鹿苑の改修を引き続き実施します。
・県庁舎6階に眺望の良いレストランを整備します。
 
旧猿沢荘の整備にあわせ、猿沢池周辺の散策路を整備します。
(合計で11億9500万円)

鹿苑のようす

◇朱雀大路西側を歴史公園として整備するなど、平城宮跡周辺の魅力を向上させます。
(14億1900万円)
◇県営プール跡地(奈良市)等に国際ブランドホテルと、コンベンション施設を中心とした、奈良らしい観光交流滞在拠点の整備を検討します。
(4億5800万円)


平城宮跡歴史公園拠点ゾーンの整備イメージ

3 くらしやすい奈良を創るため、健康づくり、医療・福祉、こども・女性支援の各分野の充実とにぎわいのある住みよいまちづくりの取り組み

●健康づくりに取り組む人を増やします
◇誰でも気軽に健康づくりを始められる、健康ステーションを、1月にオープンした近鉄百貨店橿原店に続いて、王寺町内にも設置します。
(2000万円)


気軽に健康をチェックできる健康ステーションのようす

●地域包括ケアシステムの構築を推進します
市町村・地域包括支援センターによる、地域包括ケアシステム構築のための取り組みを支援します。(3200万円)
【地域包括ケアシステムとは?】
重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしいくらしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が地域で一体的に提供される仕組みのことです。

●奈良県立大学シニアカレッジを開講します
4月から、シニア世代の方を対象に、高校の教科書をベースにした講義や大学教員などによる多様な講義を学んでいただきます。 ※今年度の受講の募集は終了しています。
(600万円)

●高度医療を担う医療施設の整備を進めます
◇奈良県総合医療センター(4月に県立奈良病院から改称)の奈良市平松→※六条山地区への移転整備、アクセス道路の整備を進めます。2017年春の開院を目指します。
(57億3200万円)
※奈良市石木町と七条西町2丁目にまたがる地区
◇県立医科大学附属病院(橿原市)の新病棟(E病棟)整備を支援します。2016年度の全面開院を目指しています。
(3億6300万円)
◇2016年度の開院を目指し、福神駅前(大淀町)に救急病院の整備を進めている南和広域医療組合を支援します。
(4億1200万円)


奈良市六条山地区の奈良県総合医療センターのイメージ

県立医科大学附属病院の新病棟のイメージ

南和広域医療組合の救急病院のイメージ

●少子化対策・子育てを支援します
保育士人材バンクの設置運営等、保育士確保の対策を行います。
(5700万円)
育児休業給付金に上乗せをする県内事業所に、新たに県が助成します。
(2億6100万円)

保育園のようす

●障害のある人への支援をより積極的に行います
障害のある人のニーズに応じた職場実習の受け入れ等を拡大します。
(3600万円)

障害のある人が多く働く職場

4 紀伊半島大水害からの復旧・復興、南部・東部地域の振興、防災力向上への取り組み
●紀伊半島大水害からの復旧の完了に目処をつけます
◇道路・河川等の復旧(堆積土砂の撤去を含む)を進めます。
(26億2600万円)
◇紀伊半島アンカールート(京奈和自動車道・国道168号・169号等)の整備を進めます。
(87億4800万円)

●地域の安全・安心への備えを充実させます
陸上自衛隊駐屯地の誘致と、アクセス道路の整備に関する調査を行います。
(2000万円)

五條市の防災訓練で活躍する自衛隊の皆さん

●安全・安心で快適な生活を支える生活基盤を整備します
◇利用目的に応じた交通サービスを確保するために補助します。(2億1400万円)

●南部・東部地域の魅力の発見、創造、発信に向けて取り組みます
◇11月16日、大淀町と川上村で第34回全国豊かな海づくり大会~やまと~を開催します。
(2億6500万円)

copyright NARApref.
第34回全国豊かな海づくり大会
〜やまと〜
魚の放流のようす
◇南部・東部地域を活性化させるイベントの開催や支援をします。
(3000万円)

2013年のなんゆう祭での、そまびと選手権のようす

●南部・東部地域への移住を応援します
移住や二地域居住を促進するために、空き家や廃校などを活用した、特色ある移住者の「職」と「住」の拠点施設整備を支援します。
(1200万円)




問 県財政課 TEL 0742-27-8360 FAX 0742-23-6895



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