伝染性紅斑とは 伝染性紅斑(りんご病)は、頬に出現する蝶翼状の紅斑を特徴とする、小児を中心に流行する疾患です。 両頬がりんごのように赤くなることから「りんご病」と呼ばれることもあります。 年により流行のパターンに違いがありますが、主に1月~7月にかけて症例数が増加します。
原因と症状 【原因】 伝染性紅斑は、ヒトパルボウイルスB19による感染症です。 【症状】 10~20日の潜伏期間後に、頬に紅い発疹が現れます。続いて、手・足に網目状と表現される発疹がみられます。 これらの発疹は1週間前後で消失しますが、なかには長引いたり、一度消失した発疹が短期間のうちに再び出現することもあります。
感染経路 患者の咳やくしゃみにより排泄されるウイルスから感染します。 ウイルスは、頬に発疹が出現する7~10日くらい前の微熱や感冒症状などの前駆症状がみられる時期に 最も多く排泄されています。 発疹が出現している時期は、ウイルスの排泄はほとんどなく、感染力もほぼ消失しています。
予防方法 ウイルス排泄時期に特徴的な症状を示さないため、予防が難しい疾患です。 伝染性紅斑に感染しても、ほとんどの場合は軽い症状ですみますが、妊婦の方は注意が必要です。 妊婦が感染すると、胎児の異常や流産する場合があります。 妊婦の方は、感冒様症状のヒトとの接触を避けるようにし、注意して下さい。