猫の場合
〇猫ってどんな動物?
猫の起源は今のアラビア半島やアフガニスタン付近といわれています。とても乾燥した地域で住んでいた動物なので、少ない水でも生きていけるような進化を遂げており、そのぶん腎臓に負担がかかりやすい体の構造になっています。
水は切らさずに与えてください。
〇完全室内飼育
日本において、昔から猫は家の外と中を行き来して飼われることが多く、そのため多くの子猫が生まれ、それらが保健所に持ち込まれるケースが非常に多いです。外の世界は交通事故、けんか、感染症など猫にとって危険がいっぱいです。一般的に野良猫の寿命は3年から5年、完全室内飼育をした猫は15年以上といわれています。
また、ダニが媒介するSFTSウイルスに感染した猫に咬まれ、重症熱性血小板減少症候群により人が死亡する事例も発生しています。
猫を飼うのなら、必ず室内で飼いましょう。
〇避妊去勢手術
完全室内飼育をするのに欠かせないのが避妊去勢手術です。メスが子供を生まないためなのはもちろん、オスが他のメスを妊娠させないためでもあります。発情に伴うストレスやスプレー行動などの解消のため、必ず避妊去勢手術をして飼いましょう。なお、当センターからの譲渡猫は全て避妊去勢手術をしてから譲渡しています。
〇猫を飼うにあたって
どんな動物でもそうですが、ペットとして飼う以上終生飼養が絶対条件です。そのうえで、単にかわいがるだけでなく、健康管理や病気の予防、受動喫煙の防止、温度管理など動物福祉を満たす飼養をしましょう。
(1)あなたの住まいでは猫が飼える住宅環境ですか?
(2)猫の寿命は15年以上です。将来のことも考えていますか?
(3)猫を不幸にしない、不幸な猫を増やさないという心構えがありますか?
(4)毎日の食餌だけでなく、病気や不妊手術などの費用を負担できますか?