主要プロジェクトの最前線 ~現場で活躍する技術職員~

 県土マネジメント部及び地域デザイン推進局の事業概要

 奈良県の土木・建築行政の事業の概要をまとめたパンフレットを作成しています。

 奈良県の主要プロジェクトについて知ることができます。(口述試験や論文試験の対策に使えるかも?)

 こちらのページからダウンロードしていただけます。

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主要プロジェクトの最前線

 

 



「県と市町村との協働によるまちづくり」の記事へ

「大和川流域総合治水対策」の記事へ

「京奈和自動車道の整備促進」の記事へ

「紀伊半島アンカールートの整備推進」の記事へ

「『世界に誇れる奈良公園』を目指して」の記事へ

 


 リニア中央新幹線は、東京都~名古屋市~奈良市附近~大阪市を、時速500kmの速度により約1時間で結び、国土構造に大きな変革をもたらすと言われる夢の超特急。全国新幹線鉄道整備法に基づき、「国民経済の発展」「国民生活領域の拡大」「地域の振興」といった目的を達成するため整備が進められる国家的プロジェクトである。国が定める整備計画において、主要な経過地として『奈良市附近』と定められている。

 しかし、東京・名古屋間では、平成26年10月に全国新幹線鉄道整備法に基づく工事実施計画が認可され、12月には工事着工されたが、名古屋・大阪間では、工事実施計画認可前に行う環境影響評価の計画段階環境配慮書すら示されておらず、駅位置やルートが未だ絞り込まれていない。

 



全国同盟会による国に対する要望活動

 こうした中、政府において、財政投融資の活用・工夫によりリニア中央新幹線の全線開業を最大8年間前倒しすることが決定された。これにより、リニア中央新幹線の「一日も早い全線開業」に向けた取り組みは新たなステージに入った。今後、名古屋より西側の各県は、この動きに的確に呼応するため、速やかに地元の協力体制の構築やリニア駅へのアクセス及び駅周辺のまちづくりの検討を進め、円滑な工事着工へとつなげていく必要があり、そのためには、財政的・法制的な措置のみならず、ルートや駅位置の確定、一日も早い全線開業につながる環境影響評価手続きの早期着手が必要である。

 

 



課内検討の様子

 このため、現在本県では、駅位置及びルートの早期確定に向け、国や建設主体であるJR東海への要望活動や、広報啓発活動など、県内一丸となって幅広い取り組みを行っている。また、三重・奈良・大阪ルートの実現に向けて、三重県、大阪府及び三府県の経済団体とも共同し、要望活動や啓発活動など建設促進に向けた取り組みも進めている。
 他にも、本県では、想定ルート・駅位置等に関する県独自の先行調査・検討を進め、JR東海が名古屋・大阪間のルートに着手した際、整備が円滑に進むよう準備を進めている。今後、ルート、駅位置が決まれば、県土の発展に向けて、地元市町村とともにまちづくりを進めていくことになる。


 

 リニア中央新幹線は将来、国土の構造を変え、日本の国際競争力を強化し、日本人のライフスタイルをも変えることが期待される。この国家的プロジェクトの一端を担い、新たな日本の夢を描く仕事に携わることの責任を感じながら、国やJR東海を始め沿線都府県、そして本県関係者など、多くの方と力を合わせて、完成に向かって一歩ずつ前へ進めていきたい。




一日も早い全線開業に向けたPR横断幕

平成27年11月掲載
平成29年  9月更新
平成30年  5月更新

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(地域交通課 > リニア中央新幹線)

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奈良県と斑鳩町とのまちづくり
に関する包括協定締結式

城下町の風情が残る町並み
(大和郡山市近鉄郡山駅周辺地区)

「県と市町村とのまちづくり連携協定」の
枠組みを作る

 奈良県のベッドタウン地域では、一挙に高齢化が進み急速な人口減少に見舞われると予想される。こういった少子高齢化・人口減少時代の到来を背景として、奈良県では、地方行政の効率化を進めるためには県と市町村が対等な立場で連携・協働を進める必要があると考え、県と市町村との連携を基本とした取組を行っている。
 特にまちづくり分野においては、地域性を活かした賑わいのある住みよいまちづくりを県と市町村とで一体的かつ計画的に進めていくことを目的として、県と市町村との「まちづくり連携協定」の枠組みを作った。まちづくりの重要な要素として、道路、公園などの公共インフラ、既存の県有施設・県有地などが挙げられるが、これら公共施設をどう効率的に活用していくかが大きな鍵になるとともに、基本的な都市計画や公共交通などの知識も必要であるため、土木及び建築の技術職員が中心となって本業務を行っている。
 また、まちづくりは市町村が基本的な役割を担うと考えられるものの、奈良県内では小規模町村をはじめ技術職員が十分確保されているとは言えず、県からの技術的支援を必要とする場合もある。


桜井市三輪地区の
まちづくり住民会議の様子
川西町近鉄結崎駅周辺地区
まちづくり基本構想(一部)

協定の枠組みに沿って進めていく中で、
実情に応じ詳細を検討する

1.検討する地区を決め、まちづくり方針が県と市町村で合意した場合は「包括協定」を締結。
2.協働でまちづくり基本構想を策定し、地区毎に「基本協定」を締結。
3.具体的な事業内容や事業主体を決定していき、事業毎に「個別協定」を締結。
 このように、市町村のプロジェクトの進捗にあわせて段階的に協定を締結し、県は財政支援及び技術支援を行っていく、というのが協定の大きな枠組みである。といっても、市町村及び地区によって状況や課題は千差万別であるため、検討体制をどのように構築するか、財政支援できる事業はどの範囲か等、実情に応じて実務的にうまく回るように、詳細部分を検討している。


桜井市保健福祉センター
「陽だまり」

天理駅周辺地区
天理駅前広場「コフフン」

段階的に、県と市町村が
協働でプロジェクトを進めていく

 平成26年10月からこれまで多数の市町村と包括協定を締結した。現在、それぞれの地区において、まちづくり基本構想及びまちづくり基本計画の策定に向けた検討などを県と市町村職員が協働で行っている。県と市町村が構想策定段階から一体的に検討することにより、県・市町村職員に共通認識が発生し、それぞれのまちづくり意識が向上するといった効果が上がりつつある。プロジェクトが始まってから数年経ち、それぞれの地区において具体的なまちづくりの構想が策定されつつあり、また、桜井市では「医療・福祉」「子育て」「健康」の拠点として、桜井市保健福祉センター「陽だまり」が、天理市では賑わいの拠点として天理駅前広場「コフフン」がオープンした。今後も技術力を活かしつつ、まちづくりに前向きでやる気やアイデアのある市町村を積極的に支援するため、連携協定を締結して多くの市町村と相互に情報や意見の交換に努め、まちづくりプロジェクトの推進を図っていきたいと思っている。
 一言で「まちづくり」といっても、その内容は実にさまざまであり、多様な取組がある。関わっている人の分野もさまざまであり、だからこそ面白い。皆さんも、県と市町村とのまちづくりプロジェクトに関わってみませんか?



 

 

平成27年11月掲載
平成29年  9月更新
平成30年  5月更新


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(地域デザイン推進課 > 県と市町村の協働によるまちづくりについて)

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昭和57年8月の出水被害状況
(王寺町)

洪水被害から 『くらし』 を守る
 大和川は笠置山地に源を発し、奈良盆地を放射状に流れる大小の支川が合流しながら、生駒・金剛山地に挟まれた亀の瀬を抜け、大阪へ流下します。奈良盆地は、地形的に雨水がたまりやすく、また、昭和30年代後半から地域開発の急速な進展もあいまって、土地の保水機能が著しく低下しました。
 昭和57年には台風10号の洪水により、1万戸以上の床上・床下浸水の被災家屋が出るなど、大和川流域にとって戦後最大の被害を受けました。このような洪水災害の発生防止・軽減を目的として、河積(川の水が流れる面積)を拡大して、流下できる水の容量を増やしたり、遊水地をつくって川の流水の一部を遊水地内に越流させ、一時的に河川の水位上昇を抑制するなどの「治水対策」、防災調整池での水の貯留、ため池の治水利用、校庭や駐車場等の雨水貯留浸透施設整備などの「流域対策」とを中心とする総合治水に、国、県、市町村、県民、事業者その他の大和川流域の関係者の協力のもと、取り組んできました。

 しかし、社会情勢、気象状況等の変化により、流域対策の取組が進まないこと、小規模開発の増加及びため池の減少による河川への流入量の増加、浸水区域における土地利用等の総合治水における新たな課題が発生しており、これまでの総合治水の取組を踏まえ、課題を克服するための総合治水の取組を一層強化するとともに、総合治水の取組を体系的に実施することが必要となっていました。

 そこで、治水対策、流域対策及び土地利用対策の三つの対策を中心とする大和川流域における総合治水を推進することにより、県民が安全に安心して暮らせる社会を実現するため、「大和川流域における総合治水の推進に関する条例」を制定し、平成30年4月1日から施行(一部は平成30年10月1日施行)しました。これらの取組により、人々の生活を水害から守り、水害に強いまちづくりを実現するのが「大和川流域総合治水対策事業」です。


地蔵院川(未改修箇所)

地蔵院川(改修済箇所)

やってきてよかった!
 大和川の支川として、奈良市~大和郡山市を流れる「地蔵院川」においても、河積を拡大する事業を進めています。工事の内容は、川底の掘削、川岸をまもるコンクリートブロック護岸の整備などです。
 事業の流れとしては、どのように河積を大きくするか、そのためにはどんな構造物を作るか設計し、関係機関(電気・ガス事業者、警察など)との調整や地元住民への説明を経て工事を行います。
 ただし、工事が設計通りにスムーズに進むことはまずありません。着工から竣工にいたるまで、ほぼ毎日様々な問題が起こります。
 具体的には、現場地形が設計図面と合わない、工事に必要な機材の調達が間に合わない、資材置き場のスペースが無い、工事騒音・振動による周辺環境への悪影響などです。施工方法を変えるのか、工程を再調整するのか、他の機材を選ぶのか・・・これらを自分一人で解決していくことは正直とてもできません。職場の同僚・上司との相談はもちろん、施工業者、設計業者、関連機関との打合せ、そして何より地元住民のご協力をいただくことで、一つ一つ課題の解決策を詰めていき、はじめて工事完成へと進められます。
 このように様々な問題をクリアした末に竣工の日がやってきます。問題が多ければ多いほど完成した現場を確認したときの達成感・感動はひとしおです。土木職として「やってきてよかった!」と一番うれしい瞬間です。


竣工検査状況

自分の気持ちに正直に
 現在、奈良に暮らす方々の生活を守る仕事に奈良県職員として携わらせてもらっており、学生時代に漠然と描いていた「人の役に立つ仕事がしたい」という思いを少しずつ実現できているかなと感じる日々です。
 自分の気持ちに正直に生きていくのが難しい世の中ですが、本当に、やりがいのある、誇りを持てる仕事です。皆様もぜひ一緒に働きましょう!




平成27年11月掲載
平成29年  9月更新
平成30年  5月更新
 

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(河川課 > 大和川流域総合治水対策)

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大和北道路計画平面図

国道24号柏木町交差点付近の
慢性的な渋滞

 奈良県では「道路整備基本計画」において、京奈和自動車道を「骨格幹線道路ネットワーク」を構成する路線と位置づけ、早期の整備を目指しております。京奈和自動車道は国土交通省により整備が進められていますが、県も様々な面で協力しています。

現在の整備状況
 県内の京奈和自動車道のうち、平成29年8月には御所南ICから五條北IC間が開通し、暫定2車線の区間を含むと約6割(64.6%)が完成しています。
 すでに供用されている区間では、企業立地の促進により新たな雇用が生まれたり、観光客の増加により地域経済が活性化されるなど、京奈和自動車道の整備によるストック効果が表れてきています。一方で、未供用の区間については、平行する国道24号を中心に朝夕には慢性的な渋滞が発生しており、残る未供用区間の早期整備が必要です。

 

 


国との協議の様子

奈良県の取り組み
 そこで、県では、国土交通省に対する早期整備の要望活動だけでなく、以下のような取り組みにも積極的に協力しています。

(1)国の担当者と一緒に地域住民の方に事業説明をしたり、他の行政機関との打ち合わせに加わったりしています。

 

(2)国、地元沿線市と連携して用地買収を実施しています。(現在開通している区間についても県による用地買収を実施した区間もあります。)

(3)国、地元沿線市と連携して、調査・設計・施工時の諸課題への対応を協議しています。

(4)国、県が役割分担し、京奈和自動車道を軸とした道路網整備を推進しています。 


大和御所道路(既開通区間)

郡山下ツ道JCT
(平成27年3月22日開通)

「これからできるもの」を説明する難しさ
 用地買収や事業説明をする時点では、当然ですが、現地にはまだ何もありません。地域住民の方はプロではありませんので、図面で説明されても、よくわからないことも多いと思います。例えば大和郡山市内の多くの区間では現在の国道24号の真ん中に4車線の高架の自動車専用道路ができる予定であり、合計8車線の道路ができることは地域にとっては非常に影響の大きいことです。既に開通したところのように企業立地が進む可能性がある一方で、地域住民の方にとっては道路を横断しにくくなるなどの問題が発生するかもしれません。
 そのときに、担当者としては地域住民の方が質問される疑問点に答えることが重要なのはいうまでもありませんが、まずは地域住民の方に疑問に思ったことは質問していただき、それをひとつひとつ解消していただくということが大事なのだと思います。このことは、県の事業でも同じですが、これほど大きな事業だと「これからできるもの」を想像していただき、理解していただくのは難しいため苦労します。

これからの取組
 平成29年8月19日、京奈和自動車道御所南IC~五條北IC(7.2km)が開通しました。この区間が開通し、橿原市から和歌山市までの京奈和自動車道が繋がることで、産業、観光、救急が発展する素地ができたことは奈良県としても大きな前進です。また、地元住民の方からの「便利になった。」「開通を待ち望んでいた。」という喜びの声を聞くと、奈良県職員として大きな道路事業に携わったやりがいを感じます。

 奈良県ではまだ京奈和自動車道が開通していない区間があります。これからも様々な課題を関係機関と連携しながら解決し、1日でも早く開通することで、奈良県が発展し、また、地元住民の方々に喜んでいただけるよう、取り組んでいきます。




平成27年12月掲載
平成29年  9月更新
平成30年  5月更新
 

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(道路建設課 > 主な事業 > 主な国の事業箇所)

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 国道168号五條新宮道路〔地域高規格道路〕は、紀伊半島アンカールートとして紀伊半島全体の防災性を向上させ、広域災害に対する対応力の強化とともに、奈良県南部の地域づくりを支援します。


 紀伊半島アンカールートは、海岸線沿いの近畿自動車道紀勢線と内陸部から紀勢線につながる国道168号五條新宮道路等で構成され、紀伊半島全体の道路ネットワークの代替性及び多重性により、リダンダンシーを確保し、近い将来の発生が危惧される南海トラフ巨大地震等の広域的な大規模災害への対応を高める極めて重要な幹線道路ネットワークです。

 国道168号五條新宮道路は、奈良県五條市(京奈和自動車道)と和歌山県新宮市(近畿自動車道紀勢線)を結ぶ延長130kmの地域高規格道路であり、紀伊半島アンカールートの南北軸を形成し、高規格幹線道路の空白地帯である紀伊半島の内陸部を縦断して沿岸部にアクセスする極めて重要な幹線道路です。国道には、国土交通省が管理する直轄国道と、都府県や政令市が管理する補助国道があり、国道168号は、奈良県が管理する補助国道ですが、災害に強い道路整備による紀伊半島全体の防災性の向上のため、県と国が役割分担し整備に取り組んでいます。


辻堂バイパス(五條市)

斜面崩壊現場での復旧工法検討
(十津川村桑畑)

 現在、奈良県事業で阪本工区、新天辻工区(平成30年度事業着手)の整備を進め、国土交通省の直轄事業で長殿道路、風屋川津・宇宮原工区、十津川道路の整備を進めています。平成28年3月には川津道路3.2kmが全線開通し、平成30年3月には辻堂バイパス4.1kmが全線開通しました。

 国道168号五條新宮道路は、広域的なネットワークを担う重要な路線である一方で、地域にとって住民の生活と安全を守る「命の道」です。防災面のみならず、人と物の流れを活発化し、地域の活性化を図るうえで必要不可欠な道路です。しかしながら、未改良区間が多く、台風などの豪雨により、斜面崩壊や落石などの災害が毎年のように発生しています。このため、道路災害の前兆現象の早期発見による「予防対策」や発災後の地域生活・経済への影響をできるだけ少なくすることに重点をおいた「減災対策」、迂回路の有無や斜面の危険度を踏まえた危険箇所の「防災対策」に効率的・効果的に取り組んでいます。


防災検討委員会での
専門家との意見交換

トンネル掘削現場での岩盤判定
川津道路

親子で見て学ぶ工事現場見学会
辻堂バイパス

 道路の改良、維持・補修において、職員が取り組む業務は大きく3つのパートに分かれています。

1.「計画業務」
業務の計画を立て、関係する庁内組織や関係機関などと調整する
2.「設計業務」
工事の内容を定め、構造物等の設計や積算を行う
3.「監督業務」
契約となった工事現場で、安全管理・品質管理・工程管理を行う

 これら3つの業務が一体となり、道路事業を進めています。

 土木事務所は県民との接点であり、事業を行う地域の住民との意見交換の窓口を担います。道路は県民生活や経済活動の基盤となる最も根幹的な社会資本の一つです。道路整備へのニーズが多様化し、また道路整備に関する取組が複雑化する中、県民や道路利用者へのサービスの向上を図るためには、ニーズを的確に把握するとともに、道路整備に関する各種施策や事業の内容について、県民にわかりやすく説明し、理解と協力を得ることが重要です。積極的な県民コミュニケーション、施策の「見える化」と県民意見の反映に積極的に取り組むことが求められています。


橋梁架設現場での出来形確認
辻堂バイパス

 国道168号五條新宮道路は、急峻地形を通過する山岳道路です。平成23年の紀伊半島大水害では、多くの箇所で道路が寸断される一方、高い規格で整備された道路は、損壊することなく応急活動等に大きな役割を発揮し、災害に強い道路の必要性が改めて浮き彫りになりました。とりわけ、地域高規格道路である国道168号五條新宮道路は、紀伊半島アンカールートとして紀伊半島全体の強靱化を図る観点からも特に重要な広域幹線であることから、引き続き、全線早期整備に向けた取り組みを進めます。




平成28年1月掲載
平成29年9月更新
平成30年5月更新

 

五條土木事務所について詳しくはこちら
(県土マネジメント部 > 五條土木事務所)

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「世界に誇れる奈良公園」を目指して


 

奈良公園とは
 奈良公園は、国内外から年間1,000万人以上の来訪者が訪れる日本を代表する観光地であり、市街地に隣接した公園です。
 その歴史は、1880年(明治13年)の開設に始まり、公園地の整備や拡張を繰り返し、現在、都市公園としての奈良公園の面積は約511haとなっています。しかし、一般に認知されている奈良公園とは、春日大社、東大寺、興福寺、手向山神社、国立博物館などを含めたものであり、この概念でいうと約660haという広さになります。


 また、奈良公園は、「自然的特質」「歴史的・文化的特質」「公園的特質」の3つの特質を有しており、これらが融合した独特の風致景観を形成しています。

「自然的特質」
若草山や世界遺産「春日山原始林」をはじめとする自然環境や国指定天然記念物「奈良のシカ」や野鳥など多くの生物の生息環境を有していること

「歴史的・文化的特質」
平城遷都以来の春日大社や興福寺、東大寺等の社寺境内地を中心に有形文化財(建造物)や史跡等の指定文化財が集積するとともに、若草山焼きや東大寺二月堂修二会等の様々な伝統的行催事を継承する場を有していること

「公園的特質」
猿沢池や浮雲園地などの公園施設と、桜や松など奈良公園を特徴付ける植栽樹木とが相まって美しい風致景観を多くの人々が享受できる場を有していること


地元の住民への工事説明

竣工検査の状況

奈良公園事務所の業務
 奈良公園事務所では、来訪者がゆったりと心地よく過ごせるように、公園環境の保全、安全の確保のための維持管理・修繕業務を行っています。たとえば、倒木の恐れがある樹木の伐採や公園内の池の浚渫工事などを実施して、良好な公園景観の確保に努めています。
 また、「世界に誇れる奈良公園」を目指して、さらなる魅力の向上・創出のために、公園施設の整備改修事業を実施しています。具体的には、奈良公園周辺の渋滞緩和と奈良公園の魅力向上を目的とした「(仮称)登大路バスターミナル」の整備、周遊環境の向上を図る歩道整備や案内サイン整備、ケガや病気の鹿を保護する施設である「鹿園(ろくえん)」の改修などが挙げられます。
 これらの事業について、事務所の職員としては、
・工事の計画、設計、積算業務
・文化財、風致、警察など関係機関との協議、調整
・地元住民への工事説明
・工事の現場監督、検査
・施設の巡視点検
など、さまざまな業務に携わっています。


焼き直し作業のようす

 さらに、奈良公園事務所特有の業務として、若草山や春日山原始林を守るために山林火災を想定した消防訓練や、毎年1月の第4土曜日に行われる伝統行事である「若草山焼き」を、地元の消防団員と共に実施しています。今年の山焼きは、天候による影響で山全体の2割程度を焼くにとどまったため、後日、燃え残った草地を焼き払う「焼き直し作業」が行われました。
 このような業務は奈良公園事務所でしか経験できないものです。


奈良県職員を目指すみなさんに一言
 奈良公園事務所は、世界遺産「古都奈良の文化遺産」を支えると共に、世界中からの来訪者への「おもてなし」を提供する最前線の職場です。景観や環境、観光など多くの分野で活躍できる奈良公園の仕事に、みなさんも関わってみませんか?
 シカがたくさんやって来るし、景色も良く静かで環境抜群の職場です。事務所の建物も出来たばかりで木の香りがしますよ。おすすめの職場です。



平成28年3月掲載
平成29年9月更新
平成30年5月更新
 

奈良公園事務所について詳しくはこちら
(県土マネジメント部 > 奈良公園事務所)

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