コレクション展 新・古美術鑑賞 ―いにしえを想いて愛せる未来かな

 

 

 

 

 

コレクション展

コレクション展

 新・古美術鑑賞 New Ways of Seeing Japanese Art

 ―いにしえを想いて愛せる未来かな

 2025 .4. 5 (Sat) -  5. 18 (Sun)

概要

古美術の新しい見方を体験する展覧会


現代を生きるわたしたちにとって、江戸時代より前につくられた日本の古美術の大半は、自分の日常には溶け込まない、埃をかぶった過去の遺物のように思えるのではないでしょうか。 

しかし古くから日本では、絵画はうつろいゆく四季と共に、信仰、芸道、文芸、娯楽などの諸文化と交わりながら、特別な行事から日々の生活までさまざまな場面で鑑賞されたものでした。

現代のわたしたちも、カレンダーをめくって季節と共にイラストや写真を楽しみ、お気に入りのポストカードを部屋に貼り、推しのポスターを眺め、音楽をディスクジャケットや動画と共に楽しんでいます。これは、古美術を愛でた当時の人々の感覚と大きく変わらないと思われます。

本展は屏風掛軸扇面浮世絵という日本文化の中で育まれた多様なかたちを持った古美術を、失われた過去の人々の鑑賞スタイルに想いを馳せながら「体験」してみようという試みです。

美術がなくても人は生きていけますが、美術は日々に彩りをもたらしてくれます。過去の人々の想いを載せた美術を鑑賞することは、現代を生きるわたしたち自身と向き合う時間になるでしょう。

難しい前知識は必要ありません。花を愛でるように、歌を口ずさむように、古美術をたのしんでみませんか。

 

  会期  2025年 4月 5日(土)~ 5月 18日(日)

  ※一部作品については展示替をいたします。

前期  4/5 - 4/27   後期  4/29 - 5/18
休館日 月曜日、5/7(水)                                                                                                                                                    ※5/5(月・祝)は開館
開館時間   9:00~17:00(入館は16:30まで)

  観覧料    一般      400(300)円

       大学生   250(200)円

※()内は20名以上の団体料金

※ 小・中・高生及び18歳未満は無料 

※ 65歳以上は平日無料

※ 身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳(アプリを含む)をお持ちの方と介助の方1名は無料

主催        奈良県立美術館
後援      奈良新聞社、公益社団法人奈良市観光協会
協力     株式会社墨運堂、福西和紙本舗、藤田畳店、丸山表具、株式会社岩野平三郎製紙所、現代短歌社

   チラシ   チラシ表面(jpg 1553KB)

                            裏面(jpg 1807KB)

プレスリリース       プレスリリース             

 

みどころ

1. 過去の人々の感性に触れる   ―驚きと共感の鑑賞体験

本展では、屏風掛軸扇面浮世絵という日本文化の中で育まれた多様なかたちを持った絵画を取り上げ、過去の人々がどんな場面 で、どのような気分で美術を鑑賞したか、各美術作品の背景にはどんな文化や社会があったのか、ということに想いを馳せながら古美術を鑑賞する体験を提供します。


  2. ギャラリー展示作家・荒井恵子氏とのコラボによる体験展示コーナー

第 1 章 屏風の展示室と1階の和室に、水墨画家/現代美術作家・荒井恵子氏の作品を展示します。そもそも、屏風や掛軸などの古美術は本来、美術館のガラスケースのような隔たりのない、和室などの生活空間で鑑賞するものでした。どちらのコーナーでも靴を脱いで畳の上にあがり、座って見上げたり、近づいたりして、作品を鑑賞していただけます。過去の人々の鑑賞方法を、身体を使って追体験できる展示コーナーになります。


  3. 奈良ゆかりの歌人・榊原紘氏を迎える「令和の屏風歌会」など体験型ワークショップも充実

本展では、作品を見るだけではなく、より親しむために、鑑賞体験をアップデートするワークショップを企画しています。最も目玉となるのは、奈良ゆかりの歌人・榊原紘氏を講師としてお迎えする「令和の屏風歌会」の開催です。平安時代、屏風に描かれた絵を主題として和歌を詠む営みがあり、そこで詠まれた和歌を「屏風歌」と呼びました。屏風を題材に、現代の感性と言葉で、“令和の屏風歌”を詠む企画は、参加者にとって、過去の人々のこころに接し、古美術を身近に感じる機会になると思われます。なお、会場には常設で短冊カードを設置し、歌会不参加の方も自由に歌を詠んでいただけます。

また、扇形の枠の中に、展示作品から切り抜いたモチーフをコラージュしてオリジナルの扇絵を作る常設のワークショップも開催します。これらのワークショップによって、新しい切り口で古美術に親しむきっかけを作ります。


  展示構成

  はじめに ―古美術から過去の人々とつながる

  第 1 章 屏風 ―大きくて、折れ曲がる

   

伝雪舟 秋冬山水図屏風 室町時代・15-16世紀

 

  第 2 章 掛軸 ―好きなところに、掛けられる       

伝浮田一蕙 紀貫之像 江戸時代・19世紀


 第 3 章 扇面 ―あおぐだけじゃない、特別なかたち         

                                            

州信印 三聖図扇面 安土桃山時代・16世紀                         

 

 第 4 章 浮世絵 ―手元でみる美

歌川国芳画 人かたまって人になる 江戸時代・19世紀

(前期展示:4/5 - 4/27)

 

関連イベント

ワークショップ「令和の屏風歌会」 

講師:榊原紘 氏 [歌人]

日時 :

(1)4月19日(土)14:00~15:30 

 展覧会鑑賞ツアー・作歌レクチャー

(2)5月 3 日(土)14:00~16:00 

    歌会(短歌鑑賞会)

※(1)(2)でひとつのワークショップです。両日参加可能な方のみお申し込みください。

会場 : 1Fレクチャールーム・展示室

定員 : 15名(事前申込制・先着順)

※奈良スーパーアプリでの申込受付を予定しています。受付開始は3月中旬頃予定。

                                                                                                    

美術講座「日本美術の鑑賞史 ―室町・安土桃山時代を中心に」

講師:村上かれん [当館学芸員]

日時:4月26日(土)

   14:00~15:00 (開場13:30)

会場:1Fレクチャールーム

定員:60名(当日先着順)


学芸員と巡る単眼鏡ツアー

日時:4月12日(土)・5月11日(日)    

各回約50分   (1)10:00~ (2)11:00~ (3)13:00~

定員:10名(開始30分前より整理券配布)

※ イベントはすべて参加費無料(当日の観覧券が必要)。申込方法など詳細はホームページにて随時ご案内いたします。


常設ワークショップ 扇絵コラージュ

扇型の枠の中にモチーフを貼り合わせて自分だけの扇絵を作ろう!!

会場:ショップ脇フリースペース無料エリア

※ 常設ワークショップのみ、当日の観覧券をお持ちでなくてもご参加いただけます。

 

お問い合わせ

県立美術館
〒 630-8213 奈良市登大路町10-6

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