絹谷幸二(1943-) 一面 昭和61年(1986) 顔料・カンヴァス 193.9×259.1cm
奈良県立美術館40選
絵画(近代・現代)
奈良市出身の絹谷幸二(きぬたにこうじ)は、ヴェネツィア留学で学んだフレスコ画の古典技法を現代絵画に活かし、原色と自由奔放な筆致で、機知とユーモアに満ちた絵画空間を生み出している。 ヴェネツィアの知人の逸話をテーマに描かれたこの作品は、作者がここ10年来好んで用いてきた、キュービックな顔や口許からあふれでる文字、砂中にうごめく人、犬、ヴェネツィアの街並みなどといった日常的なモティーフを画面狭しと配し、物語性を強調した大作である。現代具象絵画に新領域を開拓しつつある、との評価により第19回日本芸術大賞を受賞。
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