作家紹介
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赤松加奈《four fruits》2024
赤松加奈《風にゆれる》2023
赤松加奈(1990年、奈良市生まれ、大和郡山市在住)は、家業である農業を営みながら、自然の風景から得られたインスピレーションを絵画作品にしている作家です。自然が見せる生命の力強さを彩り鮮やかな色彩で描き出した絵画世界からは、観る者に自然そのものの姿や自然と共にある人々の暮らしへの愛おしさを教えてくれます。2015年に京都造形芸術大学大学院を修了し、現在は奈良を拠点に地域での展覧会をはじめギャラリーやコンクールなどに出品しながら、美術講師として子どもたちの美術教育にも関わっています。
作家メッセージ
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病院の駐車場から見た東の山々が本当にきれいだった。
痺れと痛みで弱った夫と起きている間は体力100%の赤ちゃんのプロレス。
小さいけれど全身で夫にアタックをかます娘。容赦がない。
99歳で祖母が亡くなった。大往生。
突然のことで慌ただしい家。娘は毎日の訪問客に自分が主役だと思い大層楽しんだ。
四十九日までの法要。娘にとっては仏間に行ったら楽しいことがあるとインプットされたようだ。毎晩早く連れていけと要求する。
今年の夏は暑すぎて長すぎた。庭のサザンカが枯れてしまった。
畑ではいちじくが小さい実をたくさんつけた。
母は人生最大のピンチや…とつぶやき、
私はこの夏を“地獄の夏休み”と名づけた。
夏が終わりかけたころ、手をグーパーグーパーして、夫が農作業に出かけた。
作家プロフィール
1990年奈良市生まれ、大和郡山市在住。2015年京都造形芸術大学大学院芸術表現専攻ペインティング領域修了。近年の展示に「Idemitsu Art Award アーティスト・セレクション 2024」(国立新美術館/東京)、個展「土の声を聞き、風とあそぶ」(2023年、NEUTRAL/ 京都)、個展「みんなの部屋」(2021年、喜多美術館/奈良)、「新世代への視点2019 赤松加奈展」(コバヤシ画廊/東京)などがある。群馬青年ビエンナーレ 2019 大賞受賞、FACE2018損保ジャパン日本興亜美術賞 審査員特別賞受賞、シェル美術賞 2018 入選など
作家HP:https://www.kanaakamatsu.com