特別展 大和の美~古都を彩った絵師たちの競演

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詳細

 

[主催]奈良県立美術館 

[後援]NHK奈良放送局、奈良テレビ放送、奈良新聞社、西日本旅客鉄道株式会社、近畿日本鉄道株式会社、奈良交通株式会社、公益社団法人奈良市観光協会、奈良県教育委員会

[会期]令和7(2025)年1月18日(土)~3月9日(日)

(前期)1月18日(土)~2月9日(日)、(後期)2月11日(火・祝)~3月9日(日)

[開館時間]9時~17時 ※入館は16時30分まで

[休 館 日]月曜日(ただし、2月24日、3月3日は開館)、2月25日(火)

[観 覧 料]一般800(600)円、大・高生600(400)円、中・小生400(200)円

※( )内は団体料金(20名以上)

※身体障がい者手帳・療育手帳・精神障がい者保健福祉手帳(アプリを含む)をお持ちの方と介助の方1名は無料でご観覧いただけます。

 

プレスリリース

展覧会チラシ

展示リスト

 
 かつては大和(やまと)と呼ばれた奈良県は、悠久の歴史と自然豊かな風土とが織りなす独特の文化を形成してきました。
 古の都、そして社寺王国として歴史の舞台で重要な役割を果たした古代・中世には、信仰を中心とする寺社の文化が育まれ、今日に至るまで奈良の美術を表す特質となっています。門前町や城下町が栄えた江戸時代には、武家社会の中で多彩な文化活動が展開され、大和独自の美術工芸も発達しました。また、庶民の行楽の場でもあった名所旧跡には文人墨客が往来し、美術の格好の題材として取り上げられるようになります。そして近代に入ると、こうした伝統を受け継ぎながらも、一方では西洋伝来の洋画も流入し、古都・奈良の地は、美術家たちを刺激する無尽の創造源ともなっています。
 本展では、中世から現代までの奈良ゆかりの絵画作品を展示し、その流れをたどります。通覧されることの少ない奈良の絵画史を振り返ることで、奈良の美術が持つ魅力や特質を概観すると同時に、知られざる絵師・画家たちの存在に光をあて、多様な側面に目を向ける機会ともなれば幸いです。また、併設展示では、奈良の美術工芸を紹介し、大和に息づく美と技の世界をご覧いただきます。

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(左)二条英印《鹿島立神影図》南北朝時代・1383年、春日大社

(右)柳沢淇園画・柳沢信鴻賛《関羽像》江戸時代・1745-1748年頃、東京国立博物館(後期展示)

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大村長府《家族団欒図》明治40~41・1907-1908年頃、星野画廊

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普門暁《鹿、青春、光り、交叉》大正9・1920年、奈良県立美術館

 

序章 古代・ヤマトの美

高松塚古墳壁画や法隆寺金堂壁画、正倉院宝物などの模写作品の展示を通じて、国際色豊かな古代大和の絵画の一端を紹介します。

第1章  中世・南都の美

寺社文化を支えた南都絵所の絵師や鑑貞や山田道安といった室町時代の絵師たちの作品を中心に展示し、信仰を中心とする奈良の美術の特質や、徐々に地域性が顕在化しはじめた中世南都絵画の様相をうかがいます。

第2章  近世・大和の美

武家社会の中で活躍した柳沢淇園や画僧・古礀、幕末の志士といった大和ゆかりの絵師たちから、曾我直庵や狩野永納など大和に足跡を残した絵師たちの作品や、名所旧跡を題材とした作品などを展示し、近世大和の絵画が持つ多彩な魅力を紹介します。

特集展示 奈良洋画の黎明 没後100年 大村長府

現在の奈良県大和郡山市に生まれ、精緻な祭礼図を手がける一方、自然の神秘を捉えた風景画を制作し、東洋思想にもとづく独自の審美眼を示した洋画家・大村長府(おおむら・ちょうふ 1870-1925)の画業を概観し、奈良の美術の特異性を探ります。

第3章  近現代・奈良の美-洋画

東京美術学校西洋画科で教鞭をとった中村勝治郎や、須田国太郎ら奈良で洋画教育に携わった画家から、文豪・志賀直哉や東大寺・上司海雲のもとに集った洋画家をはじめ、中澤弘光から絹谷幸二まで、歴史と自然の織りなす風土の中で育まれた奈良ゆかりの画家たちの作品を展観します。

第4章  近現代・奈良の美-日本画

春日絵所預を務めた大坪正義や吉川観方、寺社の荘厳を手がけた平山郁夫や畠中光享、安田靫彦や小倉遊亀に代表される奈良を創作の原点とした奈良ゆかりの日本画家たちの作品を展観し、歴史や信仰と深く結びついた奈良の絵画の特質を再確認します。

併設展示 大和の工芸

漆工や木工といった正倉院宝物などによって知られる奈良の伝統技術や、近世に発展を遂げた赤膚焼や奈良人形一刀彫などの奈良独自の美術工芸をはじめ、能面や刀剣といった奈良の寺社に伝わる奈良ゆかりの美術工芸品を紹介します。

 

会期中の催し ※いずれのイベントも参加には当日の観覧券が必要です。

講演会「守り伝える大和の美 ―文化財保護の現場から―」

講師:神田雅章氏[龍谷大学文学部教授]

日時:令和7年2月24日(月・祝)14時~15時30分(開場:13時30分)

会場:当館1Fレクチャールーム(60名・当日先着順・13時から整理券配布)

美術講座「奈良洋画の黎明 大村長府の画業」

講師:松川綾子[当館学芸員]

日時:令和7年2月9日(日)14時~15時(開場:13時30分)

会場:当館1Fレクチャールーム(60名・当日先着順)

担当学芸員によるギャラリートーク

日時:令和7年1月25日(土)・3月1日(土)14時~(約1時間)

会場:当館 展示室  

 


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