奈良県で働く公衆衛生医師を募集しています

はじめに

 奈良県では、県本庁及び保健所等に勤務する公衆衛生医師を募集しています。公衆衛生に関心を持ち、意欲ある方の応募をお待ちしております。また、公衆衛生医師への転職に興味がある方向けに、保健所等の体験勤務をご案内しています。お気軽にお問い合わせください。

 

1. 公衆衛生医師の魅力・やりがい

・目の前の患者さん一人一人に向き合う臨床は必要不可欠な仕事ですが、公衆衛生医師は感染症や生活習慣病などにマクロな

 視点から対応し、医療機関を訪れる患者さん以外の多くの人を救うことにつながる未病や予防の取組を企画し、実行するこ

 とができます。

・また、子どもから高齢者まで県民全体の健康レベルを向上させることで、社会に貢献することもできます。

・多くのステークホルダーと対話し、多職種の仲間とともに仕事に取り組む充実感を得ることができます。

・医療や保健について見識を広め、医療行政を巡る仕組みを理解することができるとともに、専門分野だけでなく医療界全体

 の動向も俯瞰することができます。

 

2. 募集要項

 

採用予定人数

若干名

応募資格

医師免許があり、医師臨床研修を終了していれば、専門分野は問いません。

ただし、地方公務員法第16条の欠格事項に該当する方、および日本国籍を有しない方は応募できません。

勤務場所

本庁、県内3保健所等

選考手順

書類審査及び面接により選考

受付期間

随時

採用予定日

令和741日(応相談)

応募方法

まずは一度話を聞いてみたいという方も含め、本ホームページ末尾のお問い合わせ先へご一報ください。

 

【参考】地方公務員法第16条の欠格事項

 一 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまで又はその執行を受けることがなくなるまでの者

 二 当該地方公共団体において懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から二年を経過しない者

 三 人事委員会又は公平委員会の委員の職にあつて、第六十条から第六十三条までに規定する罪を犯し、刑に処せられた者

 四 日本国憲法施行の日以後において、日本国憲法又はその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他

   の団体を結成し、又はこれに加入した者

 

3. 勤務条件等

(1) 勤務時間・休日

 月~金:勤務時間8時30分~17時15分(休憩時間:12時~13時)

 週休日:土・日曜日

 (勤務時間は、1週38時間45分で、原則として週休2日制です。)

 

(2) 休暇

 年20日の年次有給休暇、年5日間の夏季休暇、多種多様な特別休暇 など

 

(3) 給与      

  一般職の職員の給与に関する条例等の規定に基づき支給されます。

 

  <給与の支給例>

 医師免許取得後3年目(初期臨床研修終了後)

   月収:約60万円~70万円  年収:約900万円~1,000万円

 医師免許取得後16年目(採用時40歳目安、保健所課長相当)

   月収:約80万円~90万円  年収:約1,300万円~1,400万円

 

※上記の金額は、地域手当、初任給調整手当、管理職手当(管理職員の場合)、期末手当、勤勉手当(期末手当、

 勤勉手当は在職期間による割り落としがあります。勤勉手当は勤務成績により異なる場合があります。)を含みます。

 なお、初任給調整手当は、勤務場所により異なります。

 

(4) 育児・介護支援制度 

 <育児>

 産前産後休暇(産前産後各8週間)、育児休業(3歳に達するまで)、部分休業〔短時間勤務〕(小学校3年生まで)、

 育児短時間勤務制度、男性の育児参加のための休暇、フレックス制度、子どもの看護休暇、不妊治療のための休暇 など

 

 <介護>

  介護休暇、介護時間〔短時間勤務〕、短期介護休暇 など

 

4. 業務内容

保健所に勤務する医師

  公衆衛生の第一線の機関として、健康なまちづくりの推進や在宅療養支援体制づくりの企画及び調整、医事・薬事・

 生活衛生・食品安全等の監視・指導・検査、精神保健、難病対策、感染症対策、災害発生時の健康危機管理等を

 実施します。

 

本庁に勤務する医師

  地域における医師確保や救急・災害・在宅医療等の医療政策、がん・糖尿病などの予防、疾病対策や食生活等を含めた

 健康づくり、感染症や食品衛生などの健康危機管理などの企画・実施の他、各種施策の実現に向けた医療専門職としての

 業務を行います。

5. キャリアアップ

 奈良県では、社会医学系専門医研修プログラムを作成し、平成29年1月に承認されました。その他、各種学会への参加の旅費支援や臨床経験など、キャリアアップのための支援を行っています。

 本県職員として採用された医師は、県職員として勤務しながら、原則3年間の研修を終了し、認定試験に合格することによって社会医学系専門医の取得をすることができます。

 

 ○社会医学系専門医研修プログラム(https://www-cms.pref.nara.jp/67484.htm

 ○職務に関連する社会医学系専門医構成学会への参加旅費支援

 ○臨床系専門医更新のための臨床経験(要相談)

 

※日本衛生学会、日本産業衛生学会、日本公衆衛生学会、日本医療・病院管理学会、日本医療情報学会、日本疫学会、

  日本災害医学会、日本職業・災害医学会

6. 週1日からチャレンジ勤務

 奈良県の公衆衛生医師となる前に、週1日から非常勤職員一般職として勤務していただき、現場の様子などを知っていただくことも可能です。

 公衆衛生医師への転職を考えているけれど、「保健所で実際どのような業務に従事するのか分からない」「もし、公衆衛生医師の仕事が自分に合わなかったどうしよう」などの不安をお持ちの方もいらっしゃると思います。

 このような不安を解消するため、現在の仕事に従事しながら、空いている日に保健所等で体験勤務ができますので(まずは見学だけでも可)、ご興味のある方は、まずは、本ホームページ末尾のお問い合わせ先までご一報ください。

7. 奈良県で働く先輩公衆衛生医師からのメッセージ

 中和保健所 所長 山田 全啓 

  私は元々消化器内科医で、日々の診療に従事していましたが、保健所を兼務したことをきっかけに公衆衛生に興味を

 持ち、行政医師として働くことになりました。

  現在までに、近畿保健所長会長、全国保健所長会理事・監事を歴任し、研究活動として、健康危機管理に関する委員会、

 広域災害時の公衆衛生支援体制に関する研究班、公衆衛生モニタリングレポート委員会等に長年従事し、研究成果の一端

 は、熊本地震や能登半島地震でも活用されています。行政医師には、地域を衛り、地域を癒やし、地域を動かす醍醐味が

 あります。私たちは、公衆衛生医師を志す皆様をしっかりとサポートしますので、是非お声かけください。

 

 

 福祉医療部医療政策局 参事 本木 隆規 

  臨床で小児科医として12年間勤め、医療機関では解決できないと感じた課題を行政職として解決したいと思い、2020年

 度から奈良県に入職しました。初めの2年間は保健所中心に新型コロナ対策とワクチン接種の最前線で、デジタルを武器に

 保健師・行政職・一般職の方々と共に実務を行い、直近2年間は本庁で感染症・がん・在宅医療・児童虐待、デジタル化・

 健康増進と幅広く、充実感をもって日々業務に携わっています。小児科専門医も更新予定です。

  ぜひ一緒に、奈良県のPublic Healthを高めていきませんか。

 

 

 福祉医療部医療政策局地域医療連携課 地域医療政策アドバイザー (非常勤特別職員) 次橋 幸男 

  私は内科医としての臨床経験と在宅医療から、地域での安心した生活を最後まで送るためには、医療・介護・予防・住ま

 い・生活支援が包括的に確保された体制である地域包括ケアシステムの実現が不可欠だと考えるようになりました。

  その後、大学院で公衆衛生を学びつつ、地域医療政策アドバイザー(非常勤特別職員)として奈良県庁で働く機会を得ま

 した。現在は週1日、県庁で在宅医療に関する政策の分析と助言を行っています。県での公衆衛生医師としての活動は、各

 生活圏域でネットワークを築いている医療・介護・福祉の専門職との連携はもちろん、さらに様々な規模と機能を有する病

 院群や国・市町村との連携を通じて、地域包括ケアシステムを支える重要な役割を果たしています。

  皆様もぜひ、地域を支える公衆衛生医師としてのキャリアを選択してみてはいかがでしょうか。

 

8. 奈良県で暮らす魅力

 奈良県には、様々な魅力があります。

 災害が少なく気候も安定しており、とても住みやすい地域です。

 住みやすさの一例をご紹介します。

 

(1)交通の利便性

鉄道網の充実

奈良県は、大阪等のベッドタウンとして栄えてきた地域です。そのため、大阪や京都へのアクセスとして公共交通網が整備

 されています。

  奈良-大阪間 近鉄奈良駅から大阪難波駅まで40分弱

  奈良-京都間 近鉄奈良駅から近鉄京都駅まで50分弱(特急ならば40分弱)

現在、整備が進められている「リニア中央新幹線」が大阪まで延伸されると、東京から約1時間で結ばれ、利便性は一層向

 上します。

 

空港へのアクセス

関西国際空港や大阪国際空港と、鉄道や直通バスで結ばれ、アクセス圏内です。

 

(2)子育て・教育

子育て環境

大都市近郊にありながら、豊かな自然環境の下、「すべての家庭が安心して子育てができ家庭と地域がともに子ども

 はぐくむ 奈良県」を目指して子育ての支援に取り組んでいます。例えば「なら子育て応援団」は、奈良県が実施する子

 育て支援の取組の一つで、県、市町村、企業・店舗等が協働して取り組んでおり、加盟店等が、奈良県の子育て世帯に

 対して、様々なサービスを提供し、子育てを応援する制度です。その他にも支援策があります。詳しくは下記の県HPを

 ご参照ください。

  【参考】<URL> https://www.pref.nara.jp/43123.htm (県こども・女性課)

 

教育環境

県内には、奈良県立医科大学をはじめ、多くの国公私立教育機関があることに加え、前述のとおり、大阪や京都への通学も

 十分に可能であり、多くの進路選択が可能です。

  【参考】都道府県別の大学進学率は、全国第4位(令和4年度)

      全国有数の進学校が複数立地していることもあり、近年、都道府県別の生徒数あたりの有名大学合格者割合は

      常にトップクラス

 

(3) 観光・レジャー

奈良県は、1300年の歴史を誇る古都・奈良をはじめ、日本の国のはじまりを体感できる世界遺産に囲まれ、国宝・重要

 文化財の建築・仏像が数多く残されている地です。

さらに、古代ロマンを感じることのできる場所、現代と昔が調和した町並みなど県内各地に心癒やされるさまざまな

 魅力が満ちています。

特に豊かな自然が残された県の南部東部では、吉野山や大台ヶ原など景観に優れた地域があり、キャンプやハイキング

 などもおすすめです。

 

(4) コンパクトな県土

奈良県は、県面積としては、全国第40位ですが、県の南部東部は、山林が大半を占めるため、可住地面積は全国最小

 です。そのため、人口の多くは、県北西部の大和盆地に集中しています。

このようなことから、県庁や保健所など勤務地も大半は大和盆地に位置し、人事異動により勤務地を移っていただく

 場合も、転居することなく公共交通機関や自動車で通勤できることが魅力です。

 

 奈良県は、ご家族にとっても、日常を安全・安心・快適に暮らしていただける地域です。

 

9. よくあるQ&A

Q 専門が公衆衛生ではありませんが、大丈夫ですか。

A 公衆衛生医師として必要な知識は、入庁後に現場経験や研修等で習得することができますので、大丈夫です。

 これまでも様々な専門分野、診療科の医師が本県の公衆衛生医師として活躍しています。

 

Q 土日などの休日出勤はありますか。

A 行事実施などのため、休日出勤をしていただくこともあります。また、感染症発生時などの緊急時には休日対応も必要となります。

 

10. 保健所一覧

 
保健所一覧

 

No

保健所名

住所

TEL

管轄区域

1

郡山保健所

大和郡山市満願寺町60-1

(郡山総合庁舎内)

0743-51-0191

大和郡山市・天理市・生駒市・山添村・平群町・三郷町・斑鳩町・安堵町

2

中和保健所

橿原市常盤町605-5

(橿原総合庁舎内)

0744-48-3030

橿原市・桜井市・川西町・三宅町・田原本町・高取町・明日香村・宇陀市・曽爾村・御杖村・大和高田市・御所市・香芝市・葛城市・上牧町・王寺町・広陵町・河合町

3

吉野保健所

吉野郡下市町新住15-3

0747-52-0551

五條市・吉野町・大淀町・下市町・黒滝村・天川村・下北山村・上北山村・川上村・東吉野村・野迫川村・十津川村

4

精神保健福祉センター

桜井市粟殿1000

0744-47-2251

5

奈良県庁

奈良市登大路町30

0742-22-1101

 

お問い合わせ先

奈良県福祉医療部医療政策局 

参事 本木隆規

所在地:奈良県奈良市登大路町30

電 話:0742-22-1101 (内線3112)

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