平成30年7月20日(金曜日)に開催された国の文化審議会において、奈良県内に所在する6件の建造物を登録有形文化財(建造物)として登録するよう答申がなされました。
登録有形文化財 奈良県内の登録状況(平成30年7月20日現在)(pdf 173KB)
参考写真(pdf 1299KB)
●教育大学前の町家
奈良町の南東部、奈良市紀寺町に位置する。建物の建築年代を示す資料は残されていないが、登記簿の記録から昭和15年に当地に建てられた7棟の平屋建貸家のうちの1棟であると考えられる。通り土間がなく玄関の間を設ける部分などに、伝統的な奈良の町家にはない戦前期の貸家の特徴を示す。近年改修されたが、全体的に旧状をよく維持している。
・教育大学前の町家(きょういくだいがくまえのまちや)
所在地 奈良市紀寺町
建築年代 昭和15年(1940)/平成27年(2015)改修
構造・形式・規模 木造平屋建、瓦葺、建築面積59平方メートル
●木奥家住宅巽蔵
敷地は元興寺旧境内地の中心部に位置する。巽蔵は棟札より弘化2年(1845)8月6日上棟と知られる表蔵で、邸内最古の土蔵である。1階東半部を車庫にするなどの改造を受けるが、規模が大きく、登録済みの主屋とともに奈良町の歴史的景観の形成に寄与している。
・木奥家住宅巽蔵(きおくけじゅうたくたつみぐら)
所在地 奈良市芝新屋町
建築年代 弘化2年(1845)/昭和32年(1957)頃・平成24年(2012)改修
構造・形式・規模 土蔵造2階建、瓦葺、建築面積86平方メートル
●池川家住宅
奈良市西部、富雄川沿いに位置する。主屋は四方に入母屋破風を設けるなど、変化に富んだ構成を持つ。離れは二室の続き間からなり、田園風景を望む花頭窓を設けるなど趣向を凝らす。東蔵、西蔵も丁寧なつくりで、昭和期における和風住宅の姿をよく伝える。
・池川家住宅主屋(いけかわけじゅうたくしゅおく)
所在地 奈良市中町
建築年代 昭和42年(1967)/平成8年(1996)・平成24年(2012)改修
構造・形式・規模 木造2階建、瓦葺一部銅版葺、建築面積161平方メートル
・池川家住宅東蔵(いけかわけじゅうたくひがしぐら)
所在地 奈良市中町
建築年代 昭和前期/平成22年(2010)改修
構造・形式・規模 土蔵造2階建、瓦葺、建築面積19平方メートル
・池川家住宅西蔵(いけかわけじゅうたくにしぐら)
所在地 奈良市中町
建築年代 昭和前期/平成8年(1996)・平成22年(2010)改修
構造・形式・規模 土蔵造2階建、瓦葺、建築面積19平方メートル
・池川家住宅離れ(いけかわけじゅうたくはなれ)
所在地 奈良市中町
建築年代 昭和前期/平成8年(1996)改修
構造・形式・規模 木造平屋建、瓦葺一部銅版葺、建築面積45平方メートル