奈良新聞掲載記事集

令和6年度 奈良新聞掲載「農を楽しむ」

令和5年度 奈良新聞掲載「農を楽しむ」

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令和3年度 奈良新聞掲載「農を楽しむ」

ダリアを長く楽しむ

  ダリアはメキシコ原産の球根植物で、気候が涼しくなる9月、10月頃には切り花が多く出回ります。奈良県はダリアの球根生産量日本一ですが、今の時期、主産地の宇陀市では切り花も出荷されています。ダリアは多種多様な花が魅力の植物ではありますが、バラなどに比べると日持ちしないという印象をお持ちではないでしょうか?ところが、いくつかの注意点を押さえておけば、ダリアでも品質を保つことができます。今回はダリアを長く楽しむコツについてご紹介したいと思います。
 花屋さんで購入する時は、まずしっかりと花の状態を確認する必要があります。一番外側の花びらが萎れる、もしくは茶色くなっている場合は老化が進んでおり、そのような状態の花は品質を保つことが難しいです。花が大きい品種も増えてきましたが、そういった品種は一般的に葉も大きくなります。葉も一緒に観賞していただきたいのですが、余分に付いていると葉からの蒸散に水揚げが追いつかず萎れやすくなるため、葉は一対までにしましょう。また、ダリアを生ける時は、茎を長く残すほど日持ちが良くなります。高さのある花瓶を使って、茎を残すようにしましょう。
 生ける時は水道水を使い毎日交換すれば問題ありません。さらに、糖分の添加で一回り花が大きく、色鮮やかになり、抗菌成分の添加で細菌の発生が抑えられ萎れにくくすることができます。花屋さんには、それら必要な成分を含む専用の品質保持剤が売られていますので、一緒に購入してはいかがでしょうか。
 10月に入っても暑くなる日があります。ダリアは暑さに弱い植物ですので、日中暑くならないような場所に置くことが最も重要なポイントです。以上のような点に気を付ければ長く楽しむことができますので、その多様な花を是非お楽しみください。

(写真:様々な品種のダリア)

様々な品種のダリア

【豆知識】

ダリアには花の大きさや形に特徴のある様々な品種があります。夏から秋にかけての暑い時期は直径10~15cm程度の中小輪系品種が多いですが、これからの時期は20cm前後の中大輪系品種も増えてきます。超巨大輪に分類されるような品種は花の直径が30cm以上にもなります。花の形は規則的な八重咲きのデコラティブ咲きが主流ですが、それ以外にも、花弁が細く外側にそり返り、先端が尖っているカクタス咲き、球形の花をつけるボール咲き、8枚程度の花びらが一列に並ぶシングル咲きなど、同じ種類の花とは思えないほど変化に富んでいます。品種の名前も様々で、「土俵入り」や「浮気心」、「友の面影」など花の様子が想像できないようなユニークな名前の品種もあります。奈良県内では県営馬見丘陵公園で様々な品種が展示されていますので、皆さんも一度、足を運んでみてはいかがでしょうか。

令和2年度 奈良新聞掲載「農を楽しむ」

平成31年度 奈良新聞掲載「農を楽しむ」

平成30年度 奈良新聞掲載「農を楽しむ」



奈良新聞で第2日曜日に連載中の「農を楽しむ」に掲載されたものです。
(平成20年まで「みどりのミニ百科」)
※過去に掲載されたトピックスは時間が経過し、現下と異なる点もございますのでご了承下さい。